毒白-ドクハク- 叶齊
世界の終わりとはじまり
オンノジ 施川ユウキ
なんとヤンチャンwebで全話無料(2023.11.2まで)ということで読んできました。読んでよかったです。
ある日突然、ひとりぼっちになってしまった少女ミヤコ。コンビニも病院も世界のどこに行っても誰もいなくなってしまった。
そんな世界の中でもミヤコは過酷なサバイバルを生き抜くわけでもなく、ひたすら孤独に耐えるわけでもなく、ごく普通の日常を生きている。
世界の終わりが訪れてもこんなふうに生きればいいのかと心が少し軽くなる。
でも、オンノジと出会ってしまった。
どこかに行くのも遊ぶのもご飯を食べるのも、ひとりよりふたりがいい。
かけがえのないひとに出会ってしまうと、毎日が楽しくて失うのが怖くて、軽やかになんか生きてられない。それはとても素敵なことだ。
ああそうか、これは世界の終わりを描いた物語ではなく世界のはじまりを描いた物語だったんだ。
ひとりになりたいと思うこともあるけれど、この作品を読んだらひとりじゃないことに感謝したくなるかも。
ある日、少女ミヤコはいきなり誰もいない世界に放り出された。
というかミヤコ以外誰もいなくなっていた。
たまによくあるサバイバル生活!と思いきや、本当に一人だったらそんな頑張らないよ!とか一人でノリツッコミするしかなかったりするメンタル部分が施川ユウキの表現で描かれている。
オンノジの説明は序盤にあるのでまずは出会ってからオンノジのパートが終わるまでを読んでみてもらいたい。
あと私はこの作品の最後すごい好き。