「絶対ハマらない」と思っていた沼こそ危険 #1巻応援にコメントする
何も知らないけど、キミが好き。

推しと恋愛の違い

何も知らないけど、キミが好き。 きし晴護
ゆゆゆ
ゆゆゆ
2.5次元はよくわからないと思っていたのですが、なるほど。 「錯覚」。 私は好きな作品の実写ドラマ化は、現世へ連れてこないでと悲しむタイプです。 作者さんがどんなに絶賛していようと、それはそれ、これはこれ。 二次元の絵を、動いて喋る生身の人間に当てはめることが、受け入れられないのです。 現実世界では存在し得ない髪型が、再現されていても、されていなくても、許せなくなるほどです。 いや、もうほんと――失礼しました。熱くなり過ぎました。 なので、第一話の主人公には同意しかなく!!と思っていたのですが、まさかそうなるとは。 読んでいて、最近流行りの2.5次元を楽しむ人達、というか、2.5次元の沼にはまり込んだ人たちはこういう感じなのかと、大変勉強になりました。 『【推しの子】』でも2.5次元は取り上げられていましたが、沼ったファンサイドからというのはまた新しい視点です。 どこまでリアルなのか分からないあたり、『明日、私は誰かのカノジョ』のような怖さもある漫画ですね。 私もいつか、ひょんなことから実写について、手のひらクルンするかもしれません。「深淵をのぞくとき」と言いますので。
大海に響くコール

ああ、私の「好き」がそこにある #1巻応援

大海に響くコール
兎来栄寿
兎来栄寿
『ゲッサン』の読切でフレッシュな魅力を披露してくれていた遊維さんの、連載作品です。 テーマはずばり「シャチ」。 推し力士がいたり、推しVtuberがいたりと心から好きなものがはっきりしている友人たちに比べて、流されるまま・合わせるだけで特に自分だけの何かを持っていなかった女の子・かわず(通称ぴょこ)。そんなかわずが、成績優秀でモデルのスカウトも受ける美貌も併せ持つ神崎さんとお近づきになることで、神崎さんがこよなく愛するシャチの魅力に気付かされ、初めて心からの好きを得ていく物語です。 兎にも角にも、「好き」で駆動する物語って良いですよね。「好き」は何にも増して強くて素晴らしい感情です。本作は筆者がシャチが大好き、かつ新担当編集もシャチが大好きというところに立脚しているようで、作品全体からシャチへの深い愛が迸っているのを感じられます。 『七つの海のティコ』を観て育った身としてはシャチに対して親近感もあり。神崎さんやかわずほどの深愛ではないですが、シャチ、いいよね……という気持ちで読みました。 そして、マンガ自体の良さ。第1話のサブタイトルがバチっとハマる瞬間の気持ち良さであったり、第4話のタイトルを回収するシーンだったり、遊維さんの絵の魅力と演出が掛け合わさって胸踊るような描写がガンガン出てきます。 羅臼ではないですが、北海道の知床沖に船で出たときの雄大な自然に感動した瞬間を読んでいて思い出させてくれました。本当に地球や生命の偉大さを感じさせてくれますし、自然と涙も出てくるんですよね。 「本当に好きなものを見つける」というかわず物語として読んでも非常に良いですし、一方で神崎さんの抱える難しい感情もまたひとつ味わいを加えてくれます。神崎さんと同じような絶望を抱えたことがある人には刺さることでしょう。なお、私は言うまでもなく自らを強く貫きながら好きなシャチの前では破顔する聡明な黒髪ロングストレートの神崎さんがとても好みです。 読んでいて、心が洗われていくような素敵なお話です。シャチに興味がある人はもちろん、そうでない方にもお薦めです。
星野くん、したがって!

理不尽な美少女に翻弄されたい人へ #1巻応援 #完結応援

星野くん、したがって!
兎来栄寿
兎来栄寿
『富士山さんは思春期』『猫のお寺の知恩さん』『君は放課後インソムニア』などでお馴染みのオジロマコトさんがマンガを担当し、原作は男女のお笑いコンビであるパーパーのほしのディスコさんが担当している異色のコラボ作品です。 世の中には、理不尽な要求をしてくる異性がいます。側から見ていると、その理不尽さがエスカレートしていくと嫌悪感を抱いてしまったり引いてしまったりしてしまうのですが、しかしそうした要求に振り回されることを是とする人もいます。 本作はそんな「ヤバい女に振り回されることに快感を覚える人」向けのマンガと言って良いでしょう。 野球部の雑用である星野くんと、不思議な転校生の山田さん。もう、山田杏奈にも負けてないキャラの強い山田さんです。私は基本的に黒髪ロングストレートヒロインは推したい性質なのですが、山田さんはちょっと突き抜けすぎていてそういう対象ではありません。 「おもしれー女」を超えて、モラル的にどうかという域まで達しており、最初の数話を読んだときには山田さんを好意的に思える人は限られた嗜好の持ち主のみではないかと思います。 それでも、中盤のとあるエピソードで提示される鞭鞭鞭からの飴。これは、劇毒ですよ。特に彼女を作れたこともない野球部男子や、中高一貫でほとんど女子に触れ合ってこなかった東大理Ⅲの男子などにこういうことをしたら、間違いなく確殺です。国際法で禁止された大量破壊兵器であり、発売前から禁止カードです。捻じ曲がりますよ、生涯いろんなものが。最終話の星野くんが1ページまるまる使って呟く7文字に見る拗らせようたるや。 この辺りのシーンでは、オジロマコトさんの絵の魅力がものすごく効いています。 個人でははみ出がちな凸と凹が、ふたり合わさることで生まれる化学反応。まさに、漫才やコントのような面白さがマンガで再現されています。 ただ、後半の展開に通常のからかい系ラブコメ的な何かや、すべてを覆すエクスキューズを求めてしまうとカテゴリーエラーなのかなと。 アクの強さが故に広くお薦めとは言えませんが、理不尽さに屈服することに快感を覚えられるには推したいです。 1話試し読みだけだと作品の真価が伝わらないですし、1巻完結なのでとりあえず買ってカバー下まで読むことをお薦めします。
なにもしらないけどきみがすき
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