3.0
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内務省直轄機関の特殊工作員である高橋怜司は、突入したマフィアのアジトで1人取り残された少女・ニーナを発見します。
彼女はマフィアにより暗殺マシーンとして育てられていた上に「最初に自分を発見した者を殺せ」という暗示を受けており、「最初の発見者」である怜司を殺そうとします。
腕利きの工作員である怜司にとってニーナをあしらうのは容易いのですが、怜司が彼女のターゲットとなっていることから、逆に上司から「ニーナを監視するために一緒に暮らす」ことを命じられます。
という導入から始まるので、設定だけ見ると殺伐としているのですが、実際は一緒に暮らし始めた怜司とニーナが徐々に関係性を深めてゆき「家族」になっていく様子を描く作品です。
暗示により無意識に怜司を殺そうとするニーナと、そんなニーナを御しつつ 無理に暗示を解いて彼女の精神に影響を与えないよう丁寧に「普通の生活」を教え込もうとする怜司の生活は、
見ようによってはじゃれ合っている親子のようにも見えてきます。
また、途中から怜司の同僚である美緒が補佐として2人の生活に関わるようになり、本当の親子3人の日常のように見える場面が増えてきます。
一応"暗殺者とそのターゲット"という関係なのに、気づいたらちゃんと親子のような関係性を築いている、設定に反してとても心温まるホームコメディのような作品です。
1巻まで読了