eBookJapan Plusマンガの感想・レビュー88件<<1234>>不思議な世界に誘われる夏の夜の夢 高見まこ名無し一話完結のオムニバス作品。タイトル通り夢でもみてるかのような、不思議な話がラインナップされています。どの話もテンポよく展開していくので、飽きずに読めます。そして最後は良きところに着地してくれるので、読後感が心地よい。個人的に2話の「Summer Night Rendez-vous」がとても好きです。ちかいの魔球と巨人の星の鎹となった黒い秘密兵器黒い秘密兵器 一峰大二 福本和也名無し巨人・大鵬・卵焼きの言葉に象徴される昭和の読売巨人軍の人気を指し示す1つの漫画が『黒い秘密兵器』です。 週刊少年マガジンで61年から先行して連載された「ちかいの魔球」は「巨人の星」に多大な影響を与えた作品として知られていますが、本作も後発の巨人の星に与えた影響は大きいものがあります。 本作は「ちかいの魔球」と「巨人の星」を繋ぐ“鎹”としての役割を果たしているともいえ、当時の時系列と同様に三作品通して読んでみると面白いはずです。 また巨人は伝説のV9前で人気チームであり長嶋茂雄氏は大スターではありましたが、王貞治氏はブレイク途上。 このあたりは巨人の星や侍ジャイアンツとも大きく違い新鮮味を感じられるところでしょう。女の友情ちょっと女友達 辻村弘子名無し時代背景は1990年代。 古さを感じるかと思えば、そんなことはない。 アラフォーにとっては懐かしいけど。 女の友情は、どの時代も恋愛が絡むとややこしくなりますが、このくらいのノリなら清々しいくらいで、SNSとかスマホのない時代の方が、雰囲気があって良いなと思いましたね。 最後に収録されていた短編も良かったです。 洒脱な結晶クシー君の発明 鴨沢祐仁(とりあえず)名無し鴨沢祐仁は、漫画史にポツンと光る宵の明星である。 イラストレーターとしての活動のほうが知られているだろうが、本書のような漫画では、カッチリとした、『タンタンの冒険』のエルジェをさらにモダナイズしたような熟練の洒脱なタッチで、稲垣足穂『一千一秒物語』に強い影響を受けたクリスタルなエピソードを描く。 足穂インスパイアな作品は多くあるが、これほどまでに美事な仕事はちょっと思い浮かばない。 読んで満足、棚に飾って嬉しく、オシャレなプレゼントとしても最適! いや、ホント、こんな漫画家は他にいない。 劇画やヘタウマというムーブメントが激しい意識の変容をもたらした時代に、その潮流に与せず我が道を進んだ「西洋アンティーク版“林静一”」とも呼び得る存在として、真にユニークな才能である。 だが、林静一のイラストレーションが手に負えないほどの危険なエロスを秘蔵しているのと同様、鴨沢祐仁も、実はかなりエロスな人なのだ。 稲垣足穂は『少年愛の美学』『A感覚とV感覚』の「大変な変態」(雑な回文)な人でもあるので、その影響下にある鴨沢も、初期には、かなりネットリと耽美的なタッチだったりもしていることが、本書では分かる(…と思う。自分は青林堂版で持っていて、このPARCO出版の復刻版を電子化したと思しいeBookJapan Plus版を読んでいないのだが)。 後の作風ではそれを漂白してしまっているが、どちらも自分はとても好きなのです。厳選!読んでほしいこのマンガきみの横顔を見ていた著者:いちのへ瑠美3巻まで刊行作品情報はこちら元祖大柄ヒロインTheかぼちゃワイン 三浦みつる名無し子供の頃に見ていたかぼちゃワイン。 大柄ヒロインの元祖とも言えるエルちゃんですが、大人になって読み返してみると、エルちゃんって本当に可愛い女の子で、心底春助が羨ましいと思ってしまいます。昔の作品ですが今読んでも色褪せる事がない名作ラブコメです。 将棋漫画の名作ということで読んでみた開化将棋異聞 ヤンケの香介 村祭まことマンガトリツカレ男※ネタバレを含むクチコミです。日本の崩壊を通して描かれる人間ドラマ日本沈没 一色登希彦 小松左京名無し本作は、小松左京のベストセラー小説「日本沈没」を2006年に漫画化した作品です。原作との相違点はいくつかありますが、日本列島の沈没や崩壊を通して描かれる人間ドラマは原作と変わらない重厚さがあります。日本列島が沈没し、崩壊するという荒唐無稽な設定を成立させるだけの説明が作中できちんとされているため、強い説得力があり、ぐいぐいと引き込まれていきます。自分の居場所が失われていく、自分の居場所が崩壊していくという誰しもに響く普遍的なテーマを取り扱った超大作です。レース漫画のパイオニアでスーパーカーブームの先駆け作品「サーキットの狼」サーキットの狼 池沢さとし名無し誰もが思い出の漫画があると思いますが、私が生まれた1975年と奇しくも同い年に連載開始された「サーキットの狼」はやはり今でも色褪せない特別な作品です。 今でこそレースや自動車などを題材にした作品は数多くありますが、それらも遡れば「サーキットの狼」の影響下にあるものばかりです。 最も印象に残っているのは、高級スポーツカーがいくつも登場し、迫力満点の大レースを展開する。そんな非日常な世界に、初めた読んだ子供の心をガッチリと掴んでしまったのです。 だって、私ですら小学生になった時に初めて「サーキットの狼」を読んだのですが、その時には連載は終了していました。その時でも、街中で高級スポーツカーを見掛けるのは皆無なのに、その何年も前にレース漫画として作品にしていたのは驚き以外の何ものでもありません。 主人公の風吹裕矢は両親がいないのに、レースでライバルをなぎ倒し、自らが成功の階段を上りつつ、マシンもどんどん良い車にステップアップする。まるで「あしたのジョー」と矢沢永吉のなり上がり的な要素も含めていますが、同時にどこか悲しい要素もあるのは、大人になってから再読して気が付きました。 子供の頃は派手な高級スポーツカーのレース模様に興奮したのですが、その裏には主人公やライバルには複雑な思いや人生の重さがあり、その人間模様もあるから、レースでどこまでもアクセルを踏み込むのでしょう。 レース漫画のパイオニア的な作品として、名作中の名作でもっと世間が評価するに相応しい漫画が「サーキットの狼」です。約20年ぶりに読んで…快感・フレーズ 新條まゆ野愛約20年ぶりに読んでみた。1話に夢小説の醍醐味がすべて詰まっていて凄い。もはや教科書。 普通のJKが人気バンドのボーカルに見初められ専属の作詞家になりファン達に妬まれながらも適度にエロいことしつつ愛を育む…妄想の王道だからあの頃みんな読んでたんだなあ…ちゃんと乳首描いてあるなあ…とノスタルジックな気持ちになった。 みんなここを通って大人になるんだ。人情が溢れすぎている短編集中沢啓治作品集「悪太郎」 中沢啓治マンガトリツカレ男令和ではまず見ることができない人情が溢れすぎている短編集。 個人的には「げんこつ岩太」のクレイジーな感じを期待して読んだけど、全編通して人間愛や人を信用することがテーマになっているのでちょっと期待とはずれてしまった。一斉を風靡した「一杯のかけそば」的な内容が好きな人にはおすすめなのかな表紙の時点でグッときた中沢啓治作品集「げんこつ岩太」 中沢啓治マンガトリツカレ男あらすじは亡き母に純金の墓をたてるために奮闘する少年・岩太の活躍を描いたアクションコメディと括ることは可能ですが、この漫画の面白さを伝え切れていない。岩太は直情型の特殊品種なので行動が常軌を逸している。それに対しての周りのツッコミのセンスがむちゃくちゃいい。こち亀で言うと両津の行動に対して大原部長のきついと一言みたいな感じだ。 基本が悪事を見つけた岩太がげんこつで解決するのだが爆弾を投げたり、電気鰻を使ったりとゲンコツよりも強い武器も使う 物語の展開も早くあっという間に読みきってしまった。中沢啓治なので暗いかなと思ったがエンターテインメント性に溢れた傑作だと思うあらすじを読んだ時点で俺好みだったファイター幻 遠崎史朗 黒咲一人マンガトリツカレ男あらすじは、世界チャンピオンになれなかった元プロボクサー・野口が他人の幸せな家庭から主人公を誘拐して山で最強のボクサーを育てるために鍛えるというところから始まる。 主人公と周りの関係や誘拐された後の家庭崩壊とか色々見所があるが、特に好きなのはボクシング本編ではなく主人公が試合に勝って、子供にサインを求められるが子供の頃誘拐されたため教育を受けておらず、サインが書けないエピソード。このエピソードは妙に好き。 あらすじの時点でと書いたが、「アストロ球団」の遠崎史朗と「無頼風」の黒咲一人が組んでいるんだから好きに決まっているんだよな 古き良き昔の漫画としか言えない無頼風 黒咲一人starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男主人公殺陣陣六(たてじんろく)は無頼屋と呼ばれる殴り屋稼業 、依頼を引き受けて様々な相手を殴る、無頼屋と呼ばれる殴り屋をやっている。様々な依頼を受け殴って解決するが、そんなに単純ではなく妙な爽やかさを持つマンガ 殺陣陣六は決して頭がいい主人公とは言えない。依頼人には騙される。勘違いして依頼を受けるや、どう考えても割に合わない依頼を受けて全く儲けがないなども多々あるが良いやつなんだなというのは溢れ出ている。 殺陣陣六の周りにサッコをはじめとしてキャラクターのいい感じで一気に読んでしまった。 令和の時代に読むと感慨深いものがあるし、最終回に関しては世間的にはなしかもしれないが俺はありだと思ってるよ 「ひまつぶし」にはもってこいの本原色ひまつぶし図鑑 日高トモキチstarstarstarstarstarひさぴよまさに「漫画のような図鑑」といった感じで、どこから読んでも楽しめる本です。 各章は「いろは」順で構成されていて、 上巻は「い」〜「よ」 中間は「た」〜「ま」 というような分け方で収録されています。 漫画のコマ割りの中に、図や説明がおもしろおかしく描かれていますが、 なんといっても選定されているワードが独特で、フツーの図鑑とは全然違います。 日高トモキチ先生お得意の、生物系の分野はもちろんのこと、エンタメ的なワードから、しょうもないネタや、衒学的なネタまで、著者の興味のある分野だけを集めたような図鑑です。モノの好みの合う人ほど楽しめる本だと思います。 ただイラストにしているだけでなくて、一つ一つのコマに細かなネタが隠されているので、それに気付けるともっと楽しく読めます。 特に漫画にまつわるネタ。 例えば【ホルモン焼き】の項目には、「チエちゃんが焼くやつ」という説明とともに、はるき悦巳風のキャラクターが添えられていたり、【とぐろ】や【ヨネザアド】なんてものもあって、マンガ好きがニヤリとするような元ネタもあります。 本棚にこういう本を置いておきたいな〜と思わせてくれる、知識欲を刺激してくれる本です。ちょっと奇妙で小粋な短編集死神交換イタシマス 福山庸治マウナケアえ~、死神交換イタシマス~、ってちり紙交換のダジャレかよっ、とまずはタイトルでジャブを一発。そしてオチで強烈なストレートがくるかと思いきや、最後までクリンチされて終わるという、そんな短編集。62時間寝ていない漫画家の白昼夢を楽屋落ち風に描いた表題作をはじめ、ナンセンス作品が8連発続きます。エロありSFありと攻め手はさまざま。パワーはなくても小技を効かせたギャグと精緻な絵柄が誘ってくれるのは、ちょっと奇妙で小粋な小咄。中でも連作となっている「西武沿線異常なし」(このタイトルも秀逸!)のスカし方は極め付けです。内戦状態になった日本を描く作品ですが、出てくるメインキャラはまるで仕事に出かけるように前線に赴くサラリーマンに、育児ノイローゼを兵士を撃つことで解消する主婦といったどこかズレた人たち。指が飛んだり死体がころがったりと戦場のはずが、そんな彼らの行動の範囲は日常の延長に限られてしまうという、この不条理感がたまらない。この手の作品は、予定調和的な結末を求めずに、その世界観にハマった方が勝ち、ですね。二十一世紀科学小僧二十一世紀科学小僧 唐沢なをきマウナケア多作で知られる唐沢なをき。むかしN○Kとのやらせトラブルがニュースになってしまいましたが、本当のところ、トラブルの元凶であるインタビュアーは著作をちゃんと読んだことがあるのか、今でも疑問に思います。特撮をテーマにした近作しか読んでないのでしょうね。ちょっと近いSFというテーマでも、この作品のように、ユーモアが詰まっている作品が、それこそ山のようにあるのですから。主人公は1(ピン)太郎という少年で近所でも有名な天才科学者。でも彼は相当マセてます。こんな顔してしょっぱなから「虚構と欺瞞に満ちた社會に鉄槌を」とか「若い女性を肉奴隷として調教する」などなんとも勇ましい。そんな高尚?な心意気で数々の名発明をするものの、やはりろくでもない結末に。この適度に気の抜けた感が著者の持ち味。ここがわからないようなら、そもそも唐沢を語る資格などないでしょう。そんな、オバカなお話をオールカラーでお楽しみください。実在の人物・平賀源内を題材にした物語GENNAI 平賀源内~明日から来た影~ 松本零士マウナケア松本零士作品の中では珍しい部類である、実在の人物・平賀源内を題材にした物語。微妙にSFテイストも入っており、ある意味、とてもロマンチックな作品になっています。というのも、この作品は源内の親友である赤松の精蔵の視点で描かれていて、その目線というのが、著者の思い入れまるだしなんですね。著者の特徴であるモノローグのせりふもいつもより気持ちが入っていて、どんだけ詩人なんだよっ、て突っ込みたくなります。ストーリーも、冒頭こそ新しい技術に胸を躍らせる青年時代の源内と、彼といっしょに伊予から出てきた少々抜けてる精蔵と、わかりやすい主人公と脇役という設定なのですが、やがてこの関係も思い入れが強すぎて微妙に変化。2人が歳を取ってからはなんとなく関係が逆転してしまうことに。読めば精蔵は著者の分身であることは明らかで、まるで「俺が友を語るんだ」といわんばかり。この辺、あとがきにネタばらしがありますが、たとえ書いてなくても「昔からの知り合いのような気がしてきた」なんて気持ちだだ漏れですよ。読み手を選んでしまうナンセンスギャグ漫画森繁ダイナミック 桃吐マキル 福耳ノアルマウナケアギャグ漫画にもいろいろあります。本作はそのジャンルの中でも好き嫌いが激しいというか、読み手を選んでしまうナンセンスギャグ漫画。どう思うかは感性に委ねられる部分が大きくて、人に薦めるときに面白さを説明しずらいんですよね。なので読むきっかけを見つけてみました。まず、この絵柄って見たことないですか? 著者はイラストでも有名で、かつて「COMIC QUE」の表紙も手掛けた方。本作は少々昔の作品で絵柄は古いですが、本編の巻末にカラー描き下ろしがあるので、こちらを見ればサブカル好きな人は「ああ、あの絵か」と思うはず。また「小学館新人コミック大賞」入賞作という箔も付いてます。さらに上下巻をセットで買うと付録本がついて、なんと古屋兎丸やしりあがり寿、押切蓮介のイラストを掲載! これで興味を持ってくれたなら、あとは主人公・森繁アユコの大暴走に付き合うのみです。赤塚不二夫もびっくり、吉田戦車も真っ青。なんて言うと大げさですが、この不条理感は数あるナンセンスギャグ漫画の中でナンバーワンだと断言します。むちゃくちゃ面白くねーか?花板虹子 笠太郎starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男何気なく試し読みして1話読んだけど、むちゃくちゃ面白い。 料亭漫画だと「味いちもんめ」の初代シリーズが至高だと思ってたけどこれもおなじくらい面白い。 女性が主人公なので男社会の料亭での苦労が現実にありそうな感じで書かれていたり良い感じで人情話もあってよかった。 面白くて一気に全巻買ったけど、こっちのバージョンはどうも完全版ではなく、途中までしか出ていない版なので、花板虹子【合冊版】を買った方がいいぞ!!池上遼一画集阿羅紫~ARASHI~ 池上遼一画集 池上遼一マウナケア「漫画を描く場合、自分の世界は抑えて原作者のイメージを膨らませることに腐心している」とのコメントが販売ページにありますが、そう言われると、個人の仕事であるこの画集の世界観は、数ある漫画作品と根本的な部分で違っていることがよくわかります。「人の心の動きを画にしたい」ともあり、描かれているのは快楽主義的で破滅的、欲望と道徳心の間で悶絶する世界。そう、本作に収められているのは、作家・池上遼一の本質はここにある、と言わんばかりの作品の数々なのです。何が素敵かって、エロチシズムを前面に出しているのにまだ何か隠していそう、といったもどかしさ、それと男の目線でしょうか。この画集に登場する美女たちの横に立つのは、漫画の主人公タイプではなく下卑た男のほうが似合う、と思っていたんですが、これってよく考えると願望交じりの男目線で描かれているからで…。まんまと同化させられてしまいました。巻末には短編ストーリーも収録されていますが、もちろんこちらもコンセプトは変わっていませんので、じっくりご堪能ください。豪快さんはとにかく豪快豪快さんだっ! 泉昌之 泉晴紀名無し男として生まれたからには、堂々と豪快に生きていきたいものだ…。年に一回ほど、発作的にマチズモを発症する私です。おそらく、プランクトン系男子として流されるままに生きている反動がそうさせるのでしょう。 しかし、豪快であるとは一体どういうことなのか。その答えは「豪快さん物語シリーズ 嵐のカツ丼」に全て書いてありました。ホントです。 豪快さんはとにかく豪快です。もう説明不要に豪快です。扉から「最近の新人類はなっとらん」と怒りを顕にするほどです。豪快さんが何に対して怒っているかというと、若者がハンバーガーを好む風潮に対して。「男の基本はドンブリ飯だ!!」とこれまた説明不要に断言すると、豪快さんは丼の中の丼、カツ丼を食べに歩き始めます。 「カツ丼だ!! カツ丼だ! ワシは喰う!カツ丼を!! たとえ誰が何んと言おうとも!」 そうです。このマンガは豪快さんがカツ丼を食べるという、ただそれだけのマンガなのです。しかし、豪快さんがカツ丼を食べるという行為は、消費するといういことを意味しておりません。カツと卵と玉ねぎの関係性を考えつつ、メシとカツが同じ配分でなくなっていくように計算して芸術的に食べていく。そのうちに自分とカツ丼の存在を見つめながら豪快さんは考えるのです。「ワシがいてカツがある。ワシがいて宇宙がある」 宇宙の真理を悟った豪快さんは全ての理屈を投げ捨て「ただ豪快に!! ただただ豪快に!! 俺はカツ丼を喰う!」。涙をながす豪快さんの一コマになんともいえない感動が胸に去来します。ただおっさんがカツ丼を喰うだけのマンガなのに。その感動を説明することはできません。豪快であること。それは説明不要であるということなのです。同棲時代同棲時代 上村一夫さいろく「愛はいつもいくつかの過ちに満たされている。もし愛が美しいものなら、それは男と女が犯すこの過ちの美しさにほかならぬであろう。そして愛がいつも涙で終るものなら、それは愛がもともと涙の棲家だからだ。」 冒頭から哲学的な文章で始まるこの作品。読んでいくうちに不思議と引き込まれる上村ワールド。 私はこの作品で初めて上村一夫作品を読みましたが、一つ読むだけでどっぷりハマること間違いなし。この絵と話のバランス、この人の漫画は別格です。 自分を確立させるために必死に主張する次郎と今日子の愛の物語。 同棲するということと、男と女の境界。草食系男子にはないであろう古い形の男性像ではありますが、親近感が持てます。 上村一夫の世界への第一歩としてもオススメです。永久に読んでいられる作品心のクウェート 香山哲なかやま主人公であり作者の香山哲さんが「心のクウェート」を探し旅をする そんな作品です。 1ページ1ページに味があり、見どころがある 特に「ドイツの犬はかしこい」部分のはなしが好きです。 メッセージ性が強いわけではないが、心に訴えてくる 定期的に心のクウェート分が補給したくなって読み返す まだ買えるか不明ですが、紙版は読みすぎてボロボロに・・・4ページ読切短編集まんがのねた 六田登starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男「ダッシュ勝平」や「ICHIGO 二都物語」の作者 六田登の聞いた話や経験を読み切り4ページで書いてある。 良い話もありよくわかんない話もあるが「まんがのねた」とある通り色んな話が掲載されている。 天狗の婆さんの話が良かった<<1234>>