たたかいのきろく
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あらすじ
『団地ともお』が代表作の小田扉の最新作!小田扉史上最もヘビーなテーマに挑む!!それは「たたかい」。子供のケンカ、大人同士の変な争い、宇宙戦争、さまざまな角度から人々の「たたかい」を描く。
「たたかい」とは得てして始まりはしょうもないものである。 小田扉先生の新作は最高に面白く1話だけで大好きになりました! 読んでいくと引き込まれてじわじわ面白さが込み上げてくるタイプの良さでした! https://comic-action.com/episode/4856001361536031451 これは「戦い」でも「闘い」でもなく、「たたかい」というひらがなにひらいているのがなんとも力が抜けて気持ちのいいニュアンスになってていいですね! さまざまな「たたかい」の「きろく」を描いていくこちらの漫画。 第1話から、わー!っと万歳したくなるほど楽しかったです! 「きろく」なので、あくまで時系列と起こった事象を淡々とマジメに追っていきます。 争いの種にはなっているものの、非常にしょうもなくてそれを語るほどのことなのか、という部分にもしっかりマジメにフォーカスしてるもんだからあまりにふざけていて馬鹿らしくて笑っちゃいました!でもあくまで「きろく」なんですね! そこに「たたかい」があるから「きろく」してるだけなんです! 人類が生きていくうえで絶対に「きろく」しなくていいことなのに! でも二つの立場があって意見が割れて互いに対してのさまざまな感情が積み重なったらそのとき事件が起きるわけですが、そこのそれは放っといてあげてというレベルまで詳細に掘ってくれてるので最高でした。 これが「きろく」するということなんですね! 早く2話が読みたいです!!
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
ブルーブルーそしてブルース
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あらすじ
26歳、青汁の営業マン。66歳、ベテラン・ブルースマン。クロスロードで悪魔と契約し、二人の人生が入れ替わった!『日々ロック』の榎屋克優による、渾身のバンドマンガ、ここに開幕!
『日々ロック』の榎屋克優さんが、ブルースを描く。それだけで事件ですし、熱いものがこみ上げてきます。 忌野清志郎と甲本ヒロトを愛していて「ブルースはどちらかというと古臭い」「ビートルズやストーンズの方がかっこいい」と思っていたという榎屋さん。ですが、この作品を描くにあたってブルースを聴いてみたらどハマりしてしまったそう。 そもそも、作中でも語られる通りロックのルーツもブルースですからね。必然的な帰着なのかもしれません。私自身も元々はロックが大好きでしたが、ジャズやブルースをこよなく愛する親族の影響で有名どころは聴いてきています。ブルースにはブルースの、また違った良さがありますよね。 本作では第1話「Change My Way」からサブタイトルがブルースの有名楽曲名となっています。ブルースに馴染みのない方も、まずはこのサブタイトルになっている曲辺りから聴いてみると良いのではないでしょうか(第2話の「Everything's Gonna Be Alright」は検索するとSweetboxの方が先に出ると思いますが、Muddy Watersの方でしょう)。 本題の作品内容は、26歳の健康食品会社の営業である田中が十字路で悪魔に40年の寿命と引き換えに「ブルースマンになりたい」という願いを叶えてもらう契約することで、憧れの66歳のブルース奏者である仲村弦と入れ替わってしまうというものです。27歳で逝去した伝説のブルース歌手ロバート・ジョンソンのクロスロード伝説に擬えているのは言うまでもないですね。 ただ、ロバート・ジョンソンは恐るべきギターの腕前を手に入れましたが、田中はさしてギターも上手くないまま弦と入れ替わってしまったことで、むしろ苦労します。 通常、転生モノや入れ替わりモノだと、元の体での経験や知識を活かして無双したり、あるいは替わった先の体の超絶技能を駆使する展開だったりが多いですが、田中はその逆を行っているのが面白いところです。もし自分が推しに転生したらと想像すると、恐れ多すぎて慄きまともに動けないことでしょう。田中の苦労は察するに余りあります。 一方、元の田中の体には弦が入り、ミュージシャンとして自由を謳歌してきた人生から一転して毎日満員電車に乗って出勤するサラリーマンとしての生活をスタートします。弦が未経験ながら持ち前のコミュニケーション能力で見事に営業の仕事を行うシーンでは、アンドリュー・カーネギーを思い出しました。このふたりの入れ替わり生活の対照的な様、それでも根底にある音楽の楽しさや素晴らしさが読んでいて心に響きます。 3月に発売した『メゾン・ド・レインボー』などでも顕著でしたが、榎屋さんの描くキャラクターたちの何とも言えない人間臭さや温かみが心地良く、随所で利いています。人生のどこかで交差したことがあるようにも感じられるサブキャラクターたちもとても魅力的で、ふたりと彼らの関係性も見どころのひとつとなっています。会社のメンバーとのカラオケのシーンや、ボトルネック奏法のシーン、京都の一幕など好きな良いシーンがたくさんあります。音楽が絡むシーンの熱量は流石です。 物語の行く末は開幕1ページ目で暗示されており、まさに憂歌の様相を感じさせていますが、40年の寿命を捧げた田中と40歳差の弦は果たしてこれからどうなっていくのか。 ウイスキーと音楽と一緒に嗜めば、良い夜になること請け合いの作品です。
兎来栄寿
兎来栄寿
DOCTOR PRICE
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あらすじ
売ってみせます、どんな医者でも。“生涯年収が多い”という理由でプロ野球のドラフトを蹴って医師となり、勤め先の病院も退職した鳴木金成。彼が選んだ次の仕事は「医師を紹介する仕事」だった……。一人紹介したら平均報酬300万円――医師専門の転職仲介を描く衝撃作!!
ぱりっこのとしゅでんせつふぁいる
パリッコの都酒伝説ファイル
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あらすじ
飲酒シーンを牽引する稀代の酒ライターであるパリッコと、異色のギャグ漫画家、ルノアール兄弟の異色タッグ。彼らの共通点は、酒好き!!! 酒にまつわる様々な謎「都酒伝説」を解明していく漫画です! ※基本的にはフィクションですが、商品やお店など一部事実が含まれてます。
ルノアール兄弟×酒ライターパリッコさんという、混ぜたら危険な組み合わせによるとんでもないマンガの1巻が出ました。 この世には良い酔っぱらいと悪い酔っぱらいがいます。 悪い酔っぱらいは人に迷惑をかけます。一方、良い酔っぱらいは人の心を和ませて楽しませます。 この作品は、良い酔っぱらいの所業です。 さまざまな都市伝説やオカルトネタと、酒ネタを組み合わせることでとんでもない読み味を生んでいる作品です。 『MMR』の樹林さんがワインマンガの金字塔『神の雫』を生んだことを考えれば、あながち都市伝説と酒の組み合わせは悪くないのかもしれません(そうか?)。 とにもかくにも、語彙が強い。 「神秘交信飲酒(チェアネリング)」 「行きつけの路上飲みスポット」 「宝焼酎はノーマルでも  うめぇんだよおおお!!!!」 「麹次元の存在」 「上ミノタウロス」 「U うんと飲んでも  F 二日酔いにならない  O おじさんになろう」 「鬼ころダウジング」 「地球はホテイの焼きとり塩味だった」 「酒蒸しとは錬金術の一種なのです」 「缶詰太陽系」「缶詰グランドクロス」 「4千万年に1度の飲酒体験」 「キンミヤ焼酎はナスカ文明の遺したオーパーツ」 普通の人生を歩んでいたら、絶対に遭遇しないであろうパワーワードのオンパレードや細かいボケの数々には何度も声を出して笑ってしまいます。 チェアネリングサークルに宝焼酎4リットルを置いて交信飲酒することで極上宝焼酎を召喚する件とか本当に好きです。 ホッピー大好き人間としては、FILE.4の「ホッピーラビリンス」の回などは幕間コラム含めて愛しいレベルです。そう、このマンガの世界と現実をつなぐ役割を果たす酒好きならではのコラムもまた良いんですよね。 ホテイの缶詰が異様に美味しそうに描かれているので、静岡県民にも強く薦めたいです。また、地元である吉野の酒の八咫烏が登場する回は嬉しくなってしまいました。 酒蒸しに関しては本当に手軽で美味しそうなので、釣られて作ってみたくなります。実在する良い呑み処の紹介などもあり、酒好きは深い共感を得られる堪らない作品です。 基本的に1話完結型なので、どこから読んでも大丈夫です。どこか1話だけでも読めば、この謎の熱量の虜になる……かもしれません。 巻末を含めすべてが狂っていますが、狂気の沙汰ほど面白いのです。
兎来栄寿
兎来栄寿