天沢聖司
天沢聖司
2023/09/27
小梨vs子ありの会社内の摩擦と、夫の「妊活」への拒否感
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「妊活」をメインテーマに、会社での子持ち・子無しさまざまな社員らとの摩擦、劣悪な家庭環境にあった夫と”平凡”な幸せな家庭に育った妻とのすれ違いが描かれます。 【登場人物】 ・主人公…平凡な幸せな家庭に育った子無し女性 ・彼氏…無邪気で優しい性格。現在も奔放な母親に「あんたなんて産まなきゃ良かったと今でも思ってるけど、孫が出来たらかわるかも」と暴言を吐かれ、精神的に中出しができなくなる。 ・子育て中 リモート勤務女性社員 ・独身 ベテラン女性社員 ・妊娠中 女性社員 ・若手 男性社員 それぞれの立場から言う愚痴は、Twitterの一番汚っったねえ部分を掬ってきたかのような切れ味で不快感たっぷり!読むほどにイライラしてきます。もちろん救いとなるような言葉もあるのでお楽しみに。 ただ主人公が幸せな家庭育ちで想像力すらなく、なーーーんにも彼氏のことを理解しようとしたり寄り添おうとしてないところが一番ムカつく。別に幸せな家庭に育ったことは悪でもなんでもないけど、想像力がないとこは悪だと思う。実際それで彼氏傷つけてるし。 このカップルのすれ違いと亀裂がどこまで広がるのか目が離せません。
天沢聖司
天沢聖司
2023/09/21
ネタバレ
ネクスト『ワタサバ』!自分が120点じゃないと許せない母親の物語
電書サイトでたまたま見つけて5話まで読んだんだけどめっっっっっっっっちゃ面白かった…! 『だってワタシ、120点だもの。』というタイトルは『ワタシってサバサバしてるから』を意識していると思いますが、作品の内容はどちらかというと『おちたらおわり』系で同じママ友同士の因縁を描いた物語。 何にでも点数を付けるマウント女子である母親・美咲は、歪んだ自己肯定感を持つ底なし承認欲求オバケ。どのくらい病的かというと、「120点の夫に抱きしめられるより『いいね』の方がホッとする」と言うレベル。 https://i.imgur.com/NYpoxwh.png そんな中、自分が小学生の頃に貧乏ぶりを見てマウンティングしていた相手・瞳とママ友として再会し、見下していた相手が自分と同じステータスにいること。瞳の娘・結愛の方が自分の娘・紬よりも頭脳・運動・観察眼で優れていること。自分はたくさん『いいね』をもらっているけど、人から憧れられるような“ホンモノ”の存在(フォロイー、アイコン)ではないこと自覚しており苦しみまくる……。 序盤の承認欲求モンスターぶりにはドン引きで、王道のレディコミだな〜と思っていたのですが、徐々に娘への愛情だけは本物だと明らかになっていき、 **「娘にだけは点数は付けない」** **「(高級な服を買い与え)たとえ不釣り合いでも身に着けることで心を守れるときがあるから」** https://i.imgur.com/biCywur.png と、真っ当な感性を持ち合わせていることがわかってきて、だんだん憎めなくなってくるのが面白い! 美咲がこんな人間になってしまった背景は幼少時代にある。 実は美咲の母親は小説家で、「(サイン会で会えたから嬉しくて)死んでもいい」と言うほどの熱烈なファンがいる“ホンモノ”。特別な才能を持った親のもと、美咲は才能を見つけるために様々な習い事をさせられるものの秀でた才能が見つかることはなく、母が「この子は何をやらせても60点なのかもしれない」と発言するのを聞いてしまう……。 瞳の娘・結愛の振る舞いが子供の頃の美咲そっっっっくりなのが、もうね…。瞳は何を考えて結愛を育てているんだろう?そして結愛が両親どちらにも似ていないことも気がかり……。 まさかと思うけど、新生児のときに取り替えたとかじゃないよね?それは怖すぎる…杞憂であってほしい。 瞳はいまのところ、表面的には友好的に振舞っているのが怖い。今後どうなっちゃうのか続きが気になる…!
天沢聖司
天沢聖司
2023/09/19
ネタバレ
えぇっ、そんなぁ…😭
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一時期の『ワタサバ』『エネアド』と同じくらいの勢いでバナー広告が出てるので、これは読まなきゃ損…!!と思い読んだのですが、結論から言うとズコーッでした。 でも起承転までは最ッ高に面白くて不倫復讐スカッとものとしてこれ以上ないくらいワクワクさせてくれるんです!絵も可愛いし。 でも大事な結が……😭 ストーリー全体の割合が「起承転98% 結2%」くらいで、大事な大事なスカッとパートである結の描写が全然ないまま終わってしまい、リアルにえーっ!?と叫んでしまいました。 夫とクソビッチ萌先生がギッタンギッタンにするとこをメチャクチャ期待してたのにそんな……。 カラオケで気持ちよく歌っててサビの前で演奏停止されたような肩透かしにあい、悲しい気分です……。 保護者会まで1週間しか無いなか、ママ友と連携して準備する妻の手腕に痺れたと思ったら、その後の一番美味しい部分が無いだなんて……。 漫画やストーリー自体のクオリティがとても高いだけによりいっそう悲しみは深い。 あとまだ連載中の作品だと思って合冊版を買ったのですが、実際には3話で完結している作品でした。 値段がちょうど通常の単行本と同じくらいの値段(407円)だったので、ページ数の少なさにもびっくりしてしまいました。たっけえ……。 1つ良かった点があるとしたら、「LINEをスマホとタブレット両方で使っている場合、タブレットを機内モードにすればスマホ側で既読がつかない」という知識が描かれていたところ。とても勉強になりました。 というかいま改めてバナーを見てみたら、この内容が本編の全部で草 これが全てです(マジ)
天沢聖司
天沢聖司
2023/08/31
ネタバレ
天才が描いた最高の青春ヘヴィメタ漫画 #読切応援
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どうやったらこんな面白い漫画がかけるの??天才すぎないか? 陰キャ・ルイルイと、彼の前に現れたヘヴィメタが好きということしかわからない謎の美少女・ミンミの物語。白黒がスッキリはっきりしたポップでかわいい作画でメタルを描くとこがまずもうお洒落でエモい…! 最小限の説明で最大限にキャラの魅力を描き出す手腕がすさまじい。ミンミ自身に説明させることなく、周囲の口さがない人間の言葉だけで彼女とおじいちゃんががどれだけ不愉快な狭い世界に生きていたのかが察せられて苦しかった。 ミンミの根無し草感…いつかフラッと居なくなってしそうな感じは、ずっと最初からしてたけどあんなふうに居なくなってしまうなんて酷すぎる。 2人の生き様は面白いことにちょうど逆になっているのがニクい。 ミンミは、おじいちゃんの葬式で願いを叶えられなかったことを通じて、「今生きている人を満足させたい」と行動するようになった。逆にルイルイはミンミの死を通じて、死んだミンミがずっと願っていた「ルイルイに葬式でヘヴィメタを歌ってもらうことで人生勝ち逃げする」という夢を叶えてあげた。 ルイルイがミンミのために書いた曲の冒頭があの有名な「ガチ恋口上」から始まってて、ルイルイがどんな想いでミンミを見ていたかすごく伝わってきてグッときた。 最悪な家族をふっとばして、自分のために書いてもらった大好きなヘヴィメタをルイルイに歌ってもらえて、こんな幸せな葬式ないと思う。 ザシマ先生何者…?マンガの星から来たマンガ星人…?あまりにも面白すぎる…。 ミンミも幸せだったと思うけど、それ以上にこの漫画を読めた自分は幸せです!!!!