美術マンガの感想・レビュー90件<<1234>>6巻ブルーピリオド 山口つばさとある少女漫画スキー美大だけでなく、物を生み出す苦しさや嬉しさや取り巻く環境の大切さがごちゃまぜになって夢中になって読んでしまう。受験って当時は絶対的なものでそれに通らなければ敷かれたレールからぽいと投げ出されてしまうような気がしていた。生み出すクリエイターは永遠にそれの繰り返しと思うとしんどい、ディティールがぬるかった。。美術学生イトウの青春 未熟な研究者たちのひたむきな日常 イトウハジメhysysk美術も数学もステレオタイプを補強するものでしかなく、現役の大学院生のリアルな生活の描写というよりは世間の欲望を具現化した感じで私の読みたいものとは違った。 芸術の答えがひとつじゃない、数学の答えがひとつなんてのは大学院レベルでは単純すぎる考え方だし、美術系の人間が使う感覚的な言葉は単なるオノマトペではない。 業界内で使われている言葉そのままだと一般の人には理解不能になるから分かりやすくした、ということなのかも知れないけど、ディティールのぬるさが気になって没入できなかった。学生時代を淡く美化しつつ思い出すにはいい作品だと思う。やっぱりスペリオールの新連載には期待してしまう!筆とあいつがいればいい。 中田アミノstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)主人公の女の子がかわいくてこじらせてていい感じに意地が悪いのが良い!! 人から良く見られちやほやされることを生きがいにしている女子高生の瓦木叶(かわらぎかのう)ちゃん。 クラスメイトに乗せられうっかり絵が上手い発言をしてしまうが、実際はクソど下手な叶ちゃんのもとに現れた他の人には見えない手のひらサイズの小さなじじい。 寝てる間に身体を乗っ取り凄まじい絵を描くそのじじいの正体は葛飾北斎!? 葛飾北斎は満足するまで絵を描きたい。 叶ちゃんは完璧でありたい。 互いに利害が一致し利用し合うことに! 他人にはいい具合に無害な女の子の小ズルさというか、本質は置いておいて良く見られたいという浅ましさが出ていてとてもいいし、たまに出すかわいくない顔芸も素晴らしいし、じじいがちょうどちょっとキモくて絵が凄くて生活に小波乱を起こしそうないいバディ感を醸し出している。 女の子は良く見られたいという理由で頑張っている基本的にはちょっとアホで残念な女の子なので必然的に幽霊であるじじいがいいツッコミ役になっていて、誰がツッコミやってんだよ感はあるものの、何も知らないアホな小娘よりすべて知り尽くして無茶苦茶やるじじいのほうがまともだわなと納得。 2話目で早速葛飾北斎が大いにやらかしているので、叶ちゃんのその場しのぎのカバー力が試されていて面白かった。 今後、絵画の素材や技法がたくさん出てきそうなので単純に面白くなりそう。 ブルーピリオドなどと合わせて読みたい。 もしも葛飾北斎が人生の続きを現代で生きたらという妄想はロマンがあってとても好き。 シオリエクスペリエンスのジミヘンや、少し違うけど刃牙道での宮本武蔵然り。 現代で無双するのか、どこの時点で成仏するのか、いやそもそも絵に終わりははいから満足しないでしょ?とか、ヒカルの碁的に叶ちゃん自身も成長するのか、どう展開するのか楽しみ! 少し気になるとしたらタイトルが葛飾北斎目線っぽいところ。 いや、どっちとも取れるか・・。水墨画×琴線に触れる再生の物語線は、僕を描く 堀内厚徳 砥上裕將兎来栄寿『ヒカルの碁』の序盤、空間に星を置き宇宙の創造に見立てて囲碁を表現したシーンにとても感銘を受けました。この『線は、僕を描く』の帯にある「それは、 “白”と“黒”で“宇宙”を描く芸術」というキャッチコピーはそれを想起させた、水墨画という物のイメージを大きく変える素敵なフレーズです。 メフィスト賞小説を原作とした本作は、水墨画をテーマに据えた上で一人の人間の悲しみの淵からの再生を描いていきます。恐らく水墨画に造詣が深いという読者もあまりいないでしょうから、面白い所を攻めたなと思います。 マンガとしては1話目を読んだ瞬間からとても惹かれました。まず、堀内厚徳さんの絵がスタイリッシュで素晴らしい。その上で、原作小説の面白さであるドラマも面白く、水墨画にまつわる知識も興味深く、総合してとても上質な読書体験を生み出してくれます。 メンターとなる湖山先生の言葉も深く沁みますし、着実に成長していく主人公の姿を心地良く見守ることができます。 実際に作中で描かれる水墨画を逐一ビジュアルで堪能できるのは、小説版にはないマンガ版の強みでしょう。姉弟子である千瑛には勿論一目惚れ。今後も推して行きます。厳選!読んでほしいこのマンガしれっとすげぇこと言ってるギャル。―私立パラの丸高校の日常―著者:おつじ松浦太一1巻まで刊行作品情報はこちら水墨画家のメフィスト賞受賞作コミカライズ!線は、僕を描く 堀内厚徳 砥上裕將たかネットニュースで「水墨画の漫画がマガジンで始まる」と知り、面白そうだと読んでみた作品。ゆったりとしたお話のテンポも、作画の美しさも期待以上でした! https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156662388948 前情報無しに読んだのですが、この漫画の原作は第59回メフィスト賞を受賞した「線は、僕を描く」。また著者の砥上裕將先生はプロの水墨画家であるとのこと。 http://kodansha-novels.jp/1906/togamihiromasa/ 読んでいて、作中の水墨画がまるで本物のようだと関心したのですが、**実際に砥上先生が1つ1つ描き下ろしているのだそう。** (↓マガポケベースで先生の水墨画が見れます!) http://kodansha-novels.jp/1906/togamihiromasa/ これから毎週漫画を読みながら水墨画を楽しむことができるなんてすごすぎる…!ネットで1話が読めるので、ぜひ多くの人に読んでもらいたいです!不器用な女の子つぐみの青春物語マスタード・チョコレート 冬川智子nyae人と合わせることができず、友達がいない高校三年生のつぐみは、自分の居場所をもとめ美大受験のため予備校に通い始めます。 そこで出会った人たちとの関わりの中で、閉ざしていたつぐみの心が少しずつ解き放たれる様子をゆっくり繊細に描く傑作です。 最初は能面のような顔のつぐみに読者として取っ付きにくさを否めなかったのですが、不器用ながらも自分に正直なところや、時たま見せる笑顔から目が離せなくなります。 受験シーズンに将来の不安にかられたり、人とつるむのが苦手でまわりと同じ青春時代を送れなかった人間には非常に刺さる部分が多いです。 ケータイコミック連載だったそうで、一コマずつ読んでいく形式なのですべてのコマが同じ大きさなので、窓から覗いているような感覚にもなり面白い。美大生に憧れてたモディリアーニにお願い 相澤いくえさいろく物語について。 才能のあるなしって本当に重要なのかなとか、見えるとこまで行った頃にもし自分に才能ないってわかったらすごいツラいんじゃないかとか、そういうのがそのまま描かれててすごいツラいし、いい話もあってイイハナシダナーってなるし、色がないのに(トーンもない?かも?)すごい色が見えるような手書き感が堪らなく好き。 自分の語彙力のなさが悔やまれる。 ↓雑記として。 カッコいいと思ってたから美大に行きたいと真面目に考えてた時期があって あの頃は絵とか芸術とかちょっと好きだから他人より芸術家向きですごい才能があるんじゃないかとか勘違いしていて ムサビとかタマビとかの学園祭とか行ってみたりもした。 そして本当にこういう感じの人たちがいっぱいいた。 表現者というか、卵感があるけどどういう考えでそういうものが作れるのかと感心した。 相澤いくえ先生がすごいと私が思うのは、そういう感じたものみたいな見えないものを「当時の若い私目線でも感じていたであろう感覚」をマンガに描いて人に伝わる形にしているところ。 実際の感覚なんて形ないんだからわからないんだけど。 4巻も好きだった。よかった。夏の前日、吉田基己導入におすすめしたい夏の前日 吉田基已名無し年上の着物美人と青春盛りの芸大生。そして同じ芸術大学の女の子もこの恋路に介入してきます。 エロティシズムと感情の揺らぎ、夏前のむせ返るような湿気、 雨が降っていたり、炎天下だったり読んでて全部伝わってきます。 匂いまで香ってきそうな漫画! ぜひ5巻まとめて読んで欲しい。 女性を描くタッチと男性の硬派な(もしくはウブな)表情が個人的に好きです。 読んだ後は名作邦画の映画一本見た感じと思ったんですけどどうでしょう!芸術の難しさよブルーピリオド 山口つばさやむちゃ正解がないからわからない、苦手。と考える人はほんとにたくさんいると思うんです。巨匠なんかは自分が楽しめればそれで、とか感性のままに描けば、とかそういう曖昧な事を言ってるイメージで。 でも、やっぱり正解に近い公式的なものはあったんだなと。この漫画を読んで思いました。 私は昔から美大生に対して尊敬に近いような憧れがあったのですが、それを更に加速させつつ親近感も出てきて、こういうのを待ってたんだよ…と思った漫画です。「可愛さの音圧が高い」美術部ラブコメこの美術部には問題がある! いみぎむるmampuku まさにアニメを切り出して漫画にでもしたような高クオリティの作画で、作監でもつけてんのかってくらい異様に安定しています。表紙もアニメ塗りでなんかキービジュアルみたいです。あるいはラノベの表紙。10年前のアニメ好きな人が好きそうな絵柄ですよね、とらドラ!とか、ゼロ使とか、かんなぎとか。私も好きです。 この「可愛さが高い水準で安定している」というのが非常に素晴らしいのです。音楽に無理やり例えるなら、音圧が高くRMS値が高い状態です(音圧競争には賛否ありますがダンスミュージックなどでは大事な要素です)。私は以後これを『可愛さの音圧が高い』と呼び表したいと思います。 話は一話完結式で、落語みたいに丁寧で笑える話や人情系の話が多いですね。そして1巻の一話くらいの割合でたまにあるラブ濃度の高い話数はかなり尊みが深く、美麗な絵ばかりに目がいきがちですがラブコメとしてもかなり質が高いです。 作品内で頻繁に使われる「カメラを固定したまま時間の経過を数コマに渡って描く」やつ、ARIAやよつばとを読んだとき初めて「こんな素敵な技法が!」と感動したのですが、めちゃめちゃ上手くないとできないやつですよねこれ。他にも視覚的に飽きさせないカメラワークやつけPANみたいな動き(1巻で宇佐美さんが泣く前のページ)とか、映像的な演出が各所に盛り込まれています。 一方でコマをぶち抜いた立ち絵(さよなら絶望先生でよく見るやつ)とか可愛い描き文字など漫画的な表現もしっかりしていて、よくあるイラストだけ上手い人とは一線を画します。 基本的にマンガは話の面白さと同じかそれ以上に絵のうまさと完成度が大事だと考えているので、そういう意味で文句のつけどころがほとんどないなと感じました。欲をいえば、シリアス展開とか恋敵とか、好みが別れるような刺激的な展開があったほうがより私好みではあるんですが(笑)超天然女子、美大に入学する。ニコ色のキャンバス 式田奈央名無し離島出身の天然JDニコが、美大で大活躍するかもしれない、という序盤。しかしいくら離島とはいえ、こんな常識のない子が育つものだろうか。 さらに、美大受験に合格できるものなのか……というあたりは、たぶん突っ込んではいけない。 このお騒がせキャラが、どんなふうに美大の常識をぶち壊していくのか、謎のイケメン先輩は何者なのか、先が楽しみ。美術界の表でも裏でも、己の器量とルールで疾走する男・フジタ。ギャラリーフェイク 細野不二彦名無し※ネタバレを含むクチコミです。読者を引きずり込むような構成ブルーピリオド 山口つばさにわか※ネタバレを含むクチコミです。東村アキコ先生の自伝マンガかくかくしかじか 東村アキコ猫あるく作者のめちゃくちゃな青春時代を包み隠さず描いているので、なかなか自分の黒歴史をここまで描ける人いないぞっ!と圧倒されました。そしてギャグも楽しいので、一気にラストまで読めます! 病気になった先生が言う「描け」は心にぶっ刺さりますし泣きますね。震災後に続いていく暮らしモディリアーニにお願い 相澤いくえ名無しhttps://twitter.com/aizawa_ikue/status/840363234242707456?s=21 著者が震災について語っていた。沁みる久世番子先生の新作宮廷画家のうるさい余白 久世番子大トロ最近、天皇皇后両陛下の肖像画が公開されましたが、肖像画って写真とはまた違った魅力があっていいものですね。 この漫画も、スペインのお姫様や王様の肖像画を描く王宮お抱えの画家のお話です。 弟子がとにかく可愛いですね。 まだ1巻目なので、これからが楽しみです。すすめられたから読んでみたけど、良い漫画だったモディリアーニにお願い 相澤いくえstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男すすめられたから読んでみたけど、良い漫画だった 年上和服美人と画学生の恋夏の前日 吉田基已starstarstarstar_borderstar_borderかしこ二話目から電車の中で読めなくなるくらい急展開します。 美人なお姉さんに優しくされたり怒られたりするのも見どころですが、芸術を志す若者が青くさく悩む様も丁寧に描かれてます。ノスタルジーな雰囲気ですが現代が舞台のようです。 この作品の前に他誌で連載してた水の色 銀の月がこれの続編にあたる内容なので、作者の経歴どおりに読むと二人の恋の行方を知りながら読むことになります。どっちから読んでも面白いので両方読むのがオススメです。美大デザイン学科に通う潔癖すぎて尖り過ぎている女の子のマンガ、ハルタ新連載星明かりグラフィクス 山本和音地獄の田中※ネタバレを含むクチコミです。贋作での騙し方モナリザマニア ヨシカゲstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)※ネタバレを含むクチコミです。読んで損なし!ブルーピリオド 山口つばさdjab作中の中にたくさん名言が出てくる 主人公の設定も良く面白い 700円と少し高いけどまだ巻数は少ないし早めに買うことをすすめる出オチ夏の前日 吉田基已大トロ「夏の前日」っていうタイトルがマジで最高だと思います。 内容は「イケてない男がなぜかモテちゃって調子に乗っちゃう」みたいなよくある話でした。天国から脱走したゴッホがピカソと共に、現世の日本でマンガ家を目指す!ガカバッカ 赤堀君マンバ運営【掲載誌】 モーニング2017年48号(2017年10月26日発売)より連載開始 【代表作】 『ドーナツ父さん』 【受賞歴】 『お父さんは○○』(赤堀隆史 名義) 第62回 ちばてつや賞 奨励賞 【公式ページなど】 モアイ http://morning.moae.jp/lineup/875 Twitter https://twitter.com/pon_kan_tii 山田さんがかわいすぎるハチミツとクローバー 羽海野チカリカコきゅんとするような切ない山田さんがかわいすぎて、 私もこんな女の子になりたかったなと若い頃を思い出して、 そんなことを思いました。<<1234>>