美術マンガの感想・レビュー90件<<1234>>読めば読むほど引き込まれて気になって面白い。金曜日はアトリエで 浜田咲良Pom 生きるのが苦になった環がひょんなことからヌードモデルをすることに。 しかもヌード+魚。何故魚と人なんだろう。 しかも、先生は環に恋に落ちて良く分からないアプローチをしてみるものだから、天然環には気持ちが伝わらず、モヤモヤ。。 どっちも、少し抜けてるのかな。笑 進展がゆっくりで、えーこの二人どうなるのって気になって読み進めてしまう漫画でした。 そして物語が進むにつれて環が生き生きしていていく様も読みどころだと思います。ヌードモデルと魚と画家! ちょっと変な2人にムズキュンが止まらない…!金曜日はアトリエで 浜田咲良たか※ネタバレを含むクチコミです。この一冊で全体像を掴める #推しを3行で推すギャラリーフェイク ザ ベスト 細野不二彦starstarstarstarstarひさぴよ巻数が長く、内容も濃密なギャラリーフェイクですが、この一冊で全体像が掴めると思うので未読の人でも取っ付き易いかと。 はじめは連載第一話目から始まります。作画に少し違和感ありますが、以降はどれもハズレなしの珠玉エピソードばかり。個人的には「TIN TOY刑事」が特にお気に入りで、何某かのコレクターを自負するすべての人に読んでほしいエピソードです。 単行本未収録エピソードだった「忘れられた一夜」の回は、現在は33巻に収録済みとなっています。この回だけは本編を一通り読んでからの方が良いです。 ただの感想です。ネタばれはないですが一応伏せておきますブルーピリオド 山口つばさ名無し※ネタバレを含むクチコミです。厳選!読んでほしいこのマンガトーキョーゲーム著者:青山広美完結全2巻作品情報はこちら女子高生に伝説の絵師が憑依?!筆とあいつがいればいい。 中田アミノ名無し自分は完璧な人間だと思わせたい、ちょっと自意識が歪んだ女子高生が主人公。うっかりクラスメイトに絵が得意だと言ってしまい、美術の授業で恥をかかない為、ちっちゃいおっさん霊として現れた葛飾北斎を利用することに…!およそ主人公とは思えないマインドを持った彼女が伝説の絵師と出会って、何が変わっていくのか続きが楽しみ。藝大受験に落ちた私が古傷の痛みに耐えながらブルーピリオドを読むブルーピリオド 山口つばさhysysk※ネタバレを含むクチコミです。日本美術史の大まかな流れを知るのに良い美どらま 日本美術史ナナメ読み 真船きょうこhysysk日本の昔の美術ってなんか地味で暗くてかっこ悪い…長らくそう思っていたが、その理由はやはり冒頭で話している通り、そもそも日本には「美術」という概念がなく、むしろ工芸に近かったからだろう。そしてその地味で暗いものにも歴史があり、ドラマがあり、ある時代の考え方や生き方を知る手掛かりが刻み込まれている。特に高村光雲の『老猿』は実物をみたくなった。東京都現代美術館の学芸員の仕事!美術館で働くということ オノユウリhysysk個人的に一番好きで、最も通っている美術館が東京都現代美術館。毎回企画展は面白いし、何より常設展が素晴らしい。 このマンガでは日常的な業務や休みの日の過ごし方、企画展の進め方、常設展の仕組みなど、学芸員がどんなことを考えてどんな仕事をしているかがよく分かる。 美術に関する知識はもちろん、デスクワーク以外の現場作業もあるし、語学やコミュニケーション能力、最近だと技術も分かってないといけないので本当に大変(正直昔はアーティストこそが最高だと思っていたので舐めてた)。そして学芸員以外にも、美術館には沢山の人が関わっていて、表には見えない大変な(でも面白い)仕事のおかげで美術という大きな世界ができているんだなぁと改めて感じた。時代よりも熱い絵マッシュ 山田貴敏hysysk似顔絵を描いていた少年が絵を描きながら成長し、やがて父親と対峙する。ひたすら絵を追求しているだけなのに(だけだからこそ?)、行く先々でなぜか「おもしれー女」に好かれるのが羨ましい。作中で描かれる絵がいいのと、絵画バトルが能力バトルみたいになっていくのが面白い。ちょっとメディアアートっぽいかも知れない。 時代もあるとは思うが美術に対する考え方、絵の競い方や評価、物語の構成などは『北の土竜』『蒼き炎』とも近く、改めて『ブルーピリオド』は美術マンガをアップデートしたなという感じがある。 しかしちょっと前にネットで話題になった芸大建築科を懲戒退学になった人とかバンクシーとかに世間がコロッと騙されちゃうのを見てると、この辺あんまり理解されていない気がする。 芸術は大衆に開かれていて欲しいと思っているが、この作品の新サロン派みたいに芸術を大衆から取り上げなければならない…と思ってしまうね(自分も排除される側かも知れないけど、それでも貴族的アカデミズムの方がまし)。荒唐無稽な美術マンガだけど数パーセントの真実がある蒼き炎 石川サブロウhysysk※ネタバレを含むクチコミです。情熱の芸術バトル漫画北の土竜 石川サブロウhysysk後に描かれる『蒼き炎』と近い形で、主人公が色んな芸術家と出会い絵で勝負する。 いい絵を描くために必要なものが人間的な成長(労働の絵を描くために農作業する)ということや、芸術に全てを賭ける登場人物は昨今フィクションの世界でもあまり見られないので逆に新鮮。インテリに支配されハイコンテクストになってしまった現代美術に対して、こういったポリコレ無視の破天荒さ、愚直さが突きつけるものもある。 そんな感じなので現代的な感覚だとところどころに都合のいい女が出てきたり、こんなうまい話あるか!とつっこみたくなる場面があったりするけど、一気に読んでしまった。美術館でのお仕事わくわくライフ!美術館のなかのひとたち 黒田いずまANAGUMAそういえば美術館の学芸員が活躍するマンガって『ギャラリーフェイク』くらいしか読んだこと無いかも…と探していたら発見しました。 新人学芸員の近江さん、解説担当・森さん、展示担当・八斗島さん、監視担当・山之井さん(+謎の館長)を通じて、美術館のひとってこういう仕事をしているんだというのがわかりやすく描かれます。絵柄はとってもかわいいんですがこの4人の掛け合いがスピード感あって切れ味鋭いのが好き。 毎回力を合わせて展示を作り上げていくようすが「学園祭のノリだ!」って何度か作中でも表現されてましたが本当に楽しそうで、実際あったら行ってみたくなるような素敵な展示が次々出てきます。 端々に仕込まれた「あるある」は美術館の内情に詳しいひとや学芸員資格を持ってるようなひとが読んでもきっと面白いと思います。(胃が痛くなることもあるかもですが…) 「芸術ってゆるく楽しんでもオッケーだよね、いっちょ美術館行ってみっか!」という気持ちになる、にぎやかなマンガです!圧倒的な才能を目の当たりにした時の嫉妬、焦燥、そして憧憬 #1巻応援放課後のサロメ 星窪朱子sogor25舞台は大阪にある府立芸術高等学校。 主人公の喜多蓮二は実技入試をトップで合格し、周囲からも一目置かれる存在でした。 そんな彼のクラスに家庭の事情で入学から一月半ほど学校を休んでいた林原ナオミが現れたところから物語が始まります 物語の中心人物である蓮二とナオミとでは芸術に対する向き合い方や持っている才能、自分が創作活動を行う目的などに大きな違いがあります。 その違いを主人公の蓮二は鋭敏に感じ取って、彼の中ではナオミに対する嫉妬や焦燥、憧憬などの様々な感情が渦巻いていきます。 この作品は蓮二の目を通して描かれる芸術や創作活動、それに伴う才能についての物語であり、それに加えて美術高校という少し特殊な環境で紡がれる蓮二とナオミ、そして周囲の人々との青春の物語でもあります。 タイトルの『放課後のサロメ』は1話の冒頭カラーで描かれた4ページの場面を表していると思うのですが、この冒頭のページだけでも是非読んでみてほしいと思えるような、文字だけでは表現できない魅力が詰まった作品です。 1巻まで読了若きミケランジェロ(生意気)と、大天使カブリエル(ドS)鉄槌とピエタ 真冬麻里名無し※ネタバレを含むクチコミです。久しぶりに読み返して…ひだまりスケッチ 蒼樹うめ大トロ久しぶりに読み返してみましたが、やはりほっこりします。かわいいし。ずっと読んでたい。不思議な関係が妙にクセになる金曜日はアトリエで 浜田咲良六文銭画家×ヌードモデルの恋愛?的なマンガ。 すごく良いんです。 二人共、少しズレていて、勘違いも加わり、会話が噛み合っているような、どこか噛み合っていないような感じで関係がすすみます。 もう、1話でやられました。 死ぬつもりだった主人公が、ひょんなことでとある有名な画家と出会い、魚につられて、ついていったらヌードモデルになって、画家がつくる美味しいご飯を食べたら死ぬ気も失せて・・・という流れ。 (字になおすと意味不明ですね。でも、こういう内容です。) 色男で自信過剰な画家は、携帯番号渡すけど、 主人公、連絡せず、1年後の画家の個展で再会 「え、なんで連絡しないの?」 と思わず画家のセリフとシンクロして、もう、ハマりましたよ。 ご飯食べているときは、いい雰囲気だったのに、まるで全てなかったかのように裏切る感じ。 たまりません。 全体的に、微妙なボタンの掛け違いのようなやり取りが大笑いではないのですがクスリと笑えてクセになります。 主人公が、天然ぽくちょっとヌけているけど、恋心を意識しはじめて、これからどうなるか楽しみな作品です。わからない分、純度が高いと言えるのかもガールズ美術 今日マチ子hysyskアンドロイドとか宇宙人が絡むギャグ漫画なので、ブルーピリオドやかくかくしかじか的な話を期待してはいけない。美大受験や美術業界を経験してないとどこが笑うポイントなのかもよくわからないと思う(だからお蔵入りだったんだろうけど)。 でもその分こんな一面もあるのだな、というのがわかるので、彼女の作家性を知るにはいいかも知れない。 自伝的エッセイの番外編と、近藤聡乃も含めた座談会がとても興味深かった。影響を受けたカルチャーは同世代感ある。10年振りにハチクロを読み返したハチミツとクローバー 羽海野チカかしこハチクロの連載終了時が高校1年生だったので、私も大学生になったらこんな青春をしたいな〜と憧れながら読んでいました。気の合う仲間達と遊覧船に乗ってお弁当を食べたり、クリスマスパーティーをしてツイスターで遊んだり、笑ったり泣いたりしたかったのですが、実際にそんな感じの大学生活を送れるはずもなく…。月日は流れ流れて、あの頃大好きだったハチクロをこのたび10年振りに読み返してみました。 まず衝撃的だったのは、どんだけダサダサな服でも見事に着こなしてしまうおしゃれチャンプの山崎さんが年下になってしまったこと!彼27歳なんですって。若造ですやん。そんな感じで主要キャラの大学生5人も自分より年下になってしまったので、今回改めて読んでみたら大人キャラ達にとても共感するようになりました。例えば、野宮さんの山田さんに対するアプローチを見た山崎さんが「何でお前の恋愛ってさキズつけるのが前提なの?オレは好きなコができたらうんと大事にしよう…ってずっと思ってきたぜ?」と言ったことで、野宮さんがとうの昔に脱ぎ捨てた青春スーツをもう一度着ることになるこのシーン。これを読んで私は…ハッ!青春と呼ばれる時代が遠く過ぎ去ったとしても、あの甘酸っぱい感情とエネルギーは再び装着できるんだ!と目からウロコでした。(山崎GJ!あなたと一緒に大人になったって壊れない友情があるってコトを証明したいです!)ラストでは花本先生も青春スーツを再装着するのがいいですよね〜!むき出しの感情が人生を変える瞬間はキラメキに満ちています。大人になったことでようやく気づけた物語がありました。 ちなみに一番カッコいいと思ったのは美和子さん。私もまぜご飯番長になりたいです!1巻から引き込まれる!ブルーピリオド 山口つばさ名無しマンガ大賞2020のニュース記事を目にして、試しで読んでみました。人付き合いも勉強も器用にこなせる主人公が、美術の世界に目覚めていく様子が瑞々しく描かれていて、一気に引き込まれました。美術部の先生や生徒も個性的で、1巻からこれから色んな物語が始まる予感がしてワクワクします。漫画に登場する油絵の作品自体も興味深いです。おもしろせつないかくかくしかじか 東村アキコ名無し作者の実体験を基にした、美大を目指す女の子の話です。高校生女子の、自信過剰さや現実とぶつかって葛藤する心理描写がリアルです。シリアスだけでなく、東村作品ならではのギャグも満載で、面白く切なく楽しめる作品。社会人になってから読んだけど、学生の時に出会っていたらまた違う読み方ができたかなぁ。画家も漫画家も立派な変人ガカバッカ 赤堀君名無し生きている間は画家として全く評価されなかったゴッホ。 やはり現世で認められたい、と天国を脱走し現代日本に転生。 しかし単なる贋作作家もしくはイタイ人くらいにしか、 評価されず、悩むゴッホの前に先輩脱走者のピカソが現れ 現代日本のアートスクール・美術大学へ案内する。 美術大学の漫画学科へ、と。 画家特有の変わった性格のゴッホやピカソが 漫画家という画家としてはエンタメに特化した 特殊な存在になろうとするのだから、当然、 色々と誤解したりされたりしながらの美大生活となる。 一枚で数億円の絵を描く男が4コマ漫画に挑戦し、 週に十数枚描く漫画家の能力に驚愕する。 漫画家も立派な画家だ!とゴッホは漫画家を目指すが、 立派な画家とか漫画家とか、絵画とか漫画とか、 何をどう評価するのが正しいのか混乱してしまって、 その混乱の間から笑いが滲み出てくるような漫画。 「ハチミツとクローバー」読み始めましたハチミツとクローバー 羽海野チカマリモ羽海野チカ先生の漫画は読んだことがなかったですが、巷で人気があるという認識は勿論あったので 死ぬ前に読まないとと思い、まずはハチクロから読み始めました。 気軽にコメントもらえると嬉しいです! ▽1巻感想 思ってたよりも時代が古い。小さい携帯を使っていたのに驚いた。 美大生というものは、課題に追われながら作品の制作をする日々を送っているかと思っていたけどこの漫画ではあまりそのような描写がない。はぐみちゃんも学生というよりかは独立したアーティストのようだなと思った。 登場人物もたくさん出てきて賑やか。まだそれぞれのキャラの表面しか見せてない感じなので、この先はもっと人間関係が複雑化してくのだろうか。恋愛描写はかなり清らか。 2巻読んだらまた書きます。ひとり暮らしも、二人でみんなで!ひだまりスケッチ 蒼樹うめあうしぃ@カワイイマンガ高校前の「ひだまり荘」でひとり暮らしする、新入生のゆの。同じ屋根の下の同級生、先輩達、翌年には後輩達と、女子だけの賑やかな日々に笑いっぱなし!ちょっと独特な「美術科」で、技を磨いて未来探し……は、もうちょっと先かも。 ……という感じで、基本はまったり進行の四コマコメディ。見所は何と言っても、六室あるひだまり荘の、同学年同士の「バディ」な関係。 例えば、ゆのの一つ上のヒロと沙英は、ほぼ「夫婦」。阿吽の呼吸で互いを補う関係は、「恋愛」を既に終わらせたような安心感を周囲に与える。 そんな先輩達に憧れるゆのと、同級生の宮子の関係は「持ちつ持たれつ」。宮子は生活面ではゆのに頼りっきりな反面、精神的には楽天的な性格で、自信がないゆのを支える。 一つ下のなずなと乃莉は「振り回し/され型」。乃莉は気弱ななずなのサポートに奮闘しながら、なずなの愛らしさに癒されて安心する。 様々な形の「バディ」が表現され、更には学年も飛び越えて、彼女達が支え合う日々のエピソードが少しずつ、積み上げられる。その先には、ひだまり荘でしか育めない、大きな友情が待っていて、節目節目に訪れる感慨に、思わず泣けてしまうのだ。 この先、ゆのと宮子に訪れる進学という試練が、どのようなエピソードとして彼女達の人生に積み重なるのか、乃莉・なずなと新入生の茉里と共に、見守りたい。 四コマ漫画として整理された背景は、連載当初から読みやすく、更に3、4巻辺りで現在の蒼樹うめ先生の、『魔法少女まどか☆マギカ』のキャラクターデザインや『微熱空間』で見られる、究極に可愛いキャラの完成形が発現する。 8巻から登場のぶっちゃけ系新入生・茉里ちゃんが可愛くて、今までにない展開が新鮮なので、沙英・ヒロ卒業後も安心の面白さ!え!? 絵が下手なのに画家に?ゆきのいろ 石川サブロウstarstarstarstarstarひさぴよ(施川ユウキ先生のタイトルをモジッてみた) この作品、雰囲気でビッグコミック連載の漫画と勘違いしてましたが、2000年代前半のスーパージャンプで連載してた作品だった。主人公が風俗嬢という設定が引っかかってましたが、掲載誌の影響もあったのかも。 「ゆきのいろ」は、絵の下手な主人公・青木ゆきが、とある画家と出会い、本格的にプロの画家として成長していくストーリーでなんとなく朝ドラのような雰囲気を感じるマンガ。画家といっても、都会的でモダンな画家の世界とは程遠い、とても純朴な感覚と、人と自然の中にある美しさを大事にするタイプの絵描きの物語。漫画の絵と、画家の絵をいかにして融合させるか、非常に難しい部分に果敢に挑まれている作品。<<1234>>