クラブカルチャーへの傾倒と早過ぎたポータブリズムにコメントする

人気のコメント

djsouchou
djsouchou
8ヶ月前
吉祥寺に『Shop33』ってクラブカルチャー専門の服屋が昔あったんです。 自分もクラブ遊びを覚えたての時分はよく通ってTシャツやらテクノのCDやら買ってました。 (現在は『next33』というオンラインショップを運営しています) http://next33.com/ 本作はその頃…イギリスで『セカンド・サマー・オブ・ラブ』と、日本人なら多分皆大好きドイツの二人組テクノユニットHARDFLOORの楽曲を発端とした『アシッド・リバイバル』が勃興し、 https://spotify.link/d4ZkQgQG5Cb クラバーがエビアンホルダーを首からぶら下げて踊ってた時期(理由は当時流行ってたMDMAを摂取すると薬効で無限に踊れてしまう結果、水分補給を怠って死ぬのと酒が飲めなくなるため。余談ですが、日本に形骸化して伝わって来たのを当時『電気グルーヴのオールナイトニッポン』放送中に石野卓球氏が皮肉ってたのを覚えてます)に描かれた作品ですが、その要素は主人公のメガの服装(TARとか懐かしいですね)と物語後半に出て来る『テクノ教』の施設にサウンドシステムが置いてある程度です。 衛藤先生の諸作品には最初期やドラクエ4コマ等を除き基本『ジュブナイル(+ナンセンスギャグ)』と『音楽(特にクラブ・ミュージック)』要素は不可分な物となっており(あと、隠し味としてポスト構造主義も)、本作と『がじぇっと(当時、レディオヘッドの“KID A”をヘビロテされてたみたいです)』はどちらかと云えば音楽に寄った作品となっています。 閑話休題。 物語の後半でメガがテクノ教で転職し桃儀に「駅弁屋さんみたい」と揶揄された『呪文DJセット・ビギナー用』。当時は「小学生に12.5kg(DJ用ターンテーブルの定番Technics SL-1200mk3の重量)の物を腰だめで運ばせるなんて」とか思いつつ、遺跡から拾ったレコードをスクラッチして攻撃手段となるアイデアは当時読んでてブチ上がった記憶があります。 その『呪文』スクラッチネタとして頻出する”Ah yeah”はRUN-DMC『Here we go』 https://youtu.be/vLiHBn4G6qg が元ネタで、 Beside『Change The Beat』 https://youtu.be/ZqauvQkC6VQ と並ぶ定番ネタです。 この辺り、衛藤先生の当時の音楽的興味がテクノからヒップホップに移行した事が窺えます。 ところで近年、『ポータリズム』というムーブメントがあるのはご存知でしょうか? 発端は、海外のターンテーブリストが今は無き日本の音響機器メーカーVestaxのポータブルレコードプレーヤー『handy trax』に、 https://www.otaiweb.com/shop-item-fidp2889.html 『フリスクフェーダー』と呼ばれる小型のクロスフェーダーを取り付けどこでもスクラッチが出来るようにしたのがきっかけです。 https://www.stokyo.jp/?pid=173543616 以降、カスタマイズ等のノウハウが蓄積され、Numarkから『PT01 Scratch』 http://numark.jp/pt01-scratch/ という、スクラッチに特化したポータブルレコードプレーヤーが発売されて以降その動きは加速度を増し、色んなメーカーからスクラッチ特化の製品が発売されるようになりました。 (自分はReloop SPINを持ってます) https://dirigent.jp/reloop/spin そして、DJの世界大会DMCに於いても『ポータブリスト』部門が設立するに至ります。 (一回エントリーしようかな?) https://youtube.com/playlist?list=PL12_YZ5jNZMSEnZH5GQ6O796KdE7CIB0w&si=kwHFUYUn8vXwtv_f 然るに、本作は『ポータブリスト』の登場を無意識的に予見していた作品であるともいえるでしょう。 あと、メガと対象的な男一代もゴツめのアクセントがあるいいキャラですね。まさか神性だったとは思いませんでしたが…。 ともあれ、衛藤先生並びにスクウェア・エニックス様におかれましては地方都市で起こるターンテーブリズムとジュブナイルを程良く織り交ぜた名作『ムジナトラックス』の電書化をお願いしたい次第です。 マジで。
イセグレ 異世界チート無双 俺TUEEE系イキリ転生者に かませ犬にされ続けたエリート騎士、超グレる。
アンチ異世界転生! アンチトラック!! #1巻応援
イセグレ 異世界チート無双 俺TUEEE系イキリ転生者に かませ犬にされ続けたエリート騎士、超グレる。
兎来栄寿
兎来栄寿
異世界転生して、努力もなしに「俺TSUEEEEE!!」してハーレムを築き上げるのは陰キャの希望であり夢。 しかし、そんな夢の下で泣いている者もいるという所にスポットライトを当てた物語です。 幼いころから努力に努力を重ねて強くなり、高潔な魂で正義と平和を愛して人々のために戦い続けてきたレトリバー王国の騎士ポメラ。彼が、続々と異世界から現れる転生者のかませ犬にされ続け、努力は決して裏切らない……などということはなく何の努力もしていない者たちが与えられたものだけで無双してすべてをほしいままにしていくこともあるという、残酷な現実を突きつけてくる物語です。 結果、大いにグレてしまったポメラが逆に現実世界に乗り込み、異世界転生の円環を阻止していくという切り口が面白いです。努力なしに強くなる主人公がメインストリームとなっていた昨今において、カウンター的な作品となっています。 「オレはなァ トラック見ただけでイライラするんだよ!! テメェらは一体今まで… どんだけの人間たちを異世界転生させてきたんだ ボケェエエエエエ――――!!!!」 と、木刀でトラックを叩き壊すシーンは声を出して笑ってしまいました。その数ページ後に更に新しいトラックが出てくるところも最高です。何なら、事あるごとに出てくるトラックの天丼でずっと笑います。 チャンピオン系作品なのに、全体的にマガジン系ヤンキーマンガの雰囲気を纏っているところも好きです。 主人公の名前がポメラなのも、ポメラニアン好きとしては応援してくなるポイントです。 異世界転生させるトラックを破壊するカタルシスを味わいたい方にお薦めです。
ナヴィガトリア
カバー下がかわいいです #1巻応援
ナヴィガトリア
兎来栄寿
兎来栄寿
「ナヴィガトリア(最高指導者)になれなければ、死あるのみ」 というサスペンス性を軸に、独特の設定を持ったSF学園ストーリーです。単行本の表紙も不思議な感じですね。 小説も映画も音楽も芸術も自由恋愛も禁止のムジンコ共和国で生まれ育った鳳凰學(ほうおうまなぶ)が、初恋の幼馴染ヒナと平和に穏やかに暮らせる国を作って迎えに行くことを目的に、各国から100名の若者たちが入学しナヴィガトリアを決める地球初の植民星のデメテール学院で頂点を目指す物語です。 同じくナヴィガトリアにならねばならない理由を持つデメテール人で成績1位のナヴィや、絶対に裏があって怪しいアイダン、最悪の侵略国家ドンモス大帝国の李虚淡(リコタン)、他にも個性溢れる各クラスのリーダーたちなどどんどん登場してくる濃い面々によって一触即発の学園生活が描かれていきます。 ムジンコ共和国人である主人公は、他の有力な国々に比べると見劣りする人材ですが、それでもジャンプらしく愚直な努力を重ねていくことで勝利を目指していく姿は熱いです。世界設定やキャラクターは尖っていますが、根底にはシンプルで強い動機があるのが話への乗っていきやすさに繋がっています。 特殊な課題なども出されていきますが、それをどうやって乗り越えていくのか。果たして、ヒナとの安寧の日々は訪れるのか。 余談ですが、単行本のカバー下に大量に描かれた動物たちがとにかくかわいいです。こっち系統に特化した作品も見てみたくなります。
気になるあの子はカエル好き
カエル好き女子とカエル苦手男子のラブがコメ #1巻応援
気になるあの子はカエル好き
兎来栄寿
兎来栄寿
みなさんはカエルは好きですか? 苦手ですか? 私は矢口高雄さんのマンガを読んで、幼いころ若干トラウマになりかけました。ただ、故郷では伝承によりカエルは神聖な生き物とされていて、毎年6月には街がかわいいカエルで溢れ返り、カエルの乗ったお神輿も担がれるというイベントもあるお陰で今では親しみを感じています。 ただ、義母は大の苦手なので『ダンジョン飯』のカエル回でも見ようものなら卒倒してしまいそうですし、このマンガも残念ながら薦めることはできません。 でも世間でも一定数はいますよね、カエル好きの方。そんな方にオススメなのが、この『ak-69の泣きメシ』や『やみきんっ うしじまきゅん』の松本勇祐さんが描く、カエル愛に満ちたカエル女子ラブコメディです。 カエルが大嫌いな男子・純平と、カエルが大好きな女子・薫。彼らふたりが、カエルの飼育係という接点を持つことによって間柄を深めていきます。 「喉が膨れるのがかわいい」「ぴょんと跳ねるものかわいい」「肌の光沢がいい」など、カエルの魅力を嬉しそうに語る薫とそれをまったく理解できない純平。カエルが好きな人も、苦手な人も共感できるであろう視点が並立しています。 カエルは苦手なものの、薫とお近づきにはなりたい純平の葛藤、その上でコメっていくラブが見どころです。微笑ましく、心温まるやり取りがあります。 個人的には、蛇好きなサブキャラクターの黒髪ロングストレートの紗那先輩がかわいすぎて辛いです。高跳びの選手として格好良さも持ち合わせているのがいいですね。幼い頃に読んでいたら、癖を開花させてくれそうです。 薫が正ヒロインすぎて紗那先輩ルートはないと思いますが、今後も活躍を楽しみにしています。
ストアに行く
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい