癇癪を起こしやすかった我が子。
子育てに夫婦ともに疲れ始めた頃、夫はカルトに傾倒し始めた。
離婚して、シングルマザーとして、中学生の子供を育てている主人公。

主人公は、それぞれのご家庭に少しはありそうな要素がギュギュッと詰め込まれた設定。
離婚したことで、周りの人々がいう言葉が嫌味に覚える。
離婚したことで、年齢に引けを取りつつもお母さんでなく女としての気持ちも揺れ動く。
等身大の、身近にいそうな女性設定。

子どもは手が離れ始める年齢のせいか、主人公はあまり子供を構ってあげられていないように見える。
反抗期だから、構ってあげても大変なんだろうか。
サトルくんなのに、学校が同じだった人に「親がカルトにハマったカトルくん」なんて呼ばれて辛い思いをしているとは、きっと言われるまで気づかないんだろう。

このコミックが出された「シリーズ 立ち行かないわたしたち」はコミックエッセイとセミフィクションのシリーズとあるのだけど、なるほどねと思ってしまった。
たしかにうまく行かないことはあるし、完全なノンフィクションのように劇的なスッキリとしたラストでもない。
モニャモニャしてしまう。
こういうのが、レタスクラブ読者に共感を呼びやすい内容と展開なのだろうか。

とはいえ、どうなったらスッキリとする展開なのかと言われると、悩ましい…。

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主人公である姉への扱いが酷すぎて、読者からのヘイトを一身に集める妹。 二人は双子の姉妹で顔はそっくり、中身は大違い。 妹は、いわゆる悪役令嬢役とはいえ、性格が歪みすぎていて、何があったんだろうと訝しむレベル。 闇落ちした悪役令嬢というんだろうか。 その妹と結託し、婚約破棄&妹と婚約宣言するなど、いいように扱われる第二王子。 こちらは兄への嫌がらせで、好きでもない主人公と婚約するほど、兄への思いをこじらせている。 とんでもない人たちが身近にいて、いわゆる主人公補正がなければ心が折れていたんじゃないか。 そんな主人公の初恋の人であり、彼女を溺愛することになる第一王子。 見目麗しく、知性と才能溢れる男性。 突然出てきたと思ったら、外国の学校で研究をしていたので、主人公の窮状を知らなかったらしい。 主人公を救い居場所を作り、ヘイト集めマシーンと化した妹に対して「天誅!」と言わんばかりに策略を繰り広げる。 そんなお話です。 ジャンル的には少女漫画だそうです。 興味深い箇所はやはり、妹の悪役令嬢っぷりです。 よくここまで思いつくなというほど、ひどいです。 姉への思いをこじらせて、闇落ちしなければ、普通に大切にしてくれる人と出会えていただろうに。 彼女たちの父親も、もう少し正気を保ってくれていたら、いろいろ違っただろうに。 ifを考えてしまいます。
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さらに農強聖女とあるけど、全ては身につけた知識からの応用で、特殊魔法などのチートはない。 そもそも、聖女は信仰の対象であって、それ以上のものではないと言い切られている。 でも「このひとがそういうなら大丈夫」という、折れそうな心の支えには必要で、それがすごく強い力を発揮するようだ。 ひどい飢饉を乗り越えるため、先代聖女は身を粉にしてあちこちへ出向いた。 持てるものを持たさるものへすべて差し出し、幼い我が子にも次代聖女にも同じことを強いた。ある種、洗脳した。 ひどい飢饉の状況を目の当たりにした幼い主人公はトラウマを負ってしまったけど、先代聖女様も同じようにトラウマを負ってしまったのかもしれない。 再び飢饉を起こさないため、農業を強化するのが必須な状況。 先代は祈るだけでなく、直接的に作用する農薬を研究・開発した。 かわって、あまりにも清廉すぎて、おかしなことになっている主人公。 主人公のことを心配していたときもある、妹。 ひどい光景を目の当たりにしすぎた女の子が、知識を生かしながら、そのトラウマを乗り越えていくお話、ということでいいんだろうか。 トラウマ由来の呪縛がなんとかならないと、主人公も妹も救われない。
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孫に会いたい気持ちと、良いことをしている自分に酔うのを並立させちゃうかんじがリアル。 突然理由をつけて行くよ連絡に始まり、好みでない服を渡されるとか、子どもの面倒をみるといって古い知識で対応されるとか。 さらに、ユイの夫はダメ男過ぎて、読んでいて心がしんでしまう。なんでこいつと結婚した。 とはいえ、対照となる毒山家がイクメンお父さんとなっているのは、働いてないからだろうなと思った。 二人でみているから余裕がある。 お金はないけど。 赤ちゃんは大人二人で1から10まで面倒をみないと、とても大変。 そして毒山家義母は、嫁に好みでない、サイズも不確かな服じゃなく現金を手渡してくれる。 よくわかっている。 現金。 商品券じゃなく、現金。 取っておけば、子どもが成長したときの資金になり、使えば今助かる。 封筒にすら入ってないのが生々しいけど、そんなのは些末に感じるほど、いらない服や夫婦で決めたかったアレヤコレヤの押し付け(知人談)と比べると、現金は嬉しい。 作中の義母ふたりは、自分が当時必要だったものを与えているだけかもしれない。 それなのに差が生まれるのは、結婚相手の親は選ばなくても身内になってしまう他人、という距離感を忘れているからと思える。 夫婦の関係も危ういのに、義母が更に危うくしてくる。 どちらも崩壊しそうな、危ういところに立っている御夫婦のお話。
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怖いトモダチ

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合言葉は「みんなで幸せになろう」。人気エッセイスト・中井ルミンが主宰するオンラインサロンには彼女を慕う大勢のファンが集まる。子どもの学校の担任との不和、義理の姉との確執、悩みに寄り添ってくれるルミンは尊敬できて、魅力的な存在。だけど何か違和感がある…。ルミンがブログに綴るのは、中学時代の同級生のSちゃんとの思い出。酪農家の娘Sちゃんは同級生から「牛の糞臭い」とからかわれ不登校になり、そんな同級生たちをルミンが嗜め、彼女の発案でSちゃんに手紙を渡し学校に来るようになったという話。そのブログをたまたま目にした旧友がいた。「このブログ…うそばっかり。だって沙世ちゃんあの次の日、自殺未遂を起こしたのに…」。サロンのメンバー、同級生や元夫、仕事仲間、ルミンをめぐる様々な人の思惑と言い分が交錯するミステリーコミックエッセイ。彼女は「いい人」? それとも「悪魔」? 本当のことを言っているのは一体誰なのか―――!?
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産まれたばかりの赤ちゃんを母親が埋める新生児遺体遺棄事件。そんな悲しい事件の犯人は、幼い頃に親しかった友人だった。タイムラインに流れる事件の見出しと、感情的なコメント。あの頃、たしかに幸福な日々を送った「わたし」と「あなた」は、いったい何が似ていて、何が違っていたのか? 切なく儚い人生の断片を描く、渾身のセミフィクション。『わたしは家族がわからない』『わたしが誰だかわかりましたか?』に続く、やまもとりえ最新作。【あらすじ】家族から継いだ個人病院に勤務する小児科医のまどかはある日、母親が産まれたばかりの赤ちゃんを埋める新生児遺体遺棄事件が近所で起きたことをニュースで知る。テレビ画面に映る、無表情で疲れ果てた様子の容疑者の女性――それは、まどかが幼い頃に親しくしていた友人ののぞみだった。公園を走り回ったこと、夏にスイカを食べたこと、可愛い女の子の絵を描いたこと、東京で一緒に暮らす約束をしたこと……。まどかは、かつて幸福な毎日を過ごし、やがて少しずつすれ違い、別の道を歩んでいった2人の記憶を蘇らせるのだった。【解説】村井理子(翻訳家・エッセイスト)【「シリーズ 立ち行かないわたしたち」について】「シリーズ 立ち行かないわたしたち」は、KADOKAWAコミックエッセイ編集部による、コミックエッセイとセミフィクションのシリーズです。本シリーズでは、思いもよらない出来事を経験したり、困難に直面したりと、ままならない日々を生きる人物の姿を、他人事ではなく「わたしたちの物語」として想像できるような作品を刊行します。見知らぬ誰かの日常であると同時に、いつか自分にも起こるかもしれない日常の物語を、ぜひお楽しみください。
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ねこでよければ フルカラー版

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