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マンドリン松本
1年以上前
さて、続きをば。 ニセコイのキャラクター人気投票は3回あった。 その全てで耳目を集めた千葉県のYさんだが、彼の宿願が果たされたのはキャラクター人気投票ではなかった。 ニセコイの連載3周年を記念して、最も好きなエピソードを選ぶというキャラクター人気投票のエピソード版が開催された。千葉県のYさんが登場してから、数えて3回目の人気投票。三度目の正直とは彼のためにあった言葉だと、ジャンプ編集部並びに一般読者の我々は考えずにはいられなかった。 つまり、千葉県のYさんはついに橘万里花を1位という王座に座らせたのだ。 応募総数5829票、1位の橘万里花が主役を務めた「オネガイ」は1204票を獲得し、うち、千葉県のYさんの応募数は800票を超える。この数字は2位の「ホンバン」(930票)とほとんど並ぶ数字だ。 驚くのはまだ早い。 前回、前々回のキャラクター人気投票と比べると応募数が圧倒的に少ないことに気づいただろうか? 実は、エピソード人気投票の特徴は、ジャンプ本誌に付属する投票券をハガキに貼らないと応募ができない仕組みになっていたのだ。これは千葉県のYさんをはじめとしたハガキ三銃士のこれ以上の増加を防ぎたいというジャンプ編集部の思いがあったのだろう。 だが、その中で千葉県のYさんは800票以上を橘万里花に投じた、つまり、ジャンプとハガキを800冊以上も購入したことになり、単純計算で25万円も橘万里花に貢いだことになる。 そう、彼はやり遂げたのだ。しかも、最も困難な状況下で。 エピソード人気投票はこれまでで最も困難な闘いだっただろう。 というのも、千葉県のYさんに続く形で現れたハガキ三銃士によって、ニセコイ人気投票は群雄割拠の相を見せ、一人でハガキを書きまくれば勝てるという話ではなくなっていたし、投票券の出現は投票のハードルを著しくあげた。 しかし、投票券という本来なら逆境にしかならない制度を逆手にとって、 見事橘万里花に1位をプレゼントをしたのは、まさに作中の橘万里花の如き行動力。 神がかったというよりも万里花がかったパワーを、この第一回エピソード人気投票の千葉県のYさんからは垣間見ることができたのだった。
さて、続きをば。

ニセコイのキャラクター人気投票は3回あった。
その全てで耳目を集めた...
ニセコイ
ザクシャ イン ラブ
ニセコイ 古味直志
Nano
Nano
「いつか大きくなって再会したら、結婚しよう」 鍵を持つ女の子とかつてそう約束した、錠を持つ男の子一条楽。 10年経つ今でも、いまだにその錠は開かないまま。 高校生になった楽は、家がちょっとヤクザなだけあってか、周囲に好奇の目に晒されがらも普通の学校生活を送ろうとしていた。 が、しかし、それは転校生桐崎千棘によって脆く崩れ去る。 初日から千棘に飛び膝蹴りを食らわされたり、殴られたりと、散々。 おまけに大事な錠を、おそらく千棘に蹴られた時になくしてしまい、放課後二人で毎日探す羽目に。 錠はどうにか千棘が見つけ、それ以降お互い一切関わらないことを約束した。 これであの暴力猿女ともおさらば……と思っていたのもつかの間。 なんとヤクザの実家とギャングとの抗争を阻止すべく、楽はギャングの方の娘と恋人同士になれと言われてしまい!? しかもその娘が、あの桐崎千棘で!? というまあ超王道ラブコメ作品ですね。 10年前の約束の女の子は誰!?千棘と楽はこれからどうなるの!? 一話でもう面白い。 女の子はもちろん、個性的なキャラクターもたくさん出てきます。 私は舞子くんが好きです。 舞子くんのエピソードがめっちゃ好きです。 とりあえず舞子くんとあの子のエピソードまででいいので読んでくださいお願いします。
目の前の神様
笑いも熱量も狂気もある快作将棋マンガ #1巻応援
目の前の神様
兎来栄寿
兎来栄寿
『バンオウ―盤王―』を激推ししている私ですが、『ジャンプ+』でまた新しい将棋マンガが始まったときは驚きました。 題材が被っているけど大丈夫かな? と私含め多くの人は思ったことでしょう。しかし、そんな杞憂を一瞬で払拭する面白さがこの作品にはありました。 要素としては色んな作品のエッセンスを感じますが、総合するとかなり独特な読み味です。とにかく1話から主人公の大刀がゆるい。 「スマートスピーカーのやること少なくね⁉︎ 電気消す仕事ってなんだよ…… お前一日中家にいるのに仕事それだけかよ オレだって電気消す仕事のほうがいいよ……!」 などの独特のセンスによるギャグパートが分量的にもかなり割かれているのですが、面白くて好きです。その後、更に発展するスマートスピーカーのやり取りは声を出して笑ってしまったほど。 チョコチップも大納言あずきも食べたい気持ちを抑えられず、翻訳サイトみたいな喋り方になる田原先生なども好きです。 一方で、そんな笑いと並列にゾクっとするような棋士の狂気や、対局の熱さも描かれます。 2,3話まででも読めば、この作品の上手さは存分に伝わるでしょう。 「一番を目指す気持ちが無ければ こっちに来ちゃいけないよ」 と田原先生が桜吹雪の下で語るシーンの 「一番になれないと苦しい なるまでも苦しい」 という言葉。そこまでは、そうだろうと納得できるでしょう。しかし、それに加えて 「なれたとしてもずっと苦しい」 と言い切ります。そうまでして、何のために一番を目指して指し続けるのか。 その件を受けての3話。 他者を見下す村井が、「奨励会という箱の中」で苦しんだ末にいつしか将棋のことがただの仕事になってしまい、最後に大刀との差異をはっきりと自覚して吐露するシーン。 それぞれ単体のシーンとしても良いですし、2話からの3話という構成としてとあまりにも綺麗で、そこからはもうずっと大好きな作品です。 その後の老練な棋士とのプライドのぶつけ合いも熱いですし、異能ひしめく棋界の魅力的な登場人物もどんどん出てきて盛り上がりを見せてくれます。しかし、そんな強者たちの中にあっても主人公が埋もれない魅力を持っているのもすごいです。 笑えて、滾れて、震える。 毎回、次を早く読みたくて仕方なくさせてくれる注目の将棋マンガです。
DOUBLE HELIX BLOSSOM
コロコロ発SF少女バディアクション #1巻応援
DOUBLE HELIX BLOSSOM
兎来栄寿
兎来栄寿
女の子同士のバディものは古来から名作が多いと相場が決まっています。そして、ちょっと啀み合っているくらいがちょうどいい。そう思う方には、うってつけの作品です。 コールドスリープから目覚めると、自分がいた2020年代から60年経った2080年代の東京にいた東雲菊。その時代では通称「特能」と呼ばれる外部神経を体外に伸ばしてコントロールする超能力が極一部の人間に発現しており、法規制されているものの犯罪が後を絶たない状況に。悪化する治安を食い止めるべく、民間企業に警察の業務が委託され「民警」と言われる民間警察が普及しているという世界設定です。 菊の相棒となるのが、菊のことを「おばあちゃん」と呼ぶ16歳の月下香(つきさがりきょう)。世界で唯一の「クラス9」の特能使いで、大量殺人を行った凶悪犯罪者です。地雷がどこに埋まっているかもわからず、何かあると菊も殺そうとすらする危う過ぎる人物なので緊張感もありながら、その中で発生するコミュニケーションに面白さがあるコンビです。 時代によって失われた誰かを守るために真っ直ぐであろうとする価値観を持ち続けて戦場で駆ける菊。そんな菊の在り方に、ときに苛つきときに戸惑いながらも少しずつ距離を縮めていく様子が良いです。 コロコロレーベルということで対象年齢はやや低めに作られていますが、子供のころからこうした良質なバディものに触れられたなら素敵な大人に育っていくだろうなと思わずにはいられない作品です。
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