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「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」 不意に『方丈記』の冒頭を思い出すようなファンタジーです。美しさと共に、無常感も覚えさせられる水の流れ。清流もあれば、濁流もある。それは恰も人生のようで。 本作はいろいろなお客さんを舟で運ぶ「渡し守」として活躍する少女を描く物語で、最初は『ARIA』的な感じになるのかなと思いました。実際、同業者であったり舟を造ってくれる人であったり、さまざまなお客さんとの交流などには近しい要素もありはします。種族も老若男女もバラバラな人々との交流が必然的に生まれる接客業ですから、それだけでもお話は無限に生まれそうです。ただ、1話を試し読んでいただければ解る通り、この世界はもう少し剣呑です。 魔族が存在し、人類の生存域も脅かされていて、ヒロインのハルも何やら訳ありの過去を持っている様子。日々の渡し守としての生活を営みながら、彼女の過去に何があったのかも少しずつ明らかにされていきます。 また、魂の眠る場所とも伝えられ、未知の魔法や財宝や神が存在するとも噂される謎に包まれた「歪みの霊峰」という本作の焦点になりそうな人類未踏の地の謎とも併せて、ミステリー的な箇所の存在によってこの先の展開への興味を誘ってくれます。幕間では、設定の詳細が解説され、世界観が作り込まれていることも感じさせられて期待が高まります。 大きな想いを抱えながらも一日一日を丁寧に生きるハルの姿は、現代に生きる私たちにも通ずるものがあるでしょう。過去への向き合い方、選択への責任。ファンタジーであるからこそ、より響くものもあります。 静やかに始まりながら、徐々に徐々に振幅を強めていくこの物語が、どこへ漕ぎ着くのか。この先も楽しみです。
兎来栄寿
兎来栄寿
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タイトル
本文
スティアの魔女
スティアの魔女
牧瀬初雲
牧瀬初雲
あらすじ
霊峰が見下ろす大河のほとり、舟で人々を運ぶ「渡し守」として働く少女・ハル。彼女の瞳に映るのは、遠くたたずむ山々と静かにゆらめく水面と、そして身を焦がす悔恨の思いだった。
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スティアの魔女1
霊峰が見下ろす大河のほとり、舟で人々を運ぶ「渡し守」として働く少女・ハル。彼女の瞳に映るのは、遠くたたずむ山々と静かにゆらめく水面と、そして身を焦がす悔恨の思いだった。
スティアの魔女2
穏やかな日々に忍び寄る過去の亡霊。向き合って乗り越えた先には──。霊峰のふもと、大河のほとり。戦争の傷に苦しむハルの前に、かつて仲間を失うきっかけとなった敵が現れる。ハルは自分の過去を、目の前の悪夢を乗り越えられるのか。そしてその先に待つものとは──。
ドラゴン養ってください

ドラゴン養ってください

ドラゴンと暮らす下町ゆるファンタジー ある日、大学生の村上は異世界からやってきたドラゴンのイルセラと出会う。“一竜前”を目指すイルセラは、人間界で修行をする間 自分を「養ってほしい」らしく…!? けらえいこ氏、山本崇一朗氏、中村光氏、クール教信者氏が絶賛!! ドラゴンと食う、寝る、あそぶ。六畳一間のゆるファンタジー。
読切 魔法と夜明けは突然に

読切 魔法と夜明けは突然に

おとぎ話の「魔法」に憧れ、漫画家を目指していた桑戸。しかし、ある日、世界に「魔法」が現れてしまい、彼女の現実は180度変わってしまった――。夢を追っていた、全ての人に捧げる珠玉の読切。第5回コアミックス九州国際まんが賞優秀賞受賞作。