あらすじ

週刊アスキー連載の人気コミックの最終巻。巨大なライバル店が開店し、進退窮まった秋葉原の小さなパーツショップ『こんぱそ』で本楽、入輝、天戸が下した決断とは!!
パーツのぱ 1巻
店長と女性だがPCに超詳しい本楽とちょっと頼りない入輝の3人で営業中の『こんぱそ』に新人店員の天戸とバイヤーの手木崎が入社。順風満帆かと思ったら、ライバル店との価格競争に疲れ、手木崎の敏腕っぷりにプレッシャーを感じた店長が大変なことに!!
パーツのぱ 2巻
秋葉原のパーツショップ『こんぱそ』は新OSの深夜販売に向けイベントを企画中。本楽の挑発に乗ったライバル店『パーツライブス』の西福田店長を巻き込んだ騒動に発展してしまう。しかも西福田店長とバイヤー手木崎の間には何やら浅からぬ因縁があるようで……。
パーツのぱ 3巻
いよいよ深夜販売イベント開始。『こんぱそ』にとって大事な商機に本楽に異変が!?さらに謎の小学生がやって来て、お店は大混乱に!
パーツのぱ 4巻
ちょっとナマイキな店長の娘、菜瀬美も加わりますます絶好調の『こんぱそ』だったが、突然社長が送りつけてきた荷物に度肝を抜かれる大事件が発生!これってパーツショップをやめろってことですか!?
パーツのぱ 5巻
社長の気まぐれでオープンした2階のパン屋さん『こんぱん』のドタバタもなんとか収まった『こんぱそ』に窃盗団が!本楽の防犯対策をあっけなく破り高額パーツを持ち出した彼らを見つけた天戸は……!?
パーツのぱ 6巻
ひょんなことから本楽に代わり、ツインテールで接客することになった天戸。休憩中の彼女の背後に謎の男が近づいてきて……。
パーツのぱ 7巻
小さなパーツショップにデカいビジネスチャンスが到来!人気オンラインゲームの店舗限定アイテムを作成することになった『こんぱそ』。入輝、本楽、天戸が必死に考えたアイデアはメーカーの都合でボツに。商機を逃がすまいと必死の彼らにさらなるトラブルがっ!!
パーツのぱ 8巻
偶然が重なり調子に乗ってる店長を必死にフォローする『こんぱそ』の店員たち。そんな彼らにライバル店から甘~誘いが……。学生時代の本楽のちょっとイイ話(?)も楽しめます!
パーツのぱ 9巻
強力な競合店相手に奮闘中の手木崎、自分なりの接客術を見出そうとがんばる天戸、相変わらずの入輝、そんな『こんぱそ』スタッフをビシッとまとめ上げる本楽。一方、店長は行きつけのメイド喫茶である重大な決断に迫られることに……。店長の娘、菜瀬美も大活躍!!
パーツのぱ 10巻
週刊アスキー連載の人気コミックの最終巻。巨大なライバル店が開店し、進退窮まった秋葉原の小さなパーツショップ『こんぱそ』で本楽、入輝、天戸が下した決断とは!!
パーツのぱ
綿密な取材で構成されたパーツショップの内情マンガ
パーツのぱ 藤堂あきと
名無し
当たり前ですが、漫画は漫画雑誌にだけ掲載されているものではございません。一般誌や女性誌のなかには漫画が連載されてるものも多いですし、モデルガンやカードゲームなど趣味性の強い雑誌でももちろん掲載されています。囲碁の雑誌や昆虫の雑誌でも連載漫画をみたことがあります。今は大分少なくなってきていますが、パソコン雑誌が大量に発刊されていたころ、やっぱりさまざまな漫画が連載されていて、そんなにパソコン雑誌を読む方ではなかったのですが、『PCコマンド ボブ&キース』(なにげに単行本が三冊もでていた)という、アメコミ調の漫画がいろんな意味でぶっ飛んでいてよく読んでいました。  この『パーツのぱ』もパソコン雑誌の「週刊アスキー」で連載されている作品です。専門誌で掲載されている漫画は、その性質上、ルポものが多いのですが、『パーツのぱ』は完全なストーリー漫画。秋葉原のパーツショップ「こんぱそ」に勤める魅力的なキャラクターが織りなす日常が描かれております。  パソコンパーツに詳しいベテランで年齢不詳ツインテールの本楽、平凡な青年で特徴といえばドジをやらかすことの入輝、あまりパソコンパーツに詳しくないけど大きくて美しい天戸、仕入れなどの裏方作業を完璧にこなすアフロの手木崎など魅力的なキャラクターが、短いページ数で少しずつ少しずつ浸透していき、ゆっくりと世界が広がっていきます。    とはいえ、綿密な取材で構成されているらしくパーツショップの内情が詳しく描かれています。他店の価格を知るためにあれやこれや画策したり、万引きをあの手この手で捕まえたり、社員の着服が問題になったり…。暗い面もきちんと描かれているのも魅力の一つです。  『パーツのぱ』は、1話が2~4pと、週刊連載漫画の通常である16pに比べると圧倒的に少ないページ数の作品です。だからといって、内容がスカスカなわけでも説明不足なわけでもなく、ゆるく前後の展開とつながりつつも一話ごとに導入うと盛り上がりがあるので、不思議な読後感があります。なんとなくですが、NHKの朝の連ドラに近いような、連綿とつづきながらも飽きがこずに、ずっと読んでしまう感じ。これは、きっと普通の漫画雑誌では生まれてこない読後感なのでしょう。