あらすじ

推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!! 2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガシリーズの第6弾。幽霊男が土建業の下請け会社社長の原井雅也を追いかけているところからこの物語は幕を開ける。原井は幽霊男から脅迫をうけ、宝石を狙われていたのだ。きっかけは原井建設の社員、杉田右京が殺害され、バラバラの死体が送り付けられるところから始まった。現場に居合わせた写楽炎と空手くんの前に現れた幽霊男は、原井社長が電車に轢死されるのを見るや、今度は二人を追いかけてくる。幽霊男に隠された謎とトリックを愉しむことができる短篇作品。
怪奇探偵総集編(1)
推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!!2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガ。実験部に所属する女子中学生の名探偵、写楽炎(シャラクホムラ)が、助手の空手くん(山崎陽介)とコンビを組んで毎回怪奇な事件を見事に解決していく。発端は怪奇な事件ではあるが、謎が解ければ実は整合性のとれた事件ばかり。トリックの解明も見事で、本格探偵マンガとしても出色の出来。この巻ではシリーズ第1作の「一つ目ピエロ」、第2作「血吸い村」、第3作「踊る亡者」を収録する。江戸川乱歩の少年探偵シリーズが好きならば、気に入っていただけるだろう。作者の根本尚は秋田書店の『ミステリー・ボニータ』でも「恐怖博士の研究室」を連載中。●「一つ目ピエロ」(100ページ)。数学の春日井先生が一つ目ピエロに殺された。春日井先生の残したダイイングメッセージと密室消失の謎を写楽炎は解くことができるか。そして驚愕の結末は。写楽炎、最初の事件。●「血吸い村」(104ページ)。隠れキリシタンの村で吸血鬼を名乗る怪人が次々と殺人を犯す。そして写楽炎の目の前で展開される拷問部屋での殺人。炎はアリバイを崩せるか。ダイイングメッセージの謎とは。●「踊る亡者」(36ページ)。自殺の名所の断崖に現れたエビス面の男。男はためらう自殺未遂者を叩き落とした。正体を突き止めた炎も海へ落とされる。そこで炎が見た恐るべき光景とは。
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怪奇探偵総集編(2)
推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!!2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガシリーズの第2弾。この巻では第4作「妖姫の国」、第5作「クイズマスター」、第6作「蠍の暗号」を収録する。総集編1からさらに完成度があがり、名作がそろった作品集。特に「妖姫の国」は漫画でしか表現できない傑作。●「妖姫の国」主人公の写楽炎(シャラクホムラ)が時計を持ったウサギを追いかけると穴に落ちてしまい、ルイス・キャロルの『ふしぎの国のアリス』を模した世界に囚われてしまうところから始まる物語。ハートの女王を名乗る犯人の予告宝石強奪事件も絡め、謎解きの醍醐味を楽しめる作品。●「クイズマスター」クイズ同好会の出題に答えてしまった写楽炎が誘拐されてしまい、死のクイズに挑まなければならなくなるという設定。果たして写楽炎はクイズに正解して逃げ出すことができるのであろうか。●「蠍の暗号」蠍の描かれた覆面をして各地を襲い金品を奪いさる強盗団スコーピオンの仲間割れに端を発する。リーダーが隠した金品の行方は暗号で記されており、写楽炎がその暗号に挑戦する。
怪奇探偵総集編(3)
推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!!2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガシリーズの第3弾。この巻では第7作「蛇人間」、第8作「歪んだ顔」、第9作「骸絵」を収録する。特にこの巻は名作揃い。●「蛇人間」全身、鱗におおわれ、裂けた口からは毒牙が伸びている蛇人間が現われるところから事件が起きる。蛇が取り憑いた一族、それを「蛇筋」や「蛇持ち」と呼ぶ。蛇神を祀る才川家は不動産屋に土地を売却しようとしていたのだ。怪奇趣味に溢れ、「ミステリ作家を切歯扼腕させた快トリック」(岸辺)、「こういうミステリって、実は新本格以降も作例が少ない」(有栖川)の名作。●「歪んだ顔」部室にいた写楽炎と空手くんの前に歪んだ顔の男が現われる。歪んだ顔の男の狙いは殺人犯に対する復讐だと思われていた。意外な犯人と皮肉な結末に余韻が残る。●「骸絵」20年前、画家の生血多賢が逮捕された。墓地から少女の死体を盗み出し、腐って白骨化するまでの姿を描き続けたからだ。20年後、骸絵師と名乗る人物が現われ、生血多賢の描いた骸絵を奪いに来ると予告してくる。その阻止を依頼された写楽炎が骸絵消失のトリックを解明していく。
怪奇探偵No.10 蝋太郎
推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!!2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガシリーズの第4弾。これまでの作品のなかで最も長い作品となった「蝋太郎」。写楽炎と空手くんの前に現れた怪人。白いマント、白い手袋、白いステッキ、白い靴、そしてなにより、その顔はドロドロに溶けている。形容するなら蝋人形の顔を火であぶり溶かしたようなそんな顔だ。怪人は蝋太郎と名乗り、資産家の石根太郎が「人間燭台」で殺された恨みを晴らす目的で4人の殺人予告を行う。当事者は次々に殺害され、密室トリックとアリバイトリックが写楽炎の前に大きな謎として立ちはだかる。
怪奇探偵No.11 幽霊の刃
推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!! 2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガシリーズの第6弾。幽霊男が土建業の下請け会社社長の原井雅也を追いかけているところからこの物語は幕を開ける。原井は幽霊男から脅迫をうけ、宝石を狙われていたのだ。きっかけは原井建設の社員、杉田右京が殺害され、バラバラの死体が送り付けられるところから始まった。現場に居合わせた写楽炎と空手くんの前に現れた幽霊男は、原井社長が電車に轢死されるのを見るや、今度は二人を追いかけてくる。幽霊男に隠された謎とトリックを愉しむことができる短篇作品。
怪奇探偵No.12 死人塔
怪奇探偵シリーズ最新作(2014年8月の作品)を無料公開!!●推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!!2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガシリーズの最新作。この作品はお試し作品として無料で提供。気に入っていただけたら、他の作品も楽しんでもらいたい。怪盗スパイダーは仮面を専門に盗む怪盗だ。折しも、写楽炎と空手くんのいる霜山中学にアフリカの仮面を盗みに来るが、次のターゲットは彫刻家、緑川の造った般若面だった。怪盗スパイダーは般若面を盗んだ後、近くの死人塔に逃げ込むことになる。この死人塔における消失トリックがこの作品の見どころとなっており、謎が解けた後に意外なエピローグが語られる。
人形紳士 少女探偵・火脚葉月 最後の事件

人形紳士 少女探偵・火脚葉月 最後の事件

ノンシリーズの推理漫画。本格ミステリです。 私の『怪奇探偵・写楽炎』(文藝春秋・刊)と同一世界というか、彼らの時代より前にあった事件の話です。 1話16ページ×17話で本編272ページ。 表紙やあとがきを入れると全280ページ。 サインペン一発描きのラフな絵です。 この絵で「販売」するわけにはいきません。 しかし下描きもなしに一発で描いたという緊張感が、この作品を支えているような気もします。
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タイムスリップ・コレクター 古書編・音楽編

タイムスリップ・コレクター 古書編・音楽編

タイムマシン(生体)を手に入れたコレクターたちの話。 現代ではプレミアのついている商品を、過去に行き定価で買う。 古書編・音楽編を収録。全89ページ。 ※本作は2023年8月22日に配信された「SFコレクターズ 古書編・音楽編」の改題です。 内容は同じです。ご注意ください。
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現代怪奇絵巻 特別編

現代怪奇絵巻 特別編

かつて『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で3年間連載された「あるあるスリラーギャグ」。 この電子書籍に収録しているのは、「連載終了後に自主的に描いたもの」です。全70ページ。 本にするのを想定していなかったので、基本枠や欄外イラストの、大きさやレイアウトを一定して描いておりません。 原稿そのものも失くしてしまったので、画質もお見苦しいところがあります。 それでも読めないよりは読める方がいいと思い、ここに配信いたします。
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怪奇探偵・写楽炎

怪奇探偵・写楽炎

芦辺拓・有栖川有栖・二階堂黎人が揃って絶賛!幻の本格ミステリーコミック「怪奇探偵・写楽炎」シリーズが一挙電子化。次々に巻き起こる奇怪な不可能犯罪がにJC探偵(実験部)の写楽炎と後輩の「空手くん」が挑む、まさに「本格ど真ん中」の快作。数年前からミステリー作家やマニア的読者の間で話題になった同人誌コミックの全作品をお届けします。――蛇神の祠がショッピングセンターの予定地に。連続殺人事件は蛇神の祟りなのか?芦辺拓氏がシリーズ最高傑作に推す「蛇人間」ほか、「一つ目ピエロ」「血吸い村」「踊る亡者」の全4篇を収録。【芦辺拓氏による推薦の言葉】よく王道の面白さとか、直球の作品と言いますが、実際にそれらと出会えるチャンスは、意外に少ないものです。よけいな要素抜き、物語の力だけで引っ張るのは難しいことですし、まして本格ミステリの場合は、プロットをひねり、語り口に仕掛けを施すのもテクニックですから、なおさらそうなりがちです。でも、たまには名探偵と犯人の真っ向勝負を見たいと思いませんか。ド派手で意表を突いて、しかも堂々と読者の目をくらましてみせる、王道にして直球の探偵小説を!根本尚さんは、活字の世界でも少ないそうした挑戦を、漫画でやり続けている作家です。少女探偵・写楽炎と相棒の空手くんが遭遇する事件には、不可能犯罪あり猟奇殺人あり。最後に明かされる真相にはアッと驚かされるばかりで、僕たちミステリ作家にも根本ファンが多いゆえんとなっています。根本さんの漫画には、探偵小説の原点があります。これからミステリを読み始める方にも、読みすぎて面白さを見失った人にもおすすめです!
日記漫画 札幌の六畳一間

日記漫画 札幌の六畳一間

怪奇探偵シリーズでおなじみの根本尚が某誌から依頼され、日記漫画を描き始めるも、あえなくボツになったことで始まった日記漫画。この総集編では2010年5月から2012年10月までに描かれた42エピソードを収録している。単行本なし、受賞歴なし、アシスタント歴なし、担当に会ったことなしの北海道在住の売れない漫画家を自称する根本尚の日常がディープに語られる。貧乏ならではの洗濯や食事にまつわるエピソードから漫画家にとって非常に苦しい連載打ち切りに関するエピソード、同人ネタ、古本ネタなど、根本尚独自の切り口が心地良い。怪奇探偵シリーズを読んだら、ぜひこの日記漫画も読んでいただきたい。
霊能番長

霊能番長

これまで、5作品を紹介した怪奇探偵シリーズとは趣の異なる新シリーズが『霊能番長』だ。この霊能番長は根本尚が学生時代から描いていたという。2008年から再びこのシリーズを描き始め、1~6話を2009年に『霊能番長』として、7~9話を2010年に『霊能番長2』としてまとめられた。この本は2冊の総集編であり、書下ろしの新作も1篇追加。10作品をまとめて読むことができる。基本的には霊能を持つバンカラな番長が助手役となる神路壱与とともにさまざまな妖怪を退治していくという作品。どの作品も10ページ前後の掌編で、ギャグのセンスが秀逸。妖怪やギャグマンガが好きな人なら、存分に愉しむことができる作品集となっている。