真弓

上村秀子

『神は私を最良の形で導いて下さった。今はただ…世界がまぶしくてならないのです』　Webサイトに掲載された帝国海軍を舞台にした兵科士官達の物語。第二巻では旗艦型重巡洋艦『真弓』に乗組みの艦長と副長を中心に　学生時代から終戦、戦後までの友愛関係を描く。海軍将校を父に持つ大江一虎は、幼馴染の佐々一貴を追って海兵学校に入学する。クリスチャンの父を持ち、姉に進められ兵学校に　入学した門脇巡は、すでに伍長になっていた大江と邂逅し　その高潔な人柄をして『敬愛の対象』と心に決める。後、兵学校を相次いで卒業した大江と門脇は　それぞれ艦長副長として重巡真弓に乗り組むことになる。悪化していく戦況に際し、ついに最終決戦を迎える夜。門脇は大江にひとつの約束を申し出る。