4.8
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舞台は、時代的にひとつ前にあたる「ヤマト編」から400年後の奈良時代(奈良の大仏の開眼式(752年)が描かれているので8世紀中頃)。火の鳥と共にシリーズを通して登場する猿田彦一族の我王ががっつり主人公です。
ちなみにヤマト編でクマソのタケルがせっせと書いていた歴史書がちょぴっと登場するのですが、「蛮族の長が書き残した記録で、大化の改新の際お上で焼かれたものの一部」とされ、歴史上破れ去った側から見た歴史は葬り去られています。
一番印象に残ったシーンは、主人公の我王が、一緒に住んでいた女子を切ったシーンです。ネタバレはしませんが感動しました。ヤマト編で感動したシーンと同じく、ここでもサイケデリックな絵柄が使われており、私はシーンに感動しているのでしょうか、それともサイケな柄に感動しているのでしょうか。
不幸な生い立ちもあり、手のつけられない悪党だった我王がこの件をきっかけに少しずつ(というか途中イッキに)人間的に素晴らしくなっていき、逆に善良な人間だった人がそうではなくなっていってしまう対比が考えされられました。
残りの人生、まじめに生きてみたいと思います。