寿エンパイア

最強寿司職人の遺伝子を持つハワイ育ちの主人公 #1巻応援

寿エンパイア せきやてつじ
名無し
展開のスピード感に圧倒されながらあっという間に一巻を読んでしまった。 最強寿司職人の遺伝子を持つハワイ育ちの主人公という設定だけでもう面白いです。ハワイの海にいる骨の多い魚をさばいて寿司を握ってきたので初めからそこらへんの若手より断然強いんですよ。そして決めゼリフ「エンジョイ!」がまたいいですね。ヘイおまち!の感じで「エンジョイ!」ですからね。これぞ王道な主人公って感じが最高にあがります。 ハワイから日本にやってきた理由の一つは寿司を極めること、そしてもう一つは本当の父親に会うことでした。ここはネタばれになるのであまり詳しく書きませんが…。最強寿司職人の遺伝子が共鳴し合えばこんなことも起こり得るのでしょうね。普通はこれが物語の山場になりそうですがあっさり描いちゃうところがすごいです。 後継者争いの最大の強敵が食べた者を狂わせる「魔性の寿司」を握る男。「魔性の寿司」っていうパワーワードに心躍りますが、この男はとても非人道的な人間なんです。こんな奴とどうやって戦うのか?続刊がとても楽しみです。とにかく熱い寿司マンガでした!
銀狼ブラッドボーン

老兵は死なず、戦い続ける

銀狼ブラッドボーン 艮田竜和 雪山しめじ
ANAGUMA
ANAGUMA
『バトルシップ』という映画が大好きなのです。 米軍の新鋭艦でも歯が立たない宇宙人の兵器に、大戦時代の骨董戦艦ミズーリと、その乗組員だった退役軍人のジジイたちが立ち向かう。そして勝つ。これです。歴戦の古兵が現役復帰する展開が無性に好きなあなたにぜひ読んでいただきたい。 最強を誇った吸血鬼ハンター、人類の英雄ハンスもいまや齢70を超えたおじいちゃん。余生をまったり過ごしていましたが新たに現れた人類の脅威を前に、再び立ち上がります。 「かつては最強」「だが今は衰えている」この設定があるおかげでどんな敵を相手にしてもカタルシスと緊張感が続くのが見事で、レベルの高いアクション描写と合わせて説得力抜群。今最もアツいジジイバトルマンガのひとつであることは間違いないです。 少年マンガらしい群像劇も魅力です。ハンスを中心とした人間たちの勢力、かつての仇敵ファウストの率いる吸血鬼陣営、新たな怪物グリム一派。それぞれ以前の因縁を抱えたまま戦いに身を投じていくのですが、ここにドラマが生まれないはずがありましょうか…! 大事なことだから最後に付け加えますが、ダンピールのココウィルちゃんが最高のヒロインをしており、つまり最高のじじロリがあるので、そういった観点からもよろしく頼みます。
3インチ

実在の昆虫と戦いながら犯人を探すサバイバルホラー!

3インチ 多口はじめ
たか
たか
気弱な主人公もパニックホラーもたくさんあるけど、留学中の学生が主人公という設定はすごく珍しくて面白い! 留学中のアメリカで馴染めずにいた大学生の主人公は、勇気を出して年越しホームパーティーに参加するが、カウントダウンが終わった瞬間に意識を失ってしまい、目が覚めると身体が3インチ(7cm)になっていた。家アリや猫すら命を脅かす状況で、何者かがパーティーの参加者のペットである世界の昆虫をカゴから逃していて…というあらすじ。 1巻の表紙にあるように、人んちの猫に命を狙われるシーンがとても現実味があってメチャクチャ怖い!あとアリに襲われるシーンは漫画だとわかっていてもギョエーッとなる…。 また体が縮んだことでただ不利になるのではなく、「高いところから落ちても平気」、「筋力20倍」などのメリットをあるのが単純じゃなくていい。 カリフォルニアの虫や動物が次々敵として登場するので、アニマルドキュメンタリーを見ている感じで楽しめる。 実在する虫(主人公たちにとっては巨大生物)とバトルをしながら、味方の中に潜んでいる犯人探しをするスリル最高です…! https://www.urasunday.com/3inch/comic/58764.php
あーとかうーしか言えない

素晴らしい漫画家マンガがまた一つ

あーとかうーしか言えない 近藤笑真
兎来栄寿
兎来栄寿
一読してすぐ引き込まれ、一気に既存の読める分を読破。そうして得られた満足感は正にマンガ読みの幸福そのものでした。 端的に、社会人として普通に生きて行くには難しいレベルでコミュニケーション能力が不足している人間であっても多くの見た人の心を揺り動かす作品を創ることができるというのは美しい様態です。たとえそれがエロマンガであったとしても。 実用性を重視されるエロマンガの中にも素晴らしい作品があることは重々知っていますし、そうした作品を葛藤や困難を乗り越えながら作って行こうとする彼女たちのことは自然と応援したくなります。 ある有名な編集者が「互いのすべてを曝け出し魂で殴り合って作品を創る作家と編集の関係は家族の絆より濃い」と言いました。その意味では、同棲して作品創りに励む彼女たちは超特濃の百合でもあります。 キャラクターの強さがまずあり、その上で王道的な面白さや先の読み難い展開、エロマンガ業界の創作論があいまって面白さを加速させています。今後も非常に続きが楽しみです。 作者の近藤笑真さんはTwitterでも数々のマンガをアップしており、そちらも面白いのでぜひ読んでみて下さい。 https://twitter.com/sotincat/status/1118022855046750208 https://twitter.com/sotincat/status/1119030050932682752 https://twitter.com/sotincat/status/1119393789540356096 Twitterで発表されたプロトタイプ版も良かったら併せてどうぞ。 https://twitter.com/sotincat/status/982179621402624002
灼熱カバディ

灼熱カバディは面白い

灼熱カバディ 武蔵野創
のれん雛
のれん雛
マイナースポーツ「カバディ」を取り扱う王道スポーツ漫画。 スポーツ漫画の醍醐味が詰まってます。 ネタスポーツとして認知されていた『カバディ』という題材が凄く面白いスポーツだと、灼熱カバディを読んで初めて驚かされました! 『カバディ』は、チーム戦でもあり、個人戦でもあり、パワーもスピードも身体能力も精神力が、有利にも不利にも働くのは『カバディ』ならではです。 ルールは「カバディなんて知らねェ」と馬鹿にしていた主人公視点で進むのでルールが分かりやすく、頭の中に入ってきます。 とても熱く、どの巻も面白く、読むのをやめられません。毎話、熱量が凄く、いわゆる微妙な回やヒキ回が無いのが凄い! 登場人物の成長だけではなく作者や作品自身の成長が読み取れる程、作中が進むたびに実感し、連載を読めて私は幸せです! 思わず涙を流すほど愛おしい話もあり、どのキャラクターも愛おしいです。 スポーツ未経験者でも思わず深く共感し、絵や演出が直接胸に刺さるのも魅力的です! 灼熱カバディが理由で、現実の競技カバディをする人やサークルが増え、現実に影響を与えていく姿は登場人物達と同じくらい、とても面白いです!