あらすじ

「森の人」たちと20年ぶりに再会、水木先生は一ヶ月も滞在していた。南方へ思いはつのるばかり、家族全員でニューギニアに移住しようと考えるほどであった。その後も水木先生の冒険旅行はまだまだ続き、世界中の精霊や妖怪を見て回り、何百点と絵にしてきた。そして、あの世に関する興味も果てしない。調査をして、僧侶や学者に話を聞いても、これはわからない、ということらしい。
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 1巻
武良家の次男に生まれたしげるは、とりわけ元気がよく人なつっこい子供だった。それにどうしたわけか胃が丈夫で、少々くさったものでも平気だった。子供の頃は「ズイタ」すなわち、なんでも食べるあさましい者という意味のあだ名を頂戴していた。万物は食べられると思っていた。頭の中で自問自答するクセがあり、四歳までしゃべれなかった。巨匠・水木しげるが波乱万丈な半生を漫画で綴る!!
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 2巻
朝はいつも眠くて起きられない。はじめは親兄弟で起こそうとするが、一年もするとあきらめた。九時に起きてゆっくりご飯を食べ、学校に行くといつも算数の授業は終わっていた。高等小学校を出ると、勉強が出来ないしげるは製版屋に勤めるが、油絵を描いていたらクビになった。次の製版屋もクビになったので、精華美術学院という学校へ入るが、一年の大半は休みといったぐあいだった。
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 3巻
昭和16年、太平洋戦争がついに始まる。毎日ブラブラして本を読んでいたしげるのところへ、召集令状が来た。しげるは汽車で鳥取に行き入隊した。軍隊では、はじめの二、三日はバカに親切だったが、すぐに毎日殴られるイジメがはじまった。そして遂に来たるべきものがきた。南方の第一線へ出陣である。どのような運命が待ちかまえているのか、そこにはいわゆる極限状態が待っていた…。
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 4巻
水木二等兵は、ラバウルからズンケンへ。そこはパパイヤがたくさんあって天国みたいなところらしい。しかし、そこは天国ではなく「天国に行ける場所」だった。敵の弾だけでなく、マラリアとか空腹とかワニとか超重労働とか色々と「天国へのいざない」にみちみちていた。バイエンでは、あっという間に部隊が全滅、一人生き残った水木二等兵の生か死かのドラマの幕が切って落とされた!
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 5巻
バイエンから一人生き残り命からがら軍に戻った水木二等兵だったが、誉められるとばかり思っていたら敗残兵扱いをされてしまう。おまけにマラリアを発病、無理な行動がたたって症状が重くなり、足腰が動かなくなってしまった時、空襲で左手に弾を受けてしまう。一生で一番かんじんなときに自分の血液型を忘れてしまった水木二等兵は輸血ができず、左手を切断する事になってしまう…。
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 6巻
左手を失い、マラリアに皮膚病も併発した水木二等兵だったが、現地の「森の人」とすっかり仲良くなり、体力が少しづつ回復、ついに終戦を迎え内地へ戻った。空には爆音もない、明日だって明後日だって生きられると思うとムチャクチャにうれしかった。さて、仕事をしようにも仕事がない。たどり着いた神戸の水木通りのあやしげな旅館で、紙芝居を描きはじめ「水木しげる」が誕生した。
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 7巻
水木先生は「墓場の鬼太郎」や「河童の三平」を描くが、紙芝居業界全体がジリ貧だった。このままだと餓死は時間の問題だった。筆五本と染料を持って東京行の汽車に乗り、貸本漫画家へ転向しても、食うや食わずの生活が続く。しかし、ある時「金霊」が空を飛んでいるのを見た!それからというもの千客万来、「鬼太郎」が大ヒットし、寝る時間も無く、多忙も苦しいものだとかみしめる。
水木しげる伝 ボクの一生はゲゲゲの楽園だ 8巻
「森の人」たちと20年ぶりに再会、水木先生は一ヶ月も滞在していた。南方へ思いはつのるばかり、家族全員でニューギニアに移住しようと考えるほどであった。その後も水木先生の冒険旅行はまだまだ続き、世界中の精霊や妖怪を見て回り、何百点と絵にしてきた。そして、あの世に関する興味も果てしない。調査をして、僧侶や学者に話を聞いても、これはわからない、ということらしい。
漫画家たちの戦争  戦場の現実と正体

漫画家たちの戦争 戦場の現実と正体

原爆、子ども、銃後等のテーマ毎に戦争漫画を収載。手塚治虫、ちばてつや、赤塚不二夫、水木しげる等の巨匠から、『社長 島耕作』の弘兼憲史、『シティハンター』の北条司など第一線の作家、気鋭の若手まで内容も年代も幅広く収録。“こち亀”の秋本治の作品など出版社や掲載誌の枠を超えて収載した奇跡的なシリーズです。今こそ漫画で平和と戦争について考えてみませんか。 激戦地ラバウルで左腕を失った戦場体験のある唯一の現役漫画家・水木しげるが描く本物の戦場/出版社の枠を超え「こち亀」秋本治の作品を収録―― 【収録作品】 水木しげる『白い旗』 手塚治虫『大将軍 森へ行く』 楳図かずお『死者の行進』 古谷三敏『寄席芸人伝 噺家戦記 柳亭円治』(脚本協力・あべ善太) 松本零士『戦場交響曲』 比嘉慂『母について』 白土三平『戦争 その恐怖の記録』 秋本治『5人の軍隊』
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総員玉砕せよ! 新装完全版

総員玉砕せよ! 新装完全版

今こそ戦争を考える。太平洋戦争に従軍した漫画家・水木しげるが実体験を元に描いた未来へ残すべき傑作戦記漫画大ボリューム20ページ歴史的発見『総員玉砕せよ!』構想ノートを巻末特別収録太平洋戦争末期の南方戦線ニューブリテン島バイエン。米軍の猛攻で圧倒的劣勢の中、日本軍将校は玉砕を決断する。兵士500人の運命は? 著者自らの実体験を元に戦争の恐ろしさ、無意味さ、悲惨さを描いた傑作戦記漫画。没後に発見された構想ノートを特別収録。作品に込められた魂の決意が心に響く新装完全版!
決定版 ゲゲゲの鬼太郎

決定版 ゲゲゲの鬼太郎

日本を代表する傑作妖怪マンガ「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめて一挙掲載する文庫の決定版、刊行開始!あらゆる妖異に立ち向かう鬼太郎の旅がここから始まる! 1巻には、南の島で西洋の妖怪と日本の妖怪が決死の戦いに挑む「妖怪大戦争」、天才少年によって大海獣に変身させられた鬼太郎の死闘を描く「大海獣」など、長編を含む全13話を収録。〈収録作品〉手/夜叉/地獄流し/猫仙人/おばけナイター/水虎/吸血木/ゆうれい電車/妖怪大戦争/大海獣/だるま/妖怪城/鏡爺巻頭カラー口絵を掲載。
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漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー

漫画で知る「戦争と日本」ー敗走記篇ー

日本が起こした戦争のこと、知ってますか?子どもから大人まで。戦争について100分学習。1945年8月15日に終結したアジア・太平洋戦争での日本人戦没者は、310万人[軍人・軍属230万人(日中戦争を含む)、民間人80万人]。軍人・軍属戦没者230万人のうち、約60%が広義の餓死・戦病死と推定されるという(日露戦争の戦病死者の割合は26.3%)。近代の戦争では軍事医療の進歩によって、時代が進むにしたがって戦病死者数が減少するのが一般的なはずなのに…。ではなぜ日本軍は戦地で大量の戦病死者(餓死者)をだしたのか?行き過ぎた精神主義、古兵の許されざる私的制裁、深刻な食糧難、マラリアの蔓延、医薬品不足、栄養失調、神経衰弱、戦争神経症…従軍経験者・水木しげるが描き遺した日本軍の姿と戦場のリアル。「水木が作品の中で描きたかったのは、兵士たちの「死にざま」の無残さであり、その死を生み出した陸海軍の独特の体質だった。」解説:吉田裕(一橋大学名誉教授 日本近現代史研究)水木しげるが最下層の兵士として従軍し、爆撃を受けて左手を失ったニューブリテン島(ビスマルク諸島)を舞台にした戦記漫画を中心に7作品を収録。さらにアジア・太平洋戦争が始まるまでの歴史的背景から日本の敗戦までを解説したテキストと、戦地がひと目でわかる地図を併録。日本の戦争についてこの一冊でざっくり学べます。全世代が読めるよう基本総ルビ表記。素晴らしい画を堪能するための大きな判型。保存に適した良質な紙を使用しました。[漫画作品]・敗走記・セントジョージ岬 ー総員玉砕せよー・幽霊艦長・ダンピール海峡・レーモン河畔・地獄と天国 前編・地獄と天国 後編・戦争と日本[解説]吉田裕(一橋大学名誉教授)・水木しげるの戦争・連合軍の反撃始まる・日本軍の敗北、相次ぐ・日本軍の敗戦・中国に対する戦争とアジア・太平洋戦争の連続性
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漫画で知る「戦争と日本」ー壮絶!特攻篇ー

漫画で知る「戦争と日本」ー壮絶!特攻篇ー

今、漫画で”戦争”のこと、学び直してみませんか?子どもから大人まで。100分でわかる戦争の正体。1945年8月15日に終結したアジア・太平洋戦争での日本人戦没者310万人。その91%は1944年~1945年8月15日の間に亡くなっています。敗北が決定的であったにも関わらず、日本はどうして戦争を続けていったのでしょうか。そこにあった国力を無視した誤った戦争指導、補給を軽視した軍事思想、天皇という存在とその影響、日本的組織が抱えていた問題点、生き延びても敵前逃亡罪で銃殺、「処置」という名の殺害、掠奪、襲撃、最後のバンザイ突撃、大和魂…そして、ニッポンはなぜ特攻や玉砕を決行するに至ったのか? 従軍経験者・水木しげるが遺した凄惨な戦争マンガと、一橋大学名誉教授・吉田裕の詳細な解説で学ぶ、読みついでいきたい戦場とニッポンの姿。水木しげるが最下層の兵士として従軍し、爆撃を受けて左手を失ったニューブリテン島ラバウル、アジア・太平洋戦争で戦場となった中国・硫黄島・沖縄を描いた戦記漫画7作品に加え、戦地がひと目でわかる地図と、研究者による詳細な解説付き。多視点から日本の戦争について学べる一冊です。また、全世代が読めるよう基本総ルビ表記。素晴らしい画を堪能するための大きな判型。保存に適した良質な紙を使用しました。[漫画作品]・鬼軍曹~それは何だったか~・波の音・ああ天皇とボクの五十年・姑娘・白い旗・沖縄に散る ーひめゆり部隊哀歌ー・壮絶!特攻(貸本戦記漫画作品)[解説]吉田裕(一橋大学名誉教授)・孤立するラバウル・天皇と軍隊・中国での戦い・アジア・太平洋戦争と日本軍捕虜・敗戦、日本的組織の問題点戦争は人間を悪魔にする。
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悪魔くん復活 千年王国 【水木しげる漫画大全集】

悪魔くん復活 千年王国 【水木しげる漫画大全集】

貸本作品から7年の時を経て、悪魔くん三度復活!! 『週刊少年ジャンプ』に連載された『悪魔くん復活千年王国』より、「家庭教師の巻」から「いけ! 蓬莱島の巻」までを収録。コミックスではカットされ、雑誌掲載時でしか見られなかった各話扉ページも完全再現。万人に幸福を与える理想国家、千年王国を建設するため、悪魔くんが立ち上がる! ★解説「水木しげるの美男」山上たつひこ(漫画家)
戦争×漫画 1970-2020

戦争×漫画 1970-2020

漫画家たちの「戦争」アンソロジー 漫画家の感性が「未来の戦争」の予感を、戦時への想像力で捉えた作品を集め話題を呼んだ「ビッグコミックオリジナル戦後70周年増刊号」を底本に再編集し、追加原稿も多数収録した増補愛蔵版アンソロジー。排外主義と非寛容。世界全体を覆うきな臭さは、すでに新しい「質」の戦争が起きているとも考えられる。漫画家の想像力は果たして「戦争」をどう表現するのか。水木しげる、山上たつひこから浅野いにおまで異才・鬼才・天才……日本を代表する漫画界の傑物たちの描く「戦争」。小説家等の寄稿も多数収録。角田光代の「漫画の自由さと豊富さ」と題する書き下ろしも収録。
水木サンの猫

水木サンの猫

猫に飼われる人間たち? 水木しげるの問題作大の猫好きとしても知られる水木しげるが描く、猫を主人公とした短編が大集合! これを読めば猫娘のルーツが判る! 全国の猫愛好家と水木ファンに贈る最適の一冊!