Kylooe
完結
行きづまりかけた人生が一瞬だけ見せる夢。青春の光と影を描く壮大な三部作。世界で絶賛を浴びる香港のアーティスト、リトルサンダーによる渾身の作品を一冊にまとめた388ページの特厚オールカラーコミック! 描かれるのは、人生に行き詰まりそうになった人々と「Kylooe(夢)」という不思議な生き物が織りなす3つの物語。第1章「憂鬱なトンボ・虹との別れ」 内気な女子高生ラムロクはある日、CDショップで、自分の暗い生活を変えてくれるような音楽と運命の出会いを果たす。バンドの名は「Downhearted Dragonfly」。そのアルバムを聴いてから目を覚ますと、自室にはアルバムのジャケットに描かれた生き物がいた。夢の世界で本当の自由を知り変わろうとしたラムロクが目にしたのは――。第2章「緑のトンネル」 わがままでおてんばな彼女と同棲する若者ラムは、彼女にせがまれ学生時代の恋人のことを話し出す。口をついて出るでたらめな恋愛話のなかで思い出すのは、本当に好きだった女の子、リンフェイのことだった。ある日つけたテレビから流れたアニメ「カイロー」はラムをあの日々へと押し戻すことになる。無口で繊細な芸術家だったリンフェイとの日々のきらめき、そしてある後悔がラムの心のなかに深く刻まれていた――。第3章「微笑みよ、さようなら」 感情を表に出すことを禁じられた世界で人々は感情を抑えこんで暮らしていた。感情を抑えるのが苦手な少年マイルは、いつも自分を厳しく叱っていた父の死に直面し、思わず泣き叫んでしまう。だが、収監され絶望するマイルが刑務所で知り合った男、ナッシュはいつも自由に笑っていた。感情をコントロールしようとする世界のなかで、マイルの夢に出てきた怪物カイローはあるヒントを与えるが――。2010~2012年にフランスで3冊のシリーズとして出版された作品『Kylooe』。リトルサンダー渾身の筆による美麗な線と彩色をあますところなく収録!
わかめとなみとむげんのものがたり

わかめとなみとむげんのものがたり

世界中から絶大な人気を誇るリトルサンダー初邦訳コミックス。民主化運動が加熱していた2019年の香港で描かれた一大叙事詩。SNSで圧倒的な人気(Instagramで71万人、Twitterで12万人フォロワー)を誇る香港のアーティスト、リトルサンダーの初邦訳コミックス! 絶対に結ばれない二人の、切なく激しい愛の物語。パパと二人暮らしの少女「わかめ」。ある日狂ったパパに殺されそうになっているところを、わかめショップの店主「なみ」に助けられてから、彼女の人生は一変する。他人に興味ゼロのわかめショップの同居人たち、海藻ばかりの食事…ぜんぶ大嫌い。パパのことは好きじゃなかったけど、パパを殺したなみが憎い。彼を殺さなければ、私は自由になれない―――。パパの死から9年後、わかめが振りかざしたナイフがなみの頭に突き刺さったその瞬間、わかめはある残酷で絶望的な「真実」に気が付いてしまう…。因縁で結ばれた[わかめ]と[なみ]。愛し合うはずの二人の運命は狂い、何度生まれ変わっても傷つけ合うことしかできない。「なぜ彼らは生まれ変わって殺し合うのか?」 二つ目の真実を知ったの行方は…。※本文中の一部特殊加工は電子書籍版では反映されておりません。
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