あらすじ

谷村秀吏、高校2年生。母が死んで父が引きこもるようになり、ずっと止まっていた俺ン家の時間…。それが再び動き始めたのは、俺の元カノ・沙愛楽サアラ先生が現れたから! 新しい母親として一緒に暮らすことになった彼女は、崩壊しかけた家族の救世主なのか…と思いかけた時、“怪物”が本当の姿を現して…!?
俺ン家の怪物 1巻
谷村秀吏、高校2年生。母は亡くなり、父は引きこもり、幼い妹だけが心の癒やし…一見幸せな日常だけど、裏では限界ギリギリの我が家に、さらなる“怪物”がやってきた!? かわいくてエッチだけど、欲望に素直すぎる危険な女教師・沙愛楽サアラ先生との生活が始まった…!!
俺ン家の怪物 2巻
谷村秀吏、高校2年生。母が死んで父が引きこもるようになり、ずっと止まっていた俺ン家の時間…。それが再び動き始めたのは、俺の元カノ・沙愛楽サアラ先生が現れたから! 新しい母親として一緒に暮らすことになった彼女は、崩壊しかけた家族の救世主なのか…と思いかけた時、“怪物”が本当の姿を現して…!?
俺ン家の怪物 3巻
自分が信じていた家族は本当の家族じゃない…。秀吏の知った真実はあまりにも残酷だった。すべてを捨てて沙愛楽と2人で新しい家族を作るために、秀吏は父親との関係を断ち切ることを決心する。だが、沙愛楽の心の奥にある予測不可能な欲望に、秀吏はまだ気づいていなかった…。2人の心は本当に繋がっていたのか…!?
事件はスカートの中で

事件はスカートの中で

幼い頃から優夏にだけ聞こえる“音”がある。誰かが誰かに注目したときに鳴る音――。「私、あの音がほしい! もっと注目されたい!」人の視線を求める優夏が思いついた禁断の方法は、“スカートの中”を見せること‥‥‥!? そんな誰にも言えない秘密の行為が、ある日、クラスメイトの民岡ほとほに知られてしまう。それは運命的な“事件”の始まりだった!!
俺ン家の怪物
ぼくんちのかいぶつがこんなにおおきくなったよ #1巻応援
俺ン家の怪物 ずみ子
兎来栄寿
兎来栄寿
理解できないものは怖い。 それは、人の本能です。 中でも一際恐ろしいのは、人間。 同じ人間であるはずなのに、全然理解できないという存在です。 種が同じであるというだけで、DNAが99.9%同じというだけで、中身はまったく別であると解らされずにはいられないとき、底知れぬ恐ろしさを抱きます。 自分もそうなっていた可能性があるのか。 それとも、根本的に違う存在なのか。 そんな恐ろしいと解っているものを垣間見たくなるのも、人の性質です。 こういった異端な人間を描いた作品は、その欲求を満たしてくれます。 本作を一言で表すならば 「当時15歳の自分と淫行をして逮捕された元カノの元教師が、17歳になった自分と一緒にいるために、引きこもりの父親と結婚してお母さんになろうとする話」 です。 何を言ってるのか解らないと思いますが、読者も解りません。 2年前に母を亡くした17歳の高校生・谷村秀吏(しゅうり)は、引きこもって何もしない父親に代わって6歳の妹ほのみの世話を含めた家事全般を担当している苦労人。彼と付き合っていた掛元沙愛楽(さあら)が、ある日突然秀吏に会いに来たことで、淫靡で激動の日々が動き出します。 とにかく、快楽主義で短絡的で幼稚ながらたまに怜悧な側面も見せる沙愛楽の得体がしれません。得体はしれないものの、美人でスタイルも良く思春期の少年には抗え切れない魔的な魅力があります。 引きこもりの父親も含めて「怪物」感がすごいですが、秀吏自身も端々から危うさを見せています。こんな家庭環境で、こんな遍歴で育った少年が普通でいられようはずもないのですが。ともあれ、怪物たちによって予測不能のサスペンスフルな展開が繰り広げられていき目が離せない作品です。 余談ですが、前作の『事件はスカートの中で』から引き続いて第1話の見開き扉絵がパンツだったのでデジャヴュを覚えました。筆者の趣味なのでしょうか。あるいは担当者の要望があるのでしょうか。ずみ子さんの描く「ヤベー奴」らにこれからも期待です。