●収録作品● 「一羽流秘伝書」……小兵衛の古い知己である一羽流・ハ柳紅雲斎が死んだ。そして高弟の一人が秘伝書を盗んで逃げたという。助けを乞われ、小兵衛は…… 「その顔」……上野・山下のほど近くにある小料理屋「鮒屋」を訪れた大治郎。鰻の変わった料理を出すことで人気の店だったが、一人の浪人客が訪れてから店は傾きはじめた。しかし大治郎はその浪人に見覚えがあり…… 「野良犬と橙」……小兵衛が小川宗哲宅に向かう途中、謎の侍二人が斬りかかる。人違いのようで逃げ去る侍たちだったが、そこにはもう一人、息を潜めていた男がいた。某藩の血で血を洗う政争に巻き込まれた小兵衛は……… 「本懐の果て」……杉原秀の道場を訪れた大治郎は内田十蔵という男に出会う。秀と同じ手裏剣術の同門で、主人の敵討ちに同行する若党だ。秀は十蔵に並々ならぬ恩があり、大治郎に十蔵の敵捜しの手伝いを願い出て…… ●特別収録● 『剣客商売』100話突破を記念して、コミック乱本誌に掲載された大島やすいち先生の貴重な一問一答インタビューを再掲載! プライベートから漫画論まで!!
●収録作品● 「余花」……牛堀九万之助の道場に、新しい女中がやってきた。“武家の出ではないか……”と思われる立ち振る舞いに、皆、好感を抱いていたが…… 「戦場・黒雲峠」……大治郎が鬼熊酒屋で出会った小兵衛を彷彿させる老武士。二度目は町中の喧嘩沙汰で、そして三度目は旅先の甲州で出会い……… 「柔術解決」……関口流柔術師範・関口八郎左衛門は同じ武芸者として秋山小兵衛、大治郎と親交を持っていた。柔術はもちろん、人品すぐれる八郎左衛門を尊敬する大治郎だったが、関口流の弟子の一人が思わぬ行動に……… 「春告草」……とある大名の江戸藩邸で、奇妙な敵討ちが行われた。若くして自害した藩主側室のために、奥女中が古株の中臈を斬り殺したらしく……
累計発行部数160万部突破!! 『鬼平犯科帳』『仕掛人 藤枝梅安』と並ぶ池波正太郎の傑作小説『剣客商売』をベテラン・大島やすいちが劇画化した大人気シリーズ最新刊! 「塀際の更紗木瓜」 或る日、小兵衛の隠宅を訪れた教え子の一人である大原宗兵衛。「二百両貸してほしい」という唐突な願いに小兵衛の怒りを買うが、それには事情があったようで……… 「亡霊」 江戸を騒がす大泥棒・さざ浪伝兵衛と剣客・小兵衛の意外な縁。ふとしたことから対峙することになった二人だが、二人の関係を決着づけたのは、さらなる“奇縁”で……… 「虻」 おはるを関屋村に送り届けた帰り道、小兵衛は愛用の煙草入れを失う。代わりに手元にあるのは、よく似た他人の煙草入れ。何とか煙草入れを取り戻したい小兵衛は、関屋村の知人に心当たりを尋ねたところ……… 「なりかわり」 腹痛に苦しむ、あばた面の浪人を介抱した大治郎。その場限りの縁かと思われたが、とある「敵討ち」のしがらみから、再び顔を合わすことに……
隠棲して若い嫁と暮らす名人・秋山小兵衛、寡黙ながら若くして剣の理をえた息・秋山大治郎… 二人の剣客の生き様を描く! 「市松小僧始末」日本橋の木綿問屋「嶋屋」の一人娘・おまゆは見事な体格と剣の腕で有名な男まさり。しかし小兵衛はおまゆが「女としての生き方」に苦悩していることを見抜き、大治郎の妻である三冬と引き合わせたが……… 「おしろい猫」小兵衛は大治郎とともに御用聞きである馬道の清蔵の店・丸屋を訪れた。帰り道、猫に変わった悪戯をする女中と遭遇する。その女中は、十年前、四谷にあった秋山道場へ遊びにきていた子供たちの一人で……… 「夜狐の平吉」下っ引き・徳次郎が面倒をみている夜狐の平吉は、かつて阿呆烏と呼ばれる悪質な女衒だった。今は徳次郎の仕事を手伝いながら、日々暮らしていたが、ある事件を偶然目撃してしまったことで再び道を踏み外し……… 「出刃打お玉」上野・池之端にある水茶屋・よし本で働く老婢・お玉。元々遊女であったお玉は、小兵衛の馴染みであり、ある秘密を共有する仲でもあった。ある日、偶然出会った二人は過去の秘密をめぐる縁に再び遭遇し………