名無し
1年以上前
ホラーみと古代史の知識がいるので注意
歴史上の人物が出てくると「あ、里中満智子のアレに出てた…」とおさらい出来て、頭の整理になる。 前半のホラーは苦手なら読み飛ばして、一気に蓮糸織まで駆け込むのも一つの手。俤ひとのくだりも深く考えず、「そーいうもんか」で進めましょう。 この本の面白さは幻想描写のくだりではなく、古代の歴史人物の描写(没落していく南家・横佩大臣の石城の意味するもの、仲麻呂の如才なさ、大友家持の中途半端な煩悩)二上山に沈む日で春分秋分を理解する郎女の聡さなどに光る折口信夫の知性にあります。味わいとしては、よくできた推理小説のようなハイブリッドの面白さなのです。
死者の書
近藤ようこ
折口信夫
6
わかる