かしこ
1年以上前
ひと夏の冒険譚だから夏休みに読むのにぴったりだし、これが本当のONE PIECEだ!って思ったくらい(こんなこと言うと怒られそうだけど…) 面白かったです!主人公の女子高生・大和鮒子は「強い子になってね」というママの遺言を勘違いして格闘技を極めてしまったようなちょっとおバカな女の子。漁師だったおじいちゃんが建てたマグロ御殿にパパと暮らして、地元の水産高校に通うだけの退屈な毎日を過ごしていたところに、海賊・カトーが下宿人として鮒子の家にやって来たことから、ひと夏の大冒険が始まります。 遠い遠い海の果てにある宝島には100兆円超えの財宝が眠っていて、実は鮒子のおじいちゃんがその島に辿り着いて生還した唯一の人物だったことから、カトーは宝島のヒントを探しに鮒子に近づいたのです。そして16歳の誕生日におじいちゃんから手紙が届き、海の中の岩穴に隠されていた漁業権利書、巨大な銛、宝の地図のプレゼントを発見します。その地図をカトーに奪われ、それを追うように鮒子も異種格闘技部の先輩・鴨林らと共に船出するのです! ネタバレになっちゃうけど、3巻で海に出て、7巻で宝島に着く、全11巻のこの2つのタイミングでギアが上がるように面白くなったと思います。おじいちゃんからの鮒子宛のメッセージが手紙として度々登場するんですが、作者の望月峯太郎が読者に伝えたいテーマそのものって感じでとても深かったです。そして因縁のカトーはラストですごくカッコいい人になって、これが本当の海賊王だ!と思いました(怒られる…)。