いしいゆかのプロフィール

いしい ゆか(12月26日生、生年非公表)は、日本の漫画家、イラストレーター。大阪府出身。20歳になる前に上京し、現在は兵庫県在住。
2010年1月の『ちゃおデラックス』春待ち超大増刊号に掲載された『神さま彼氏』でデビュー。その後『ちゃお』2011年11月号から2012年1月号にかけて『ふたりのミラクル☆☆』が連載され、同年3月30日に単行本(ISBN 978-4-09-134454-0)として小学館より刊行される。
2019年1月4日刊行の『決定版☆女の子♡男の子の名前うらない3555人スペシャル』(ナツメ社、ISBN 978-4-8163-6562-1)では、カバーイラストなどを担当。また『まんがタイムきららMAX』2020年5月号から6月号にかけて、4コマ漫画『宇宙(そら)色こんくえすと!』が掲載される。そして『まんがタイムきららフォワード』2020年7月号において『ゆめぐりっ!』が読み切り作品として掲載され、9月号からは連載が開始されている。

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舞台袖のクチュリエ
華やかな衣装と舞台の裏側にある苦悩と熱 #1巻応援
舞台袖のクチュリエ いしいゆか
兎来栄寿
兎来栄寿
『ゆめぐりっ!』のいしいゆかさんが手掛ける新作は、「アイドル×仕立て」の物語。 クラスメイトの隠れ美少女が実はアイドルだったというのはよくある設定だと思いますが、その子のために主人公・鬼島一犀(きじまいっせい)が衣装を仕立てるという筋書きになっています。 一犀は見た目は強面でヤンキーですが、かわいい妹を始めとして母子家庭での節約の一環として針仕事が得意になった少年。そんな彼の作った服を見た白坂凛々花ことアイドルグループ″Piemier″のリリィが、自分たちが輝くための衣装作りを依頼するところから物語が始まります。 この作品の何が良いかといえば、人生で熱くなれるものなんてないと思い込んでいた少年が同年代の女の子のひたむきな姿を見て、初めて本気で打ち込めることを見つけていくところです。 格闘家の那須川天心さんがファンからの質問で 「今日しんどいからやめとことか思う事もあると思いますがその時はどのように自分自身奮いあげますか?」 と問われて 「そのレベルで物事をやってないっす」 と答えたのが話題になっており良いなと思ったのですが、一犀の心を動かしたのもまさにそれに通ずる凛々花の真剣な瞳と、ひたむきに最高のものを観客に届けようと努力する姿。 答えのないものに向き合い続けながら華やかな舞台の裏側では泥臭く汗をかいてひたすら上を目指すその姿勢に魅せられた一犀に訪れる、憧れも悔しさもすべて綯い交ぜになりながら自らを大きく突き動かす感情が芽生える瞬間の描かれ方がとても良いです。自分が携わればこの輝きをもっと増すことができる、自分が存在する意味があると確信してしまう瞬間。人間の生が、ここにあります。 王道的な熱量に支えられながらどんなかわいい衣装ができ上がっていくのか、ふたりの関係性がどうなっていくのかも楽しみです。
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