まみこ
1年以上前
出落ち
タイトルの通り、どの噺も、最初の設定一発で、まず一回目のオチがあるのです。 でも、それから短い中にも伏線と展開があって、もう一回の捻りがあって、笑わせて泣かせて戦慄させて、って言う、ストーリーテリングの妙がある、そんな短編集です。 記憶を失ったサムライが、現代の日本の川べりで呆然としていたら、謎の女性とじゃんけんをすることになり、なし崩しに野球拳に突入、って、第一話「脱エバ!」って、このタイトルからして実はネタバレ出オチで、そもそも変過ぎで素晴らしいですわ。 一瞬怖そうな話と見せかけて、泣ける話に着地する「ヒトミとゴクー」「おかんゴースト」 一瞬おもしろ展開に見せかけて、怖いオチに持っていく「お葬式フェア」 一瞬シリアス展開か?と思わせて、脱臼ギャグになる「エイリアンダイエット」「安楽椅子の解呪探偵」 こんな変な噺+この絵柄で、ヤンキン掲載だったんですね。 どう見てもモーツーとかIKKIっぽかったのですが。 っていうこれも、もしかして「出オチ」だったのかもですわ。
出落ちガール 鈴木小波短編集
鈴木小波
6
わかる