ドリフターズ

古今東西人類の偉人が異世界の命運をかけて戦争をする

ドリフターズ
名無し
1年以上前

古代ローマから第二次大戦まで人類史上の偉人や英雄たちが、異世界に集まり、2つの陣営に別れて戦争を繰り広げる。 別世界の技術を伝達する異世界ファンタジーの鉄板な展開もあるし、偉人が超能力的なのを身につけていたり、凄まじく武に秀でたりもしているのでそこも魅力だが、様々な地域・時代から流れ着いてくる彼らは「思考の差異者である」だから世界を変える力があると説明しているシーンがあって、異世界へ渡る物語の本質を付いているなと思った。 古今東西の人間と技術が一つの世界に集まって戦争をする異世界ファンタジーの一つの頂点になりそうな漫画。ちなみに、敵方の首領はどう考えてもあのお方。まだ名前は明らかになっていないけど、絶対にそう。早く前線?に出て欲しい。

オッス!トン子ちゃん

ギャグ漫画だけど芸術や人生について

オッス!トン子ちゃん
地獄の田中
地獄の田中
1年以上前

80年代の少女漫画風のギャグ漫画。フリーターのトン子ちゃんが行きつけのカフェ待夢(タイム)のマスターから岡本太郎を教えてもらったことからアートへの興味とマスターへの恋心が始まって、この二つがストーリーの主な軸になっている。 岡本太郎をはじめモネ・レンブラント・ピカソの作品が出てきてトン子ちゃんのその時の悩みや葛藤に指針を与えたりする。特に岡本太郎は何回も出てきて「太郎サ!」ってトン子ちゃんから言われる心の師匠的なポジションになっている。 トン子ちゃんの日常ギャグ漫画だけど、芸術家とかトン子ちゃんとかマスターから人生について考えさせられるようなことも出てきたりしてなかなか深みのある作品。

将国のアルタイル

犬鷲使いの少年将軍の戦記

将国のアルタイル
名無し
1年以上前

将国という将軍が政治も行う国の最年少将軍になった犬鷲使いのマフムートが、侵略してくるバルトライン帝国を相手に戦う。 スタートから将軍だが、前半早々降格の憂き目にあい中盤くらいまで将軍とは?と見つめ直し続けている。そこからの成長がたくましくのがアルタイルの面白い場面の一つ。 戦いは軍略を巡らせた軍と軍の戦いで、拠点を奪い合う戦争である。マフムートの鷲が活躍したり、海戦では天才的な船乗りがいたり個人の武が軍や軍略で重要な位置を占めるような戦いも描かれる。そして、政治的な話・戦争の話、どちらもわかりやすく読みやすかった。

うちのクラスの女子がヤバい

1年1組に集まるのはちょっと変わった女の子

うちのクラスの女子がヤバい
名無し
1年以上前

1年1組のクラスの女子はちょっと変わっている。「無用力」と呼ばれるなんの役にも立たない超能力が使える。それだけが違う。 役に立たないけど、見た目が人と違ってしまったり、世界の見え方が文字通り変わってしまったり、自分のイライラがわかりやすくなってしまったりするので、無用力によって思春期の心の揺れ動きがわかりやすく強調されていて能力とかギャグ的な面白さよりも心理描写の楽しみの方が多かった。 無用力に振り回されながらも、友達とそれを乗り越えたり受け止めたりあるいは笑ったりする高校生活がコミカルに可愛く描かれている。基本的に1話完結なんだけど、最後の話はそれまでに出てきた子たちが総動員で頑張っていて結構感動する。1話1話楽しく読めるし、終わり方も素敵だしとてもいい漫画。

月光条例

『うしおととら』1巻の作者コメントを題材にしたような漫画

月光条例
地獄の田中
地獄の田中
1年以上前

『うしおととら』1巻の作者コメント(カバー裏のところ)に「…「マッチ売りの少女」が気に入らなかった。なんでかわいそうな女の子がかわいそうなコトになっちまうんだよ!! だけど本のさし絵に正拳(せいけん)を叩き込んでもムナしいだけだ。だから僕はそのパンチを代理のヤツにぶちかましてもらうことにした。うしおととら、こいつらはつまり・・  そういうヤツらなんだ」って書いてあるんだが、『月光条例』はこの1巻のコメントをそのまま題材にしたような漫画。 藤田和日郎作品はどれも好きだけど、『月光条例』だけは他の作品よりもキャラクターが向き合わなきゃいけない逆境が厳しく、そして彼らに投げかけられる言葉も厳しい印象があるが、藤田和日郎が漫画家になった原体験と向き合い続けながら描いたからかなと思っている。 実際、おとぎ話を登場人物をキャラクター(マッチ売りの少女も登場する)として採用し、彼らの味わう不条理を物語の骨子にして、不条理極まりない物語がそうでなければいけない意味を与える一連の流れは、藤田和日郎が漫画家になった原点と向き合った軌跡だと思う。 「うしおととら」「からくりサーカス」「黒博物館スプリンガルド」など長期の連載も短い連載も数多く世に出して、たくさんのキャラクターたちの人生を作ってきた上で取り組んだ、ある意味で第二のデビュー作とも言える漫画じゃないかな。

エマは星の夢を見る

ミシュラン調査員の仕事がわかる

エマは星の夢を見る
名無し
1年以上前

原作のエマニュエル・メゾンヌーヴさんが作中の「エマ」だと思うが、フードライターをしていた彼女が一念発起してミシュランガイドの調査員になった初めの1年間のマンガ 当然たくさんの料理が出てくるんだけど、ミシュラン調査員は料理のどこを評価しているかや、食事だけでなくホテルや店員の態度などもしっかり見ているんだなというのがわかる。 また、料理の評価もメモが取れないから基本的に全部記憶するという時代錯誤的だが、その実績を支えてきた影の努力が垣間見えるところもいい。 1巻で完結していて読みやすい。日本も1話だけ登場するがやはり他の時とは違う感慨のようなものがあった。

鉄血のブサー

『鉄血のブサー』村上もとか グランドジャンプNo.14(2017年)

鉄血のブサー
地獄の田中
地獄の田中
1年以上前

あらすじは「戦後、米軍占領下の沖縄。鍛えた空手の技を武器に闇世界で米兵を倒し続ける少年だが、ある日「拳聖」と呼ばれる老人と出会い?」というもの。 沖縄戦の終盤、洞窟に追い詰められた少年と少女とその祖母のシーンから始まるんだがショッキングだった。どうやらその少年がこの話の重要人物になるらしい。 今回掲載されている前半は、たぶん少年の導き手となる船越義珍の登場と紹介、そして少年がやや屈折して成長してしまった姿を描いている。

将国のアルタイル

出張読み切りが週刊マガジンに掲載

将国のアルタイル
名無し
1年以上前

将国のアルタイルの出張読み切りが週刊マガジン(2017年31号)に掲載されている。マフムートがイスカンダルと一緒に盗賊を捕らえる話で、ページ数も短くさくっと読める感じ。 ただ、マフムートが十人隊長なので、本編よりも昔の話と思われる。普段から大人!って感じではないが、いつもよりやや幼く描かれている気もしないでもない。 別冊マガジンの8月号にも「遠征版」が掲載されるらしい。講談社漫画賞&アニメで読者層拡大を狙っているんだろうな。本編も今とても盛り上がっているから追い風になってほしいな

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