特別じゃない、君が特別。

主人公になれない主人公 #1巻応援

特別じゃない、君が特別。
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

先月完結巻の2巻が発売した『私が15歳ではなくなっても。』で、その異才を遺憾なく発揮していたあむさん、やはり好いです。 『うちのアイドルが可愛いすぎる! アンソロジーコミック』に収録されている、あむさんの「特別じゃない、君が特別。」。こちらを単話で買って読むこともできます。シーモア先行配信で1ヶ月前に発売していましたが、今日から他の電子書店でも展開されているようです。 まず、表紙絵の引きが強いですよね。今をときめく『【推しの子】』にも負けていないと感じます。そして、その画力がかわいい部分だけでなくエグい部分にも用いられているのが良いです。 アイドルアンソロ収録作品ということでアイドルを題材にしており、『私が15歳ではなくなっても。』ほどまではダークではないのですが、輝くスターたちの裏で燻って儚く消失していく地下アイドルの、現実にもあるであろう無数の物語のひとつが描かれます。それはまるで、小さな星の輝きを太陽がまるごと飲み込んで巨大な力で宇宙から消失させてしまうかのように。 自分のマイナスの立ち位置を正しく認識して、すべき努力を言語化して、少しずつでも前に進もうとするその先に待ち構えるもの。短編だからこそ描ける特別ではないから特別で、主人公ではない主人公。 「夢を追う時」から始まるモノローグは蓋し名言です。 あむさんの描くマンガをもっともっと読みたいと思わせてくれる、24Pです。

ONE PIECE カラー版

ワンピースの素朴なギモンを共有し合いたい!

ONE PIECE カラー版
ルーシー
1年以上前

ワンピースもついに80巻を超え、色々と複雑になってきましたよね…。伏線や能力の解説など、「あれってどこに書いてあったっけ?」が増えてきました。そーいうのを共有して、教え合う場がほしいです! 例えば、エネルのゴロゴロの実ってロギアだと思うのですが、なんで当時の覇気まとってないルフィの攻撃が当たるんでしたっけ??

葬儀屋タケコ~あなたの最期、叶えます【電子単行本版】

理想の葬儀を叶えてもらえるとしたら #1巻応援

葬儀屋タケコ~あなたの最期、叶えます【電子単行本版】
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前

あなたは、自分の葬儀をどのように執り行って欲しいですか? 私はとりあえず吉野山に灰を撒いてもらえればそれ以上望むことはないのですが、高校生の時はMALICE MIZERの「虚無の中での遊戯」を葬式のBGMにして欲しいな〜などと思っていました。 35歳の主人公の健子は、結婚を考えていた恋人が実は妻帯者で、別れた後に自分も妊娠していたことを流産した後に知り、敗血症になり3週間入院して、会社を辞めて実家に帰るという過酷なスタート。 再会した幼馴染から仏具屋さんが葬儀屋さんになることも結構ある、特別な資格の取得なども必要なく本人のやる気次第という話を聞いて「ご本人様プロデュース葬」を行う葬儀屋を開業する準備を進めていきます。 葬儀とはいっても、死後のことばかりではなく生前葬という選択肢もあり、しかも多様化の現代にあってはもし望むならいろいろな形が可能になるのだなと考えさせられました。 恋愛関係に発展することを匂わせる良いメンターや、 「商売はアイディアとご縁!」 と、勇気づけてくれる顧客との出逢いもあり、周囲の温かい協力も得ながら少しずつ社会復帰を進めて行く様が良いです。誰かに喜んでもらえる仕事ができることで、自分自身も再び笑顔になることができる。人の世の素敵なサイクルに、読んでいるこちらも温かい気持ちになります。 しかし、葬儀に際しては人間の醜い部分を見ざるを得ないこともあり一筋縄では行かないだろうなということも強く感じさせます。時には失敗もしながら、それでも失敗した時こそチャンスでもあるということもエピソードで描いていきます。 男性ふたりと三角関係になる部分も見所のひとつでありつつ、少し変わっていながら誰にとってもいつか関わる仕事マンガとしても、一度大きな挫折をしてしまった人が人生を立て直す普遍的に誰かを勇気付けられる物語としても味わえる作品です。

雄!マスラオ学園

男子校×女装×学園バトル!鋼鉄のパンツ脱いで決闘!

雄!マスラオ学園
吉川きっちょむ(芸人)
吉川きっちょむ(芸人)
1年以上前

フェチズム全開すぎるバトル漫画!! 武闘家を育てる男子校「武闘マスラオ学園」!! 男子校だけど全員女装!! 女装が似合う美少年ばっかり!! 鋼鉄のパンツだから興奮してアレが○つと痛い!! 訳アリな転校生は「暴力を振るうと気持ちよくなっちゃう」から鋼鉄のパンツは脱いで決闘する!!! という、もう勢いと圧がすごい!! 大真面目におバカなことやってる感がめっちゃ好きです。 頭身もデフォルメされた絵柄だけど登場人物みんな妙に艶っぽくてめっちゃいいです!! これ全部男の子なんだよなー アレが見えちゃう場面はガネーシャで隠されているのも意味分からなくてテンションで押し切られてる感あって楽しい。 https://pocket.shonenmagazine.com/episode/4856001361184005609

波うららかに、めおと日和

最終巻まで見守りたい二人の結婚生活。

波うららかに、めおと日和
Pom
Pom
8ヶ月前

むず痒くなってしまうほど、顔しか見たことのない所から始まった二人の結婚生活。 昔、携帯すらない時代の結婚生活は、今以上に忍耐力がかなり鍛えられそう。 夫や自分に何かあってもすぐにどうこうできる訳でもないし。 夫が、海軍で海に出ているため、不安も募るだろうに、まして4ヶ月も帰ってこないなんて大変な結婚生活だと想像してしまうけど、なつ美は幸せそうな顔をしているなぁ。 戦前の二人の話だから、ここから、時が進み戦争の時代の話になっていってしまうのだろうか。 どうかこの二人、引き離さないで欲しい。

爆音列島

爆音の虜になる奴ら

爆音列島
さいろく
さいろく
8ヶ月前

地雷震、スカイハイ、ヒトヒトリフタリ、鉄腕ガール、blue heaven、SIDOOH… 90年代後期のアフタヌーンで自分にとって1番魅力的な絵を描くマンガ家だった高橋ツトムの、まるで自伝のようだと思える漫画(勝手なイメージです。でも族上がりのマンガ家は多くはないと思うので貴重ですよね) 振り返って読み直したところ、ヨンフォアの値段に愕然とする。新車がこんなもんだったんだ、あのバブルの時代に、と。旧車の中でもHONDAでは1番人気と言えるであろう主人公が乗るこの「ヨンフォア(cb400f)」は今やプレミア付きまくりで250万ぐらいしてしまうのです。 そのぐらい憧れの単車だったし、名機だということですね。 ちなみに特攻の拓のマー坊くんが乗ってるのと同じ、だと思う(たぶん) 連載自体が90年代だったはずなのでバイクの価値としては当時もすでにちょっぴり貴重になってたはずなんですが、やはりそれでこそ憧れるわけで、少年達がなんとかして手に入れようとする様には共感を憶えます。 爆音列島も例に漏れず、奔る事に命をかける少年達の物語。 ヤンキー漫画としては意外とメジャーじゃない?と思うんですが、個人的には好きな作品。ギャグ要素が全くないのがホンモノの当時の学生ヤンキー達にウケなかったのはあるかも(あとアフタヌーンだったから月刊だしちょっと高いし?とかあったのかな) ヤングキングで復刻連載したぐらい名作ではあるんですが、それは割と最近(2016年だった…)なので、今の時代から見ると「懐かしい」「あの頃は良かった」みたいな感想になりがちで少し勿体ないですね。 あ、男子は必読だと思います。

続く道 花の跡

結婚前の女性と、計算手というお仕事

続く道 花の跡
ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前

日本初のコンピュータに関する、実話を元にしたフィクションのようです。 計算を女性がしていたという話は、アメリカの宇宙開発の話で聞いたことがあったのですが、日本でも計算手の仕事があったことに驚きました。 そして、計算手の仕事がコンピュータに奪われると言っていた事も今は昔。 それが当たり前になって、新たな仕事が生まれ、その仕事が奪われる!と言い‥と、繰り返しているんだなと気付かさせられました。 しかし、昔の人はなんでも自分で作ってしまって、すごいですね。 仕組みを理解できたら作れるのかと思ったのですが、日本初のコンピュータの仕組みを読んでみてもさっぱり理解できませんでした。 作中に登場する岡城課長に当たる方は、現実では岡崎文次さんという方だそうです。 主人公の中村美樹子さんにあたる計算手の女性は、存在は書かれていても名前は出てきません。 序盤にあった「仕方ない。女に生まれたから」というシーンと、最後のシーンを思い出してしまいます。 ぜひ最後の場面は存在していてほしいです。 それから女は計算が苦手といわれる印象があったのですが、整数の四則演算どころか対数と言っている点にもびっくりしました。 めちゃくちゃ計算しています。仕事として計算しています。 思い込みはいけませんね。 日本初のコンピュータについて気になった方は、FUJICに関するWikipediaと、Wiki内参考文献にある岡崎文次さんによるドキュメントもぜひご一読を。 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/FUJIC ジャンプラのコメント欄でオリジナルについて指摘されていて、思わず調べて読んでしまいました。

片付けられない神様

片付けられない神様

片付けられない神様
名無し
名無し
1年以上前

オドミツハノカミ様可愛すぎます… オドミツハノカミ様めっっっっっちゃ優しいです大好き。 全員人間臭いと言うか、.コンドウ十画様人間の描き方上手すぎ。 あるあるを大規模にやってくるところ大好きです。 最初からもう驚きで読んでてすごく楽しかったです。 当然泣きました。 細かいところまで凝っていてすごく好きです。

セントールの悩み

年1ペースだけど24巻が出たぞー

セントールの悩み
さいろく
さいろく
1年以上前

24巻が出た。 時事ネタっぽくジェンダーの話が出てきた。 だがそれが逆に違和感があるぐらいに本作は元々センシティブなのだ、そういう目で見るなという方が無理である(エロいとは一言も言っていない) 色んな性癖が拗れる人を産出しているであろう本作、昔は奇異の目で見られていたかもしれないが今は「命は皆平等である」または平等であるべき、というメッセージが感じられる(勝手な解釈です) 私は委員長が「妹たちを幸せにするのは自分自身のエゴだ」と言うシーンが印象に残っていた。 主人公のセントールよりもモブ達が人気あるんじゃないかなという気がする、そんな亜人JC(JK)達の物語。

タワマンに住んで後悔してる

タワマンに住んで後悔したい

タワマンに住んで後悔してる
六文銭
六文銭
1年以上前

何かと話題のタワマン文学なるもののコミック。 「タワマン文学」・・・これ自体、つくづく今の時代っぽいなと思う。 SNSを通して、芸能人だけでなく、これまで見えてこなかった一般人の生活が筒抜けになり、そこでセレブで綺羅びやかな生活を過ごす方々(本当かどうかは別として)と自分を比較し嫉妬や憎悪を募らせる。 特に、その富の象徴と格差の証明としてタワマンがそびえ立つわけです。 本作も、そんなタワマンに惹かれ、そしてタワマンですり減っていく人々を描いた作品。 中の上くらいの一般家庭が無理して住んでしまったケース。 パワーカップルの家庭のケース。 高給取り夫をもつ家庭のケース。 同じところに住んでいるが、異なる悩みと葛藤を抱える3人。 決してわかちあうことなく、建前だけで過ごす日々。 比較され、競争心を煽られ、何が正しいのかもわからなくなっていく。 読んでいてつくづく、本当の幸福ってなんだろう?って思ってしまった。 少なくとも、世間の評価が自分の幸福と必ずしも一致しないことだけは言える。それは、この3人がぞれぞれ出した結論にもつながっていると思いました。 自分らしさ、とは何か? 自分の立ち位置を相対評価で判断したくないものです。 とはいえ、一度くらいタワマン住んでイキってみたいっすね。 後悔するだけ、羨ましいとちょっと思ってしまいました。

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