すみっこの空さん
小1と亀、対話と鮮やかな発想の書亀のプラトンは主人と引っ越したギリシャで、師たるソクラテスと出会う。主人を神さまと呼ぶソクラテス先生と、日々を共にしながら交わす対話は、プラトンを哲学の深淵へと誘うのでした……。 ☆☆☆☆☆ という感じのプラトン(亀)のモノローグで進む本作。とにかく驚く程の「鮮やかさ」に満ちている。 ソクラテス先生と呼ばれるのは、小1の少女・空さん。彼女の発想には、軽やかな飛躍と本質的な物の捉え方がある一方で、常に人を肯定し人の背を押す優しさがある。触れた瞬間、迷える人の目の前がパッと開ける様な、鮮やかな言葉。 その鮮やかさは、都会で負けて帰郷して来た主人、田舎から飛び出したい女子高生といった、こんがらがった人達を救っていく。彼らの行く先のエピソードも、日々を迷走する私達の救いとなる物語だ。 空さんと級友達のコロコロしたフォルムと、(日本の)田園風景の鮮やかさが相まって、そこは神の庭なのか?空さん達は天使なのか?と思う程の、愛らしくも神々しいイラストレーションが展開され、癒される。宗教画の天使図の中で、プラトンと一緒に空さんの「てちゅがく」に何度も驚嘆する「しんはっけん」に満ちた書だ。
小1と亀、対話と鮮やかな発想の書亀のプラトンは主人と引っ越したギリシャで、師たるソクラテスと出会う。主人を神さまと呼ぶソクラテス先生と、日々を共にしながら交わす対話は、プラトンを哲学の深淵へと誘うのでした……。 ☆☆☆☆☆ という感じのプラトン(亀)のモノローグで進む本作。とにかく驚く程の「鮮やかさ」に満ちている。 ソクラテス先生と呼ばれるのは、小1の少女・空さん。彼女の発想には、軽やかな飛躍と本質的な物の捉え方がある一方で、常に人を肯定し人の背を押す優しさがある。触れた瞬間、迷える人の目の前がパッと開ける様な、鮮やかな言葉。 その鮮やかさは、都会で負けて帰郷して来た主人、田舎から飛び出したい女子高生といった、こんがらがった人達を救っていく。彼らの行く先のエピソードも、日々を迷走する私達の救いとなる物語だ。 空さんと級友達のコロコロしたフォルムと、(日本の)田園風景の鮮やかさが相まって、そこは神の庭なのか?空さん達は天使なのか?と思う程の、愛らしくも神々しいイラストレーションが展開され、癒される。宗教画の天使図の中で、プラトンと一緒に空さんの「てちゅがく」に何度も驚嘆する「しんはっけん」に満ちた書だ。
じょじむらのじゆうちょうまんが!!
侍やめます
やっぱり笠太郎先生はいい…!花板虹子がすごく良かったのでこちらも読んでみたのですが、全3巻で浪人が蕎麦屋として生きていくまでの道のりがしっかりまとまってて面白かったです。 侍としてのプライドを捨てきれない井左衛門は、金を工面するあてがなくなり妻に妾の真似事をさせるや否や…という段階になってようやく蕎麦屋として働くことを決意する。 始めのうちこそプライドが邪魔して「こんなんやってられるか!」といきり立っていたものの、あるきっかけで髷を町人で流行りの型に変えてからは一転して謙虚で実直な男として町人の世界に馴染んでいくところが笠太郎先生らしくて好き。 井左衛門が蕎麦屋として道を歩んで行く傍らで、侍の子として育った息子の丁稚奉公先での試練や、同じく侍で士官先を失った義弟の末路、今際の際の実の母に会いに行く話などがたっぷり盛り込まれていて、本当に全3巻なのかという読み応え。すごい…! 井左衛門が独り立ちの面倒を見ることになった、元小普請で不器用で楽天的すぎる水森のエピソードは脱サラの成功パターンを見ているようで楽しかった。 奥さんが用立てた最後の4両でなんとか食っていくため、家族総出で奥さん自慢のお稲荷さんを作るシーンはグッとくる。(水森は調理の腕はダメダメだけど商人としての才能があったというのも良い) そして最終話で井左衛門は新たな士官先からのオファーを断り蕎麦屋として生きていくことを選ぶ、まさに「侍やめます」のタイトル通りのエンディングが鮮やか。 銀平飯科帳といい、なんで江戸のご飯ってあんなに美味そうなんだろう…とりあえず今日は富士そばです。
やっぱり笠太郎先生はいい…!花板虹子がすごく良かったのでこちらも読んでみたのですが、全3巻で浪人が蕎麦屋として生きていくまでの道のりがしっかりまとまってて面白かったです。 侍としてのプライドを捨てきれない井左衛門は、金を工面するあてがなくなり妻に妾の真似事をさせるや否や…という段階になってようやく蕎麦屋として働くことを決意する。 始めのうちこそプライドが邪魔して「こんなんやってられるか!」といきり立っていたものの、あるきっかけで髷を町人で流行りの型に変えてからは一転して謙虚で実直な男として町人の世界に馴染んでいくところが笠太郎先生らしくて好き。 井左衛門が蕎麦屋として道を歩んで行く傍らで、侍の子として育った息子の丁稚奉公先での試練や、同じく侍で士官先を失った義弟の末路、今際の際の実の母に会いに行く話などがたっぷり盛り込まれていて、本当に全3巻なのかという読み応え。すごい…! 井左衛門が独り立ちの面倒を見ることになった、元小普請で不器用で楽天的すぎる水森のエピソードは脱サラの成功パターンを見ているようで楽しかった。 奥さんが用立てた最後の4両でなんとか食っていくため、家族総出で奥さん自慢のお稲荷さんを作るシーンはグッとくる。(水森は調理の腕はダメダメだけど商人としての才能があったというのも良い) そして最終話で井左衛門は新たな士官先からのオファーを断り蕎麦屋として生きていくことを選ぶ、まさに「侍やめます」のタイトル通りのエンディングが鮮やか。 銀平飯科帳といい、なんで江戸のご飯ってあんなに美味そうなんだろう…とりあえず今日は富士そばです。