デカい、ストーキング、凶暴、変態、でも一途。『出会い系サイトで妹と出会う話』のもちオーレ(原作)×新鋭・箕田海道(作画)のタッグが放つ、悪役純愛物語。“タヤショ”こと田山祥子からの大量の手紙とメール、待ち伏せ等のつきまとい行為に迷惑していた高校二年の霧 花絵は、謎の少女・籠屋リョウと出会い――。独りの少女の歪んだ恋が暴走し、少女たちの狂おしい愛の戦いが始まる。コミックスでしか読めない“タヤショ”のラブレター執筆譚を描き下ろし収録!【『ハッピーシュガーライフ』鍵空とみやき氏推薦】「タヤショどうなってるんだ…!? 怖いのに何度も読んだら可愛く見えてきました。いややっぱり怖い。この子の過去が気になります」
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クレイジーサイコなんとやらみたいなことばが一時期流行りましたけど、本作の田山さんもその系譜に名を連ねるキャラクターになる予感がビシビシきています。
田山さんに擦り寄られている主人公の花絵もヤンデレをダメにする女という感じでそこそこどうしようもない感がリアル。根が優しいせいで田山さんをつい甘やかしてしまうんですよね。いかんでしょ。
そこに現れた籠屋さんというイケメンが田山退治に偽装の恋人役を買って出たことで事態は泥沼の三角構造へ突入し…というところで2巻へのヒキ。
絵柄のキュートさが各キャラのポテンシャルを際立たせており独特の読み味になっています。
花絵ちゃんもカワイイがゆえに割とクソダメな人間性が垣間見えたり、逆に田山さんにも「あれ、カワイイのでは…?」みたいな瞬間が普通に訪れるのが怖い。読み進めると籠屋さんも絶対的存在ではないということが分かって安息の場所はないです。常にグラグラ。
まだまだとんでもない展開が巻き起こりそう…とにかく不穏な気持ちになりたいときにおすすめの百合マンガです。