【文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査員会推薦作品】謎めいた館の431号室で目を覚ました少女・アリス。「この部屋からは出てはいけない」と告げる”蛇”の忠告に背いて出口を目指すが、徐々に体が腐敗してゆき…。少女は呪われた館から脱出することができるのか?「不思議の国のアリス」をモチーフに、鬼気迫る濃密な描写で紡がれたSFダークファンタジー。。・文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査員会推薦作品入選・KAI-YOU.net連載時、アクセスランキング1位(※2016年9月に記録)・Yahoo!ショッピング青年コミック部門(一般/その他カテゴリ)売上1位(※2018年12月~2019年2月に記録)・WEBマンガ総選挙2017ノミネート
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話題なので読んでみました。
SFもダークファンタジーもわたしは好きです。ただなんかちょっとしたがっかり感を覚えることが多いです。不思議な世界で世界の真理に触れそうな期待感を煽ってくれる割には、読後に残るものがあまりない、みたいな。本作もそういう感じを覚えました。
面白くないわけじゃないですよ。ただ作中で「なぜ生きるのか?」という問いかけをするのなら、もう少しえぐって欲しかった。カタルシス(もはや陳腐な言い回しですね)に欠けたって感じですかね。結局、人間が描かれていることでしか(少なくともわたしは)感動できないのかな、と。自分の矮小さにやや嫌気がさすと同時に、その人間の姿を感じることができなかったが故に、わたしのお気に入りにはならなかったというのが、本作への感想の要約になります。
絵の表現力は素晴らしかったです。清濁の描き分けが特に。
せっかく感想書くならネガティブなことはあまり良くないなぁとは思いつつ、吐き出したかったので、お目汚しさせていただきました。
次回作があるのなら、きっと読むと思います。