怪奇・ミステリーマンガの感想・レビュー3335件<<7891011>>「トーマの心臓」初読感想トーマの心臓 萩尾望都starstarstarstarstartoyoneko私は、自分では漫画オタクのつもりなのですが、結構読んでない作品はあります。特に萩尾望都作品。 大学の漫研で萩尾望都を知って、いろいろ人に勧められましたし、私の嫁も萩尾望都が大好きですし、以前在籍していた職場の上司も萩尾望都が好きでしたし、その他にも、業界での圧倒的な評価とか、「漫勉」のときのTwitterの盛り上がりとか、そういういろいろがあって、知識としては、凄いというのは分かってました。 でも、ほとんど触れてこなかった。 以前、「ポーの一族」を少しだけ、あと「半神」を読んで、良いには良いのだけど、それほどのものかな…?と感じて、それっきりでした。 「百億の昼と千億の夜」は好きでしたが、でもこれはどちらかというと光瀬龍作品でしょうか。 ところで、最近、「トーマの心臓」のプレミアムエディションが発売されました。 https://shogakukan-comic.jp/book?isbn=9784091793799 雑誌サイズでカラーも完全収録の凄いやつですが、これを嫁が買ってきたんですよね。 ということで、いい機会だから、遂に「トーマの心臓」を読んでみた、という話です。 そのうえで、感想ですが… 凄かった。これは凄かったです。まごうことなき名作でした。 まずストーリー展開やキャラクター造形が上手い。単純に面白い。 しかしそれ以上に、「愛される資格」とか、「愛に殉ずること」とか、重すぎるけど一方で青臭くもあるテーマを、 ギムナジウムという世界観を中心に据えることで繊細に描ききるという手腕が衝撃でした。 今読んでもこんなに衝撃なのだから、直撃世代がどれほどの衝撃を受けたのかがわかります。 やはり萩尾望都作品はいろいろ読まなけばならないと思い知らされました…。読みます!とりあえず一度ポーの一族を読みます! 読んだことない方もこれを機に是非…! でも幾つか注意点があります。 1 絵は大変綺麗ですが、さすがに古いです。最初は面食らうかもしれません。 2 この時代の少女漫画はみんなそうだと思うのですが、少年愛(BL)は「当然のもの」として描かれます。 これはもう、そういうもんだと思ってください。 3 プレミアムエディションはとても良い本ですが…これでもかというくらい、でかくて重いです。百科事典みたいです(それでも一気に読み切ってしまうほど面白かったのですが。)。 正直、コレクション用です。最初に読むなら、電子版とか文庫版をおすすめまします。シリアルキラーの認知的共感能力DYS CASCADE 中川海二starstarstarstarstarこば※ネタバレを含むクチコミです。オペ中の全身麻酔に着想?アイリウム 小出もと貴starstarstarstarstar_borderこば※ネタバレを含むクチコミです。誰も信じられない。。。クジャクのダンス、誰が見た? 浅見理都starstarstarstarstar_borderalankサスペンスにありがちな言葉ですが、本当に誰も信じられません。主人公のお父さんですら信じられません。前情報ゼロで読み始めましたが、引き込まれます。時々挟まるギャグ要素が緊張を和らげてくれます。普段サスペンスはあまり読まないですが、冤罪がテーマということもあり考えさせられること多く、ハラハラに加えて社会性もあって面白いです。おすすめです。 決して見られてはいけない…目ざとい猿たちが人間に襲い掛かってくる恐怖さるまね 吉田薫starstarstarstarstarウマタロまだ1巻の段階だけど面白い。目がバキバキのおかしな猿たちが現れる→人間が武器で撃退する→猿たちが武器の使い方を学習して襲ってくるという話の流れなのだけど、「さるまね」の力によって、コチラがやることなすことをそっくり真似してくる行為に得体のしれない恐怖を覚える。人間の残虐さがそのまま自分たちに跳ね返ってきているということでもある。いかに猿たちに知恵を与えずに倒していくかという駆け引きが戦いのキモになるだろうか。動物系のホラーやモンキーピークとか好きな人におすすめ。『別マ』で異彩を放つ蛍の光 #1巻応援 #完結応援鳴かぬ蛍の眠る場所 清水奏良兎来栄寿『君に届け』以来、椎名軽穂さんの18年ぶりの新作となる「突風とビート」が始まり話題となっている『別マ』。最近の『別マ』の中では一際異彩を放ち、それ故に印象的な作品です。 高校生になる前に亡くなってしまった姉・蛍の代わりに、新たに始まる高校生活を楽しもうと心に誓う主人公・照。入学初日から運命を感じるイケメン・颯太朗との出逢いがあり、彼の所属する写真部に入って楽しくドキドキに溢れた高校生活が始まる―― そんな予感がしたのも束の間。周囲では何やらきな臭い噂が流れる颯太朗から「俺が蛍を殺した」と衝撃の事実を告げられ、物語は急転直下。甘い学園ラブコメかと思ったら、サスペンスの様相を呈していきます。 真相は、真意はどこにあるのか。姉を殺したという相手とどう向き合っていくのか。他の『別マ』作品にはなかなかないドキドキがあります。 個人的に、一番好きなのは蛍の回想です。タイトルにもなっている通り、蛍はこの物語のキーパーソンでありフィーチャーされていきます。照は照でかわいくて明るくて面白い魅力的な黒髪ロングヒロインなのですが、彼女の人格形成にも多分に影響したであろう蛍というキャラクターもまた良いです。彼女の良さがその言動から溢れてくるシーンに感じ入ってしまいます。清水奏良さんの絵の良さもあいまって、とても魅力的です。 とある名作少女マンガのある場面を思い出すような大きな展開にも驚かされながら、物語は1冊で完結します。 全体を通して生じた感情を述べることもネタバレになってしまいそうなので伏せますが、ただひとつ言えることは間違いなく良い作品で好きということです。 後書きの焼肉の件は、本編との落差で笑ってしまいました。4巻のみ電子書籍アルマ 三都慎司名無しいい漫画だったのに4巻は電子書籍のみ 紙派なので最悪でした。 中途半端にするなら初めから紙で出さないで欲しかったです。 むちゃくちゃ面白いのになんで2巻が出ないの?ことなかれ 星野茂樹 オガツカヅオstarstarstarstarstarかしこオカルト漫画として満点かもしれない。しっかり怖いのに物語としても面白い。風変わりなキャラ達は実写化にも向いてそう。なのに2巻が出てないなんて信じられない…。 ビルの壁にある人型のようなシミを消そうとした清掃員が死亡した。他にも管理人や警備員など関わった人間が次々と失踪する。こうした奇妙な事件が起きた時にまず動くのが市役所の特別事案対策室・通称「ことなかれ課」の人々。彼らが常識では考えられない出来事を解決していく話です。 子供を事故で亡くしたお母さんの話がすごかった。あの1話でも完璧だったけど続きがあると知って喜んだのに…。あのラストシーンを読ませといてお預けはないよ〜。怖すぎる。。。人の仕業であってほしい。。。モンキーピーク 志名坂高次 粂田晃宏starstarstarstarstar_borderalank読み始めたばかりですが、怖すぎます。これほんとは猿じゃないよね?人間なんだよね?なんか恨みもってる人の復讐劇なんだよね?と思いたい。じゃないと怖すぎて登山なんかできません。短編集としてレベル高いと思う魔法はつづく オガツカヅオstarstarstarstarstar_borderかしこオカルト要素はあるけど怖すぎない短編集。どの話も最初から最後まで飽きることなく引き付けられる内容・画力・構成力で面白かった。こういう短編が雑誌に掲載されてると満足度が上がりますよね。どれもいいけど個人的に一番印象に残ったのは死期が近いおばあちゃんが猫に憑依して人助けをする話かな。これだけ他の話と違って実際に起きそうな語り口だったので入り込みました。 加害者と被害者ノラの家 夕海名無し加害者と被害者は表裏一体であり、私たちもみなそのどちらにもなる可能性を秘めている……ていうのがテーマなんだろうけど、少し惜しいと感じた。 今のところ(12話まで)出てくる「加害者」側のキャラも、なんというか蓋を開けてみるとそこまで「加害者」ではないような〜…。 美大生の子の罪はアウティングされた相手と揉めてスコップで顔に傷をつけてしまったこと。 メガネの罪は人を轢いたこと。でも轢き殺したわけではなく、妊婦を轢いて流産させてしまい、妊婦はそれを苦に自殺、という、確かに罪は罪なのだが間接的で…。 それにメガネは元々家族からいじめられていて、挙句兄の虐待から姪っ子を守っていた、という可哀想なエピソードも描かれる。(途中までてっきりロリコンなのかと思った) 加害者はある意味被害者の側面もあり、加害者にも同情の余地があるんだよ!というテーマならこれでいいのかなあ〜…。 加害者虐待被害者をテーマにした作品は「羊の木」「モリのアサガオ」などがあるけど、これらの作品と比べると今作の登場人物たちが抱える「罪」は、なんというか「割と許してもらえそうな罪」であるように感じた。読者のストレスにならない程度の罪というか。 だからこそ熱血主人公のはからいであっさりわだかまりが解けていくんだけど、うーーん。 ハードでスリリングであればいい!というわけではないし、この作品の目指す方向とは違うのも分かるんだけど、それにしても全体的に少し予定調和に感じてしまったかも…。 しかし作者さんは浅野いにおのアシスタントらしく、背景や作画は一流。どこか鳥海茜っぽさも感じられる絵柄。今後、女性誌などでも活躍しそう。夜中に読んで大丈夫かしら?!?!霊感一家のふしぎな実話 りかstarstarstarstarstar_borderゆゆゆあれやこれや起きた話は他人事なら怖くないのだけど、夜中に読むと我が身に起こるのではと怖くなってくる。 怖い話というのはとても不思議。 「ある設計士の忌録」シリーズは平気なんだけどな。作中に登場する先生のおかげかもしれない。 いろいろ起こるのが当たり前過ぎて、高いけど高くないと思えたという除霊代。 いくらだったんだろう。 そしていつ守護霊をみてもらったんだろう。 断片的なストーリーの数々が、すごく実話っぽいなと思った。 視えるけどどうにもできないのは怖い。ア〜ビバババンババンバンバンパイア 奥嶋ひろまさstarstarstarstarstar_borderゆゆゆノンノン。 「森蘭丸です。匿ってください。バンパイアです。人の血を吸います。」 どう聞いても変な人なのに、「おもしろいから」という理由で三助さんとして雇うお父さんの心の広さよ。 ネタ設定と笑いつつ、聞き飽きたと言わずに10年も受け入れてくれる、ご家族の心の広さよ。 名前の通り、森さんにとっての光の存在であるリヒトくん。 そのリヒトくんが食べ頃になるのを待つ、森さん。 そのために全力を尽くす森さん。 これはBLでいいのか? 森さんだけ衆道の世界に未だいるだけでは(あと変態もいる)。 わからぬ。わからぬが、変態が多すぎて、呑気過ぎるリヒトくんご家族が普通に見えてくる。あのご家族もどこかずれているのに!! それから、処女と見ただけで分かるバンパイアがいるなら、童貞に気づくバンパイアもいるはずよねと思った。 味の好みだもの。 森さんは、自分好みの美味しいもの(18歳童貞)を探しているだけなのだもの。 でも能力が発揮されて明らかになるたびに、「お前かよ!」と笑ってしまう。 ぜひ読んで、ひと笑いしてください。 ジョジョではこれが一番好きジョジョの奇妙な冒険 第4部 モノクロ版 荒木飛呂彦starstarstarstarstar瀧ストーリーも絵もこの頃が一番筆がノッてた、日常とそこに潜む狂気のバランスが読んでて飽きない あとシンプルに読みやすいのが良い、6部あたりから凄く読みづらくなるから余計にそう感じる面白いか?外天楼 石黒正数名無しどこが面白いか分からなかった。マジでつまらなかった。可愛いタイトルかと思いきや #1巻応援ねずみの初恋 大瀬戸陸starstarstarstarstarNanoタイトルとカバーだけじゃ絶対こんな話だと思わないんでは…!?というくらい衝撃作。でも実際ちゃんと可愛いです。碧くんとねずみちゃん、お互いへの愛がとっても深い。それでちょっぴりすけべ。良い。ふたりとも初めて同士なのが伝わってきて可愛くてにやけるし、応援したくなる。やってることはとんでもないけど…。 とにかく続きが気になる~~!ふたりで幸せになってほしい…切実に…。けど1巻ラストがまた衝撃でやばい……!! 普通TISTA 遠藤達哉名無し特に可もなく不可もなく。普通の印象。ここがいいとかもなかったです。1部がいいだけに2部は…チェンソーマン 藤本タツキ名無し最新話まで読んでいます。1部のみの評価だと星4ですが、2部の序盤以外は微妙です。藤本タツキらしいと言えばそうなのですが、らしらが全開しすぎて好みが分かれる様な気がします。個人的にはつまらないです。語り尽くされた傑作寄生獣 岩明均starstarstarstarstar瀧全部好きだけどやっぱり ミギー ぼ、防御たのむ… が特に好き よくこの時代にこの漫画を描けたのが凄い!わたしは真悟 楳図かずお名無し切ない。 奇跡は誰にでも1度おきる だがおきたことには誰も気づかない祝アニメ化!ウイルスパンデミックパニックネコカワイイニャイト・オブ・ザ・リビングキャット メカルーツ ホークマンstarstarstarstarstarカイ品種改良の影響から突如発生したNNウイルス(たぶんネコネコ) 感染したネコに直接触れられてしまうと人間がネコに変化してしまう恐怖の大災害を逃げ延びる人類のサバイバル漫画??? 蓋を開けるとネコがカワイイ漫画 王道のパニックストーリーがバンド・デシネで描かれていて最高に迫力あるシリアスな雰囲気なのに、かなりの頻度で挟んでくる可愛らしいネコと触れ合いたい葛藤、心の声、めちゃくちゃ詳細な雑学などネコ愛が止まらない 襲って来てもゾンビのように倒すわけにはいきません ネコに危害を加えるような可哀想なマネは出来ないから 画像の通り都合よく見つけた鎧を着込んで丁寧にリリース この効果音は破壊力ありすぎる!終始こんな感じでニヤケが止まらなくなります 完結まで追い続けたい期待の漫画コロナ禍を設定に活かしつつしっかり怖くて◎ぼくらの夏が裂けていく 宮月新 佐藤健太郎starstarstarstarstar_borderかしこコロナ禍でマスクが必須になったことを活かした新解釈口裂け女譚という感じで面白いです。あらすじとしては進学をきっかけに生まれ故郷の島を離れた主人公でしたが大怪我をした妹を看病する為に帰ってくることになります。しかしコロナ禍を経た島の様子がおかしくなっていることに気づいていく…というサスペンスホラーです。絵が上手いので化け物の描写が本当に怖いところが好きなんですが、でも人間も怖い系の話でもあると思うので続きが楽しみです。特に1巻のラストが不気味なのでとりあえずダマされたと思ってそこまで読んでみて下さい! 色んな漫画の寄せ集めではあるが妙な魅力があるPSYREN―サイレン― 岩代俊明starstarstarstarstar_border瀧主人公のキャラ造形がジャンプでは珍しいタイプ あと日輪”天墜”のカッコよさはガチなんとアニメ化…こんなに風呂敷が広がるとはニャイト・オブ・ザ・リビングキャット メカルーツ ホークマンstarstarstarstarstar_borderさいろくタイトルのとおり色々とインスパイアされているコメディ。 猫になっちゃうウィルスのパンデミックで、仲間も次々と猫になってしまう(もふもふ) アニメ化すると聞いてどんな感じなんだろうと気になったものの、まだそれらしいビジュアルはそこまで解禁されていなかった。 https://nyailivi.com/ バカがバカを呼ぶ感じで残った人類も皆猫に夢中なのでとても平和な世界線ではあるものの、今後も楽しみにしたいしなんなら長寿漫画になってもらいたいぐらいである。 あとこの「なんで!?」は「ナンデ!?」と同義語ではあるものの異なる世界線であるためニンジャナンデとは関係ない。<<7891011>>
私は、自分では漫画オタクのつもりなのですが、結構読んでない作品はあります。特に萩尾望都作品。 大学の漫研で萩尾望都を知って、いろいろ人に勧められましたし、私の嫁も萩尾望都が大好きですし、以前在籍していた職場の上司も萩尾望都が好きでしたし、その他にも、業界での圧倒的な評価とか、「漫勉」のときのTwitterの盛り上がりとか、そういういろいろがあって、知識としては、凄いというのは分かってました。 でも、ほとんど触れてこなかった。 以前、「ポーの一族」を少しだけ、あと「半神」を読んで、良いには良いのだけど、それほどのものかな…?と感じて、それっきりでした。 「百億の昼と千億の夜」は好きでしたが、でもこれはどちらかというと光瀬龍作品でしょうか。 ところで、最近、「トーマの心臓」のプレミアムエディションが発売されました。 https://shogakukan-comic.jp/book?isbn=9784091793799 雑誌サイズでカラーも完全収録の凄いやつですが、これを嫁が買ってきたんですよね。 ということで、いい機会だから、遂に「トーマの心臓」を読んでみた、という話です。 そのうえで、感想ですが… 凄かった。これは凄かったです。まごうことなき名作でした。 まずストーリー展開やキャラクター造形が上手い。単純に面白い。 しかしそれ以上に、「愛される資格」とか、「愛に殉ずること」とか、重すぎるけど一方で青臭くもあるテーマを、 ギムナジウムという世界観を中心に据えることで繊細に描ききるという手腕が衝撃でした。 今読んでもこんなに衝撃なのだから、直撃世代がどれほどの衝撃を受けたのかがわかります。 やはり萩尾望都作品はいろいろ読まなけばならないと思い知らされました…。読みます!とりあえず一度ポーの一族を読みます! 読んだことない方もこれを機に是非…! でも幾つか注意点があります。 1 絵は大変綺麗ですが、さすがに古いです。最初は面食らうかもしれません。 2 この時代の少女漫画はみんなそうだと思うのですが、少年愛(BL)は「当然のもの」として描かれます。 これはもう、そういうもんだと思ってください。 3 プレミアムエディションはとても良い本ですが…これでもかというくらい、でかくて重いです。百科事典みたいです(それでも一気に読み切ってしまうほど面白かったのですが。)。 正直、コレクション用です。最初に読むなら、電子版とか文庫版をおすすめまします。