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絢爛たるグランドセーヌ
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mampukuさんの感想
 掲載誌がマイナー過ぎるのか、何で埋もれてるのかわからない面白さ、奥深さ、クオリティ三拍子揃った漫画です。  華麗で絢爛なバレエの世界に魅了された少女がプロの大舞台を目指して成長していくストーリー。「類まれな観察眼で物凄いスピードで吸収して駆けあがっていく」というありがちなタイプの主人公ではありますが、持ち前のひたむきさと明るさでライバルたちと友情を育んでいく姿が非常に好感。  また内容も青年コミックだけあって本格的で、技術的な難しさだけでなくレッスンや衣装、留学などにかかる金銭的な負担、プロとして生きていくことの難しさなども描かれており、よりディープな世界を味わうことができます。(自分の足でスポンサー集めをする「ベイビーステップ」やキャンプ用品を買うためにバイトに励む「ゆるキャン△」など、地に足着いた感じがリアリティにつながっているのが面白いですね)  音楽や舞踊に限らず、芸事の世界は華やかさの陰には物凄いストイックさが表裏一体となっているものですが、この「絢爛たるグランドセーヌ」は比較的ストイックさのほうに重心を置いたある意味スポ根にも近い感じですね。クラシック音楽の「四月は君の嘘」「のだめカンタービレ」、演劇の「かげきしょうじょ!」、ロック音楽の「BECK」「風夏」などどれも比較的センシティブとかクリエイティブってイメージが強く、「グランドセーヌ」みたいな血のにじむ努力を全面に押し出してるのは珍しいのではないでしょうか。  余談ですが、序盤めっちゃ嫌な感じのラスボス風に登場したライバルの栗栖さくらちゃんがだんだん打ち解けてツンデレ化していくのがとても愛しいです。作中で一番好きです彼女。
25
センセイ君主
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少女漫画博士うららかさんの感想
ちょっとアホな主人公・あゆはが人に興味がなくて、クールな先生と恋愛する学園ラブコメ! 設定自体はよくあるものの、ストーリーがとにかく面白い!! 胸キュンの数々はもちろん、笑えるし、小ネタも盛りだくさんで、「THE☆友達にすすめたくなる本」。   見どころとしては、 先生と生徒の禁断の恋でドキドキハラハラするとういよりも、 難易度の高い先生をどうやって好きになってもらうかアクセクするところ◎   そして、主人公あゆはがちょっとおバカだけど、純粋で真っ直ぐで一生懸命だから可愛くてしょうがない♪♪(あゆはのアホさとそれに対するツッコミをセットでお楽しみください)   簡単にはくっつかない、読めそうで読めない展開が、 最終巻まで読者を飽きさせません!! ・先生と生徒 ・俺様先生(でも主人公に甘め) ・敬語とタメ口が混ざっている先生 ・禁断感あまりなく、楽しんでよめる ・テンポが良い ↑こういうのが好きな人は是非! 現在YouTubeに上がっている映画の予告も可愛かったので、合わせてぜひ https://www.youtube.com/watch?v=v74l9673xrY 映画『センセイ君主』<TWICE主題歌>予告【8月1日(水)ボンババぼん公開!!】 原作:「センセイ君主」幸田もも子(集英社マーガレットコミックス刊) 監督:月川 翔 脚本:吉田恵里香 キャスト:竹内涼真 浜辺美波 公開日:2018年8月1日全国ロードショー 公式サイト:http://sensei-kunshu.com/ (C)2018 「センセイ君主」製作委員会 (C)幸田もも子/集英社 激しくおすすめです!!!!
45
幸色のワンルーム
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mampukuさんの感想
 両親に虐待を受けた家出少女がストーカー男の部屋に匿われる話。少女にとってそれは偶然降ってわいた僥倖であり、壊れやすい薄氷の上に成り立つ「現実逃避」とわかっているから本音を隠して「お兄さん」に嫌われないように振舞う。お兄さんはそんな少女の気遣いを見て見ぬふりをする。二人の老成したやりとりを見て色々気づかされたり、癒されたりしながら、時々感動、時々ニヤニヤほっこりできる漫画だ。  「幸色のワンルーム」を読んでわりと好意的な感想を抱いた私としては、作品を批判して自粛に追い込んだ人たちはあらすじや作品紹介を一瞥しただけで反射的に批判しているのではないかと勘ぐってしまう。あるいは読解力の欠如によって「犯罪行為を肯定的に描いている」という作品の上っ面しか見えていないのではないか。そうだとしたらその人たちはフィクションを楽しむ才能がなく、不幸だと思う。 http://wezz-y.com/archives/55862 『幸色のワンルーム』が『Mother』とは違う理由 - wezzy|ウェジー  テレビ朝日が、7月放送開始予定の連続ドラマ『幸色(さちいろ)のワンルーム』の放送中止を決定した。はくりによる同名漫画の…  例えばこの記事では、誘拐された少女・幸を「これでもかというくらいにどこまでも哀れで孤独で無垢な美少女として設定されている」とした上で、二人のキャラクターを「性的搾取したい男性にとって都合のいいキャラクター」「孤独を抱える少女にとって都合のいいキャラクター」と切り捨てている。  だが、作者がどのような意図でキャラクター設定したのかはさておき、作品を読む限り彼女らは自らの意志と思考による判断によって動いているように見える。幸は決してお兄さんの言いなりではないし、彼女らは自分たちの身勝手を自覚している。誘拐したほうとされたほう、両者の心情や思考やコミュニケーションをぼかすことなく余すところなく一切の逃げを打たずに描写しているから、ただ単に変わったシチュエーションでの萌えるカップリング──吊り橋の上での恋愛を描きたいだけのポルノではないことはちゃんと読めば明らかだ。(そういう側面がないとは言わないし、それらもひっくるめて「都合がいい」と言われてしまえば何も言えないし、そういう人は都合の悪い話やノンフィクションばかり読んでいればいいと思う。エンタメは都合がいいから面白い。)  もう一つ議論の争点としてあるのが、この作品が発表された時期的に実際に起こったある事件に寄せて描かれたテーマであることは容易に想像がつくということだ。発表された作品が作られた背景にどんな経緯やら思想やらがあったかによって作品自体が断罪されてしまうことの是非が問われている、と言い換えてもいい。ただ「幸色」が単なる当て擦りで描かれたと受け取るか問題提起と受け取るかは読者の印象次第なのではないかなと思わなくもないし、後者なら「犯罪者を肯定する都合のいいポルノ」という批判自体が的外れなものになる。  最後に、エンターテインメントか社会派かという一次元的なものの捉え方が私は嫌いなので、こういう可愛い絵柄の漫画が萌え漫画の文法を用いて重いテーマを扱っても全く問題ないと考えている。「もっと社会派っぽい漫画だったら自粛にはならなかった」という意見をネットで目にする中、確かにそれはそうかもしれないが、同時にとても残念なことだと思う。