大洋図書マンガの感想・レビュー121件<<12345>>刺青女刑事と麻薬組織の女頭領 #推しを3行で推す龍子 かきざき和美あうしぃ@カワイイマンガ①背中に金の龍の刺青を持つ警視庁の女刑事は麻薬組織の日本支部の女社長と対峙する。 ②居合の達人の刑事はどんな男も必殺。一方女ボスの強さも圧倒的。二人にしか到達できない境地で殺し合うという百合がある。 ③劇画調の画面も筋肉描写も美麗さがあり、初見の印象以上に読みやすかった。清野とおるのファンなら読め全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの 清野とおる名無しもはや赤羽ですらない清野とおるの面白さの真価が問われている気がする一冊! 赤羽、love&peace、怪奇酒、おこだわり等々だいたい読んだのですがやはり清野とおる自身が変わり者(いい意味で)で面白いということがこの漫画からわかります。 赤羽抜きにしても面白いし観察眼があるしちょっとおかしい!(いい意味で)良すぎる…メロンの味 絵津鼓名無し表紙からしていいと思って、実際買って正解でした! 絵も雰囲気もとてもいいです。 ライブハウスで働く青年と陽気でタラシな男性の組み合わせ。 エロさはそこまでないですがそれよりもストーリーが良いですね。 うまく行ってない環境、境遇の者同士惹かれ合う様が素敵 個人的に2巻の最後あたり泣いてしまったので泣けるBL探してる人はぜひ。武富健治ファンにもオカルト好きにも読んでほしい武富健治実話作品集 狐筋の一族 武富健治 ナックルズアンソロジーstarstarstarstarstarかしこ「緻密な現場取材に基づく実話漫画」のあおり文句に惹かれて購入しました。漫画実話ナックルズなどに掲載された短編漫画が収録されています。各話それぞれライターなり記者の方の原作があってそれを武富先生が漫画化されたものです。テーマも「稲川淳二の怪談」「都市伝説」「村の因習」「死刑囚」などオカルト好きにはたまらないものばかりです。嘘みたいな話でも掲載元が漫画実話ナックルズなのが絶妙な信憑性を感じさせてくれます。私は「稲川淳二が見たロケ地の怪現象・ふたりの子供」と「秘境と因習・謎の邪教集団クロの真相」が怖かったです。武富先生が稲川淳二のファンらしく気合が入ってるのか稲川淳二の顔がリアルすぎてお化けより怖かったです。 古典的少女漫画美と現代的コマ割りのフュージョン #完結応援ハロー!王子さま 忠津陽子たか※ネタバレを含むクチコミです。偶然の出会いが導く美しい人間ドラマ #1巻応援雨傘をとじる夏 後藤sogor25サラリーマンの森本新は駅まで向かう途中 体調不良のために倒れてしまいます。 そんな彼を助けてくれたのは たまたま車で通りかかった常原さんと、その甥っ子で家庭の事情で常原家に住んでいる高校生・川村恭介でした。 この出会いをきっかけに新は常原家との交流が始まり、次第に新と恭介が互いに心を通わせるようになる、というBL作品。 自分のことを無条件に受け入れてくれる常原家との交流の中で、新は少しずつ心身ともに癒やされていきます。 そしてその交流で特に恭介と心を通わせていくのですが、その途中で新に関するある事実が判明し、物語が大きく動き始めます。 一つひとつのピースだけを見ればどこにでもあるようなものかもしれませんが、それらが偶然の出会いから一本に繋がることで美しい結末へとたどり着く、そんな物語になっています。 BL作品ではありますが過激な表現は一切なく、上質なヒューマンドラマとして誰にでも薦められる作品だと思います。コミュ力お化けの街歩き全っっっっっ然知らない街を歩いてみたものの 清野とおるたかドラマ化するということで読んでみました。清野作品は「おこだわり」しか読んだことがなかったのですが…凄まじい勢いでその辺の知らない人に話しかけて、道や街の良い所を聞きまくるのでビビりました。とんでもないコミュ強…! 普段使ってる路線で1回も降りたことがない地味〜〜な街だとか、単に駅の名前が面白い(おもちゃのまち駅)とか、最高にくだらない理由で行き先を選んで生活感に溢れまくってる街を歩くという最高に楽しい漫画。 地元の人しかいないスナックに入ったら、そのあと自分より若い新規客がきてあっという間に場に溶け込み「こいつ…できる!」ってなったやつ好きです。 個人的、北海道の人は雪のとき傘を差さないという話で自分の長年のモヤモヤがスッキリしたので本当によかったです。自分は東北の出身ですが、上京して初めて雪が降ったとき街で自分だけ傘差してなくてメチャクチャ混乱したんですよね。やっぱ差さないよな!? よかった…! 28日からムロツヨシ主演で始まるドラマ…この奇想天外な街ぶらエッセイ漫画を一体どうやって映像化するのか楽しみです! (↓老婆の独り言にカットインして流れるように情報聞き出す技術よ…!) 短い短い上質な百合私をひとりじめにして 金子ある野愛密やかで、少しだけ後ろめたくて、清らかに見えるのにどろどろとした感情。そういうものを百合には求めています。 見事に刺さりました。求めているものがありました。 人気者の深月をひとりじめにしたくて、盗聴器をしかけたプレゼントを贈るひな。 それに気づいたひなが想う、深月への密やかな感情。 本当にひとりじめしたいのはどっち? 自分をかまってくれる優しいことちゃんが大好きな犬飼。 ずっとずっと変わらない関係でいたい犬飼が思わずことちゃんにぶつけた気持ち。 本当に変わらないものはあるのだろうか? 収められているお話は2つとも、すごくすごく短いです。でも、揺れ動く少女の繊細な気持ちはしっかり描かれています。 正直もっともっと読みたい…!この手のお話をあと7つくらい読みたいし、2組のカップルのその後も知りたいです。 短いけれど、いい百合です。 ちゃんと怖い話ブスで処女な6人の女たち 榎本由美野愛こういう身も蓋もないタイトルのものはついつい読んでしまうな…。 勘違いしてるヤツを成敗するようなスカッと系ではなく、肥大したコンプレックスが狂気になるようなホラー的な要素が強めなので割と面白かった(ちゃんと嫌な気持ちになった)。 レトロな絵柄が味わい深い。Netflixで実写化してくれ!! ドケチ令嬢が小銭を稼ぐハイスクールコメディ! #完結応援お金ためます! 忠津陽子たかこのあいだ新刊ページで見つけたのがこれ。レトロな絵柄でオシャレなデザインの表紙だったので邦キチ映子さんタイプの最近の作品かな?と思いきや、調べてみたらなんと1972年の少女漫画。 >「型破りなヒロイン、アニー・モーガンはカワイイのにケチでガメツイ女の子。モーガン財閥のご令嬢でお金持ちなのだけれど、父から20歳までに1万ドルためられない怠け者には、財産を譲らないと言い渡されていた。将来の遺産相続権を得るため、アニーは日々、小銭を稼ぎつつ、常にビジネスチャンスをうかがうのだった!」 というあらすじがメチャクチャ良かったのでソッコーで買ったのですが、期待通りの面白いコメディでした。 https://i.imgur.com/o6UDV1b.jpg https://i.imgur.com/AHhVyzl.png **【アニーの小銭を稼ぐ執念が半端ない】** 6歳のときから10年間お金をためているというアニーは、現在目標金額の半分である5千ドルまで到達。忍たまのきり丸ばりの商売っ気の強さで、24時間息を吸うように小銭を稼ぎまくっている。 宿題代行業で顧客を獲得するため成績1位を維持したり、イケメン・ラフティが溺れているときに救助用品を売りつけようとしたり(ちなみに5ドルだと藁1本、10ドルなら空気の抜けた浮き袋)と、ラフティから懐中電灯を借りて電気代を浮かそうとしたり、ドケチな商人根性は筋金入り。 あまりのドケチ商売人ぶりに、アニーのことを財閥令嬢だと知らない人も多い。 まったく恋愛要素がないこのお話の中で一応アニーのヒーローポジションというか、イケメン枠で登場するラフティもまた、アニーの正体を知らない。 **【アニーと似て非なる生き方 逆玉狙いのイケメン・ラフティ】** マイアミにあるアイスクリーム屋の息子・ラフティはなかなかスッキリした見た目に成績優秀・スポーツ万能という少年なんだけど、彼が人一倍努力して女の子が好む条件を揃えた理由というのがお金持ちの女の子を捕まえるため。 https://i.imgur.com/F7kfS3w.png 1代で財産を築いた父のように自分の力で1万ドル稼ごうとしている少女・アニーのカウンターが、逆玉のために自分磨きをするイケメンという構造が面白い。 ちなみにアニーはラフティのやり方にあんまり納得はいっていないんだけれど、決してムキになって相手を否定したりせず >「人それぞれやりかたがちがうわ とにかくわたしはわたしのやりかたでお金をためるの」 と、相手を尊重して自分のやり方を貫くところが素敵。 物語の中で、ラフティはことあるごとにアニーに金を巻き上げられる(たまーにやり返すところが面白い)んだけど、2巻の最後の方になってついにアニーが財閥令嬢だと知ってしまう展開がしっかりあるのでお楽しみに。 **【ドケチ・アニーの名セリフ集】** >「ようするに頭はかざりじゃないのよ」 ラフティの父のアイスクリーム屋を勝手に手伝い、全部売ってみせたアニーが言ったセリフ。もちろん、手数料としてしっかり3ドル貰っていった。 >「くやしい 1割もらって逃してやればよかった」 空港でトランクを拾ってやった相手から謝礼の1割をもらおうとしていたアニー。しかし相手は公金横領の犯人で警察に捕まってしまいこの一言。 >「わかった? お金ってのはこうやってもうけるものよ」 https://i.imgur.com/6FDVVBK.png 隣人の壁ドンに腹が立ったラフティが隣の部屋に文句を言いに行くとなんと隣人はアニーだった。驚いたアニーが貯金箱を割ってしまいお金を拾い集めるが5セント足りず、ラフティの身ぐるみを剥がしてまで探しているところにラフティの友達がやって来る。ラフティは焦るが、みんなは服まで借金のカタに取られたのだと誤解しアニーはすぐさま「3ドル返して」とのたまう。これを断れば当然、ラフティの紳士の名にキズがついてしまうわけで…。流石アニーの手腕は鮮やか。 **【Netflixで実写ドラマにならないかな…】** 「1万ドル稼ぐ」というテーマがキャッチーでわかりやすく、アニーとラフティの掛け合いが小気味よいので米ネトフリで旬のティーンの俳優を揃えてドラマ化してほしいくらい。 舞台を現代日本に変えてドラマ化しても面白そうなのでテレビ関係者の方に売り込みたい。(身の回りに関係者とかいないけど) アトム ザ・ビギニングみたいにリブートで再コミカライズとかもありだと思います…! メディアミックスで成功する可能性をビンビン感じる完成度の高い作品なのでたくさんの人に届いてほしいです。 少年時代を振り返るおっさんBLに、百合ひとつ添えて。日曜日に生まれた子供 紺野キタあうしぃ@カワイイマンガよくBL作品を見て思うのが、「ボーイズ」ラブと言いつつ出て来るのはおっさんが多いなぁ、という事。その事をBL愛好家がどう思うのかは聞いてみたい所なのですが、ことこの短編集では、出て来る三つの関係性に必ず「少年時代」が描かれていて、おっさんを描きつつ「ボーイズ」を名乗る事に説得力があります。 子供の頃に出会っていたり、救われたりという記憶を持ち続けた人の強い囚われは、信頼から恋心へ、必然として変わっていく。男性同士の恋愛感情が分からない私にも、自然に共感出来る感情が、そこにはあります。 そしてその中に一編だけ、百合作品があります。強引に親密さを築く様子は、他の作品とかなり違いますが、無垢な人に「刷り込み」をする点は共通しています。あり得なかった関係性を何とか繋ぐ、強い想いに目眩がします。 百合姫作品がBLの中に入っているというだけでも、珍しい作品集なのでは?無垢な信頼が強い愛着に変わる物語を、繰り返し読める作品集です。BLに介入する非男/女性的なものSALVA ME 紺野キタあうしぃ@カワイイマンガ紺野キタ先生のBL短編集。少年から大人まで年齢は幅広いが、いずれも非男/女性的なモノを巡る物語になっている。 『SALVA ME』はボーイソプラノに惹かれた男子が、再会するその子に「惹かれたもの」を見いだせず、関係を上手く築けない話。その「惹かれたもの」は、儚い中性性。 また『告白』と『小泉くんと愉快な仲間たち』は一連の物語で、寄宿舎の仲間になるのに、〈少年美〉の魔性・近付き難さを捨てていく話。 『とてもじゃないけど見つからない』は女装少年が、離婚したゲイの父親に一時引き取られる話。その続編『めばえ』は、そんな女装少年を虐める少年の「めばえ」の話。女装はするけれど性自認は男とか、女装を拒否する心理の奥にある性愛の形など、複雑。 『天使も踏むを恐れるところ』は、古い親友と彼の幼妻との出会いの話。BLなのでまぁ、そういう事だが、訳あって成長出来ない妻の、立ち位置と愛の形に驚かされる。 男性同士の性愛もありながら、男/女になりきれない儚い存在がオトコノコを惑わす掌編達には、甘い夢を封じ込めた感覚がある。女子には壊せないBoys Love田園少年 紺野キタあうしぃ@カワイイマンガ紺野キタ先生の、これぞ語義通りのBL短編集。少年〜青年期の男子の、深い結びつきを描くがそれは、精神的な繋がりの話迄なので甘く優しげ。 大小あれど共通して描かれるのは、女子の介入。どこか「鋭い」女子が男子二人の間にいる事で、困難な物語が生まれ、男子同士はごく自然に結び付く。彼らの関係を祝福したくなるし、女子の幸福も祈りたくなる。 ●『田園少年』『夜桜少年』『初恋少年』…野球部の男子二人と、マネージャーで親戚/隣家の女子の勘違いしがちな関係性。 ●『Top Of The World』…親の再婚できょうだいになった、二人の男子と妹。兄と妹は同じ人を好きになってしまう。 ●『カエルの王子様』…カエルと渾名された少年と、カエルを吐く少年。 ●『よるを訪うもの』…ある時見知らぬ少年と、親密になる。しかし病弱な妹とクラスのリーダーは彼に忠告する、それ以上近寄るなと。 タイトルは直球だけど内容はかなり突飛学園恋愛者! 栗原まもるnyae恋愛禁止の女子校に入ったものの、コッソリ恋愛をしようとしてしまう主人公。バレた時にはもう大変。犯罪者扱いです。しかし、いずれ学園の横暴なやり方に反発し、校則をも変えてしまおうと、立ち向かうというストーリーです。 禁止されてるから燃え上がるのか、純粋な恋愛をしているのか。つい周りが見えなくなってしまう幼稚さもある10代の恋愛が、学園から受ける仕打ちによって冷静に俯瞰で見ることができるようになるという構図が面白く読めます。 なにより自分は栗原まもる先生のユーモアセンスと緩むことのない猛スピードなストーリー展開のファンで、この漫画もそれをこれでもかと味わうことができるので好きなんです。 また、脇役キャラとして出てくる松木さんというわりとボーイッシュな見た目の女子がいるんですが、その子の見た目が本当に好きで、大袈裟ではなく惚れます(正直、いちばん強く言いたいのはこれ)。あまり恋愛に関心が高くなさそうな松木さんが、違反者が入れられる反省棟で主人公と出会うのは、なぜなのか。そこには切ない理由があるんですけど、松木さんを主人公にしたスピンオフを描いて欲しいくらい良いんです。 ▼松木さん(右)味は濃いけど後味は残らない感じブスだけどエロい姉 茸山しめじ野愛タイトル通りの漫画だけど想像したエロいと違った。 彩りが少ないけど出汁が効いてて優しい家庭料理的なものを想像してたけど、肉を揚げたものに大量にマヨネーズかけたみたいなものが出てきた感じ。 結果美味いならまあいいかみたいな。 肉を揚げたものに大量にマヨネーズかけたみたいなエロい姉だった。まあはそれもよし。 エロい姉ではあった。デカくてエロい姉だった。死んだ父親が残したのは、家と"謎の男"胸にとげさすことばかり 雁須磨子nyae自分がゲイであることを受け入れてもらえなかったことで家出してから、実家との縁を断っていた主人公・昭が、父の死をきっかけに田舎に帰ります。そこで出会った謎の青年・舟は、生前の父親とやけに親しかったようで…同性愛なんか認めない父親が、どうして?(しかもこんなイケメンと!?ずるい!) まるで死んだ父親を含めた歪な三角関係が出来上がってしまっているようにも見えます。しかし地元を離れていた約十年のあいだ、父親がどう生きてなにを思っていたかは昭は知りません。何もかも上手く行かない人生にくすぶっていた昭も、舟に出会ったことでその空白の十年と向き合い、変わっていく様子が描かれます。最初は素性の知れない舟に対してピリピリしっぱなしだった昭も、舟と同居するようになってどんどん丸くなります。そして逆に、昭と出会ったことで舟も本当の自分に気づき始めます。 ボーイズラブであることには間違いないですが、若い頃、田舎に残してきた"しこり"といつかは向き合わなければならないことを思い出させるような、そういう話でもあると思います。あと個人的に、ふたりが両思いになるまでに長い時間を使うのは好きな方です。2回くらい昭が下心出したときに舟からすごい拒絶のされ方してますからね。そう考えると昭のメンタルは強靭だな… 脇役もみんないい味出してます。 それをメルヘンと呼ぼうふわふわ三昧 猫十字社野愛幼い頃にファンシーショップ(という概念)で見たような、おばあちゃんが持ってた刺繍の本に描いてあったような、なんとも古くさくて幻想的です。ノスタルジーを呼び起こすような、誰もが懐かしく思う世界観が広がります。 登場する動物たちはとても愛らしいのですが、どんくさかったりお喋りすぎたりちょっと意地悪だったりどこか一癖あるのがまた魅力的です。ファンタジックな世界観でひたすら所帯染みたことをやるのが、かわいくてちょっと滑稽で心癒されます。宮沢賢治的と言えなくもないかもしれません。 幻想的なのに誰もが懐かしくなるような原風景が描かれた作品です。あるはずのない、野うさぎだった頃の記憶が蘇ります。ヤクザのドMホモと傷跡フェチの内科医のこじれた恋愛囀る鳥は羽ばたかない ヨネダコウ名無し映画化していたので気になって読んでみました。 人間の矛盾で出来ている様が、深くえぐるようで愛おしいです。遠回りしたけれどなりました 明治カナ子nyae※ネタバレを含むクチコミです。 果たして愛は救いなのか? #1巻応援黒天使シンセラ わたなべまさこ野愛とある病院で産まれた子どもたちが謎の死を遂げる中、唯一元気に退院できた天使のような赤ちゃん・シンセラ。可愛い可愛い我が子に愛を注ぐ夫婦だったが、シンセラは天使ではなく不幸をもたらす黒天使(ブラックエンゼル)であった…。 なんの因果か突然産まれる黒天使(ブラックエンゼル)。なんの理由もなく訪れるのが不幸というものなのかもしれません。 それにしてもブラックエンゼルというルビが味わい深くてグッときます。 わたなべまさこ先生の最高傑作『聖ロザリンド』では最狂殺人鬼ロザリンドちゃんは可愛い可愛い天使のお顔のまま殺戮を繰り返していましたが、シンセラちゃんは天使と悪魔の表情の変化がはっきりと描かれています。 ロザリンドちゃんはサイコパス殺人鬼のサスペンス的恐怖でしたが、シンセラちゃんは悪魔憑きのホラー的恐怖です。 そして、普段は普通の可愛らしい赤ちゃんなので母親の苦悩や葛藤が伝わります。 悪魔だろうと黒天使だろうとシンセラはわたしの愛しい子なの、という母の愛は不幸の連鎖を止めることができるのか?そもそも悪魔にとって愛は救いになるのか? 恐怖だけではなく愛の力にも注目して読んでいただきたい作品です。表紙を見て購入した味惑のレシピ あぎじゅんこ 藤本眞子マンガトリツカレ男面白いんだが俺の読んできた料理漫画と違い主人公の特殊能力を駆使して問題を解決するのではなく、対象の人物の思い出や情報などをうまく使い解決する。これだけ見ると美味しんぼの京極さんの「四万十川の鮎」みたいな話だがそんなに派手ではなかった。さすが武富先生という内容だった武富健治実話作品集 狐筋の一族 武富健治 ナックルズアンソロジーstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男「鈴木先生」や「古代戦士ハニワット」の武富健治が漫画実話ナックルなどで描いた短編を集めた短編集。オカルト/怪談/都市伝説/秘境などの要素が詰まっておりどの短編もむちゃくちゃ面白い。 個人的には稲川淳二が証言したのを短編にした「ふたりの子供」 昭和の頃の夢を感じさせる「心霊捜査は行われていた」 結局一番地域ぐるみや人間が怖い「謎の自殺村」 あたりはおすすめです。 あと電子書籍ではなくぜひ紙で読んでほしい。紙だと著者による作品解説などがありより楽しめます。 読後感の良いBL玉響 ゆき林檎名無し一読して思ったことは、読後感が良い! ベースはすれ違った二人が結ばれる、ですがビー玉とか物書きとか小物要素も相まって読後感が爽やかでとても好印象でした。 老人になっても一緒、ある二人の一生みたいな描写も◎「プロ野球の名選手」シリーズの復刻版だったプロ野球レジェンド物語 五十嵐幸吉 永谷脩名無しちょっと昔の球界の名選手たちの活躍や、知られざるエピソードを漫画で紹介している作品。ずいぶん昔の漫画のようだが、もしかして作品タイトルが変更されているのかと思って調べてみたところ、芳文社が1991〜1992年に出した「プロ野球の名選手」 (まんがタイムコミックス)というシリーズを電子書籍で復刻したものだった。まだ全部は読んではいないが、作者・五十嵐幸吉氏は水島新司先生に師事していたということから、本格的な野球人物伝マンガだと思う。<<12345>>
①背中に金の龍の刺青を持つ警視庁の女刑事は麻薬組織の日本支部の女社長と対峙する。 ②居合の達人の刑事はどんな男も必殺。一方女ボスの強さも圧倒的。二人にしか到達できない境地で殺し合うという百合がある。 ③劇画調の画面も筋肉描写も美麗さがあり、初見の印象以上に読みやすかった。