奈良へ
人はかくも業深く、古都はかくも偉大なり 古都・奈良。三つの世界遺産を擁する日本を代表する観光地。売れない漫画家、マイルドヤンキー、パンクス、やる気のない野球部員、冒険のパーティーからそこはかとなくハブられている航海士、街頭で奈良の崩壊を訴える謎の男……名所旧跡で繰り広げられる若者たちの群像劇は、やがて人間の業を深々とえぐり出し、世界の虚を暴き出す衝撃の展開へ―― 「トーチweb」連載時から話題騒然! 若き無頼派が到達した「リアリズム漫画」の最前線 第1話 西大寺 第2話 東大寺 第3話 法隆寺 第4話 唐招提寺 第5話 飛鳥寺 第6話 興福寺 第7話 ドリームランド1 第8話 ドリームランド2 第9話 ドリームランド3 第10話 ドリームランド4 第11話 平城宮跡 第12話 猿沢池 ―――――――― この「奈良へ」という作品を読んでまず思ったのは、これは途轍もない傑作だ、ということで、私は読後、暫くの間、虚脱していた。(解説:町田康) ――――――――
Gのサムライ
/////////「このマンガがゲスい!」3年連続 第1位作品///////// イキとしイケるすべてのものたちへ…… 異端の作風で物議を醸してきた田中圭一が、マンを持して世に放つチン作! 島流しにあった侍と貴族が、絶海の孤島で死力を尽くしてイキる! マンガ史上最ゲスの島流し童貞活劇。※本作はゲスという一点において、大変上質な作品となっております。多量の放液シーンがございますことをご理解の上、ご購入くださいませ。【読者よりイキな感想届いてます。】●イカした童貞2人のイキ様に、読後イキイキとした力が芽生え、イキる希望を頂きました。(30代男性)●イカんな、イカんな、と思いながらも、最後までイッキにイッてしまいました。(40代男性)●ゲスいのにイク度でも読み直したい。(20代女性)●イクらなんでもこれは学校にもってイケませんよ!(10代男性)●これを楽しめない男はイクじなしです!(20代女性)
300年後の世界。破滅を呼ぶ生命体。巨大船の謎。他惑星へ出稼ぎに出ている地球の青年サザンは、ある夜、赤い髪の少女・ミーナと出会う。彼女は体内に強大な力を秘めており、そのエネルギーを狙って腕自慢の盗賊たちが次々と襲ってくるという。再会を約束した日、何も言わずに姿を消したミーナ。彼女を追う中で「破滅を呼ぶ生命体」の存在を知ったサザンは―― オールカラー&フルアナログ作画! 80’sの世界観で描く驚異の新人の圧倒的デビュー作!!
魔術師A
「知ってた? 女ってここ穴があいてるから××なんだって この穴から大事なものが流れ出ちゃうから 女は××で××××なんだって」ビデオショップの奥、ホテルの浴室、夜の美術室、土管の陰、祈祷サークル…… 禁忌(タブー)を踏み越えた女子高生たちが迷い込んだ、目を背けたくなるほどの『美』の世界。チェコ国立芸術アカデミー卒、日本コミック界の極北に降臨した恐るべき新人のデビュー作。 ≪大森靖子 推薦!!≫ とくべつ強くなりたい女の子は、どんな汚い手を使っていても、美しい。気持ち悪くなきゃ、気持ちよくなれないし、強く生きるって、とても恥ずかしいことだから。黒歴史ポイントカードがあとひとつでいっぱいになるとき、それでも“とくべつ”になれなかったらどうしよう! この漫画に描かれたその焦燥は、いつまでも鮮烈です。
鬼平犯科帳
天明七年、火付盗賊改方・御頭(長官)をつとめることになった長谷川平蔵。金箔付きの盗賊たちをお縄にしていく彼を、人々は鬼の平蔵と恐れたのであったが……。池波正太郎原作、さいとう・たかを時代劇コミックの金字塔!「鬼平犯科帳」「血頭の丹兵衛」「老盗の夢」など4編を収録。
年上のひと
姉で、友達で、恋人。 天才、バスティアン・ヴィヴェス最新邦訳作品。 【受賞歴】●2008年「アングレーム国際漫画祭 新人賞」…『塩素の味』 ●2011年「ACBD批評グランプリ」…『ポリーナ』 ●2011年「BD書店員賞グランプリ」…『ポリーナ』 ●2013年「文化庁メディア芸術祭新人賞」…『塩素の味』 ●2015年「アングレーム国際漫画祭 最優秀シリーズ賞」 ●2018年「ケベック書店賞 コミック部門グランプリ」…『年上のひと』
アマゾネス・キス
超感覚知覚を高めて人間力を証明しなさい カリスマ経営者と駆け出し占い師が導き出した、成功を掴むための「すごいやり方」。漫画家にして魔術師…… 奇才・意志強ナツ子が放つ前人未到の「自己啓発ヒューマンドラマ」!! (あらすじ)大手菓子メーカーに勤めながら副業で占い師をしている岡本はづきは、ある日、自社の大ヒット商品「ボタニカチョコ」を手がけた天野純子を訪ねる。憧れの人物との出会いを喜んだのも束の間、純子は会社を辞め新しいビジネスを始めるという。そのビジネスとは、会員制ジム「アマゾネス・キス」。独自のトレーニングにより顧客の「超感覚知覚力」を開発・訓練するもので……
宙に参る
宇宙船が今で言うセスナ機ぐらい身近になった世界のお話。機械やプログラミングに妙に長けている主婦・鵯(ひよどり)ソラは、病気で亡くなった夫の遺骨を義母に届けるため宇宙へと旅立った。道中のお供は人工知能を搭載したロボットである息子の宙二郎(ちゅうじろう)。長期渡航を目的として作られた巨大宇宙船、経由するコロニーやテラフォーミングされた星、いつか訪れそうな宇宙時代への期待が膨らむ、近未来サイエンス・フィクション。
女性を描き続けてきた著者が見つめる、この世界の現実。『Sunny Sunny Ann!』『ハウアーユー?』以来、6年ぶり長編作品。「勇気をもってくれた親へ ありがとう 生まれてきてくれた命へ ありがとう 勇気はアナタの中にある灯火」 サヘル・ローズ氏(女優) 「ようこそ、この世界へ」。私たちは今、全ての子どもたちにこう、語りかけることができるだろうか。」 安田菜津紀氏(フォトジャーナリスト) 第一子を妊娠し、生まれてくる我が子へ期待を膨らませる夫婦。二人は、賢くて勇気ある子に育てば、明るい未来が訪れると信じていた。出産を目前に控えたところに、夫婦はある少女の身に起きた事件を知る。それは少女が賢くて勇気があった故に標的となった凶行だった。無邪気に信じていた未来が揺らぎ、妻の心は動揺する。これから生まれてくる子供に、私たちは何を伝えればいいのだろう――
【大正文士の青春群像劇】川口松太郎 23才、直木三十五 32才、芥川龍之介 31才、菊池寛 34才、谷崎潤一郎 37才、小山内薫 42才。『文藝春秋』創刊の年、若き文人らの眩き軌跡―― 一九二三年(大正十二年)九月一日、未曾有の大地震が関東一円を襲う。死者十万五千人、家屋全壊訳十万九千、全焼二十万二千余棟…出版社や本屋が集中していた神田周辺も壊滅的な被害を受けた。失われた書籍は数百万冊にのぼり、この年に創刊された『文藝春秋』もその例外ではなかった。一方『大大阪』の呼称で親しまれ、当時人口で東京を凌駕していた大阪は、モダニズム文化が花開いていた。その代表とも言われるプラトン社の雑誌『苦楽』を創刊すべく、その後の文学界を担う文士らが集うのであった。現代演劇の祖とも言える新劇を立ち上げた小山内薫。小山内を師と仰ぎ、後に第一回直木賞を受賞する川口松太郎。松太郎と共に雑誌『苦楽』を創刊。後に小説家として大成し直木賞として名を残す直木三十五。夏目漱石亡き後の新時代文壇のキラメキ、若き文士らの交流と奮闘する姿を描いた大正文士浪漫。
大きい犬
犬好きの高田くんが、ひょんなことから出会ったとてつもなく大きい犬。その犬はずっと昔からそこにいて、飼い主がいなくて、名前もなくて、少し退屈そうだった…… 発表から3年以上経つ今も話題となり続けているデビュー作「大きい犬」を表題に、その後日譚となる描き下ろし「小さい犬」ほか7編を収録した作品集。実力派新人・スケラッコの楽しい線が紡ぐ、穏やかに不思議でやさしい世界。
寛永六年(1629)九月二十四日、駿府城内では天下の法度にそむき駿河大納言・徳川忠長の面前で真剣御前試合が行われた。試合は十一番。その内、八試合は一方が対手を殺し、残りの三試合は両者が共に倒れるという空前絶後の残忍凄惨な真剣勝負となった。そこまで人間を狂わすものは一体なんなのか?煩悩・本能・エロス・残酷・耽美・退廃・無惨……真剣による御前試合という極限の状況が、人間本来の姿を暴き出す!!
売れない若い漫画家が自分のやりたい表現と世間(の媒介者である編集者)が求めるものとの間で思い悩む話、というのが始まりなのだが、いつしか奈良の寺周辺の群像劇になって、気付いたら異世界ファンタジーになっている。 登場人物の台詞や仕草が妙に細かく人間臭さを持っていて愛おしい。作者の日記やnoteを読んでいるとやはりそういう映画なり物語が好きなようだ。ずっとこんな作品が読みたかった。 https://www.instagram.com/p/ByAmAgWlh7s/