サミアド
サミアド
1年以上前
Vジャンプで1994年から続いている長寿エッセイ漫画です。 内容はTVゲーム…のはず……ですが作者の石塚さんが食べ物やマイブームについて語るだけで終わる事もあります。 多々あります。 掲載誌は最新ゲームや編集部が推すゲームを販促して欲しいはずですが、大人の事情 完全☆無視でゲームボーイやファミコンの話をします。 「三國無双」などにドハマリしたら数ヶ月 同じ題材の漫画が続きます。フリーダムにも程がある。 実在の編集者や業界の大御所が漫画に登場しては作者の自由っぷりに振り回されます。(イヨクだけは逆に振り回す事があります) TVゲーム会社の社員とグルになって社長をハメる話とか面白いです。 ゲームの楽しみ方が独特で、メーカーが想定しない遊び方を勝手に編み出します。 ・キャラクターを変なあだ名で呼ぶ ・ドラクエでモンスターの調理法を考えながら戦闘 ・どうぶつの森で悪徳タヌキと仁義なき戦い ・箱庭系ゲームで異常なコンセプトに固執 ・WIZで名前を「ブラックバス」にして魚がピチピチ跳ねながら魔法を唱える姿を妄想 本人は嫌がるでしょうが、ゲーム系YouTuberの才能があると思います。企画だけでも需要ありそう。 石塚さんは自由に楽しむ姿を漫画で魅せる事で、閉塞感に囚われて生きる私達の心を救おうとしているのでは……いや、ないな。 画像はサウンドノベル「かまいたちの夜」を更に楽しむ方法です。 主人公の透は「透と百人の忍」 ヒロイン真理は「真理とヒグマ」に名前変更します。頼もしい助っ人ですね。 単行本「ア・ティエンポ」に収録されています。
Vジャンプで1994年から続いている長寿エッセイ漫画です。
内容はTVゲーム…のはず……です...
(とりあえず)名無し
(とりあえず)名無し
1年以上前
かつて文庫で刊行され、数年前に復刊ドットコムで再刊された『わたしたちができるまで』という本がある。 岩館真理子、大島弓子、小椋冬美という3人の女性漫画家へのインタビューをメインに構成された好著だ。ちなみに、それぞれのインタビュアーが実に豪華なのですが、それは実際に買ったかたのお楽しみとしておきましょう。 要するに、小椋冬美は、かつてそういう存在だった。 大島や岩館と並ぶ、極めて大きな漫画家だったのだ。 今、この人の作品が語られることが少ないのは、あまりに惜しいと思うのです。 優れた女性漫画家は、詩的な言葉の操り手であることが多い。だが小椋冬美は、無言や間を描くことに長けていた。世界観が神経質ではなく、ゆったりと大きい。 これも少女マンガには珍しい独特のふくよかな描線と合わせ、今に至るまでなかなか比べる者のない、とても稀有な才能であると思う。 本書『天のテラス』は、女性誌メインで活躍してきた著者が男性誌のモーニングで発表した連作集である。そのため、男性が主人公の作品が多く、小椋冬美の「間」の豊かさを少女マンガの読者以外も味わいやすい逸品だと、自信を持ってお薦めいたします。 こういう優れた作家の漫画を読むと、本当に、80年代というのは「漫画の黄金時代」だったのだなあ…と嘆息してしまいます。 (『天テラ』自体は90年代初頭の作品です。念為)