ポコニャン
ポコニャン
1年以上前
タイトルが気になって読んでみた。 夫婦仲も良くて、理想のマイホームも手に入れ、誰が見ても幸せに見える家庭だけど、実は夫はかなり前から不倫をしておりしかもその相手が…というよく見る展開で、更にそこに「ご近所トラブル」も加わります。 ただそれだけだと主人公に降りかかる不幸が多すぎる!という感じですが、そのトラブルが夫の不倫と意外なかたちで繋がり、最終的には色んな人の命や人生が救われるという予想外なオチが待っている、とてもおもしろいマンガでした。 今まで読んできたマンガだと、不倫をしていた夫といかにして出来得る限りベストなかたちで離婚ができるか!?というものが多い印象でしたが、ネタバレですけどこの漫画では離婚のくだりは案外あっさりと済んでしまいます。どちらかというとメインはお隣さんとの関わりの部分ですね。 世の中には「引きこもり」に相当する人がたくさんいると思いますが、理由や状況は一人ひとり違い、一括りにすべきではないんだということがわかります。にしても特殊なケースだな〜とは思いますが笑 勘のいい人ならわかると思いますし、読んでても割と序盤で予想はつきますが、この漫画でのチカチカはモールス信号のことです。斬新ですけどそれがこの漫画を面白くさせているポイントですね。
野愛
野愛
1年以上前
こういうのから解放されるのっていつなんだろうか。 はやく狂ってしまいたくて、新しい世界を開いてしまいたくて、アブノーマルに傾倒していく気持ちは正直わかる。溺れることで自分の精度が高まっていくような気がするのだ。 でも振り切れてるひとなんて滅多にいない。乳首にピアスを開けて女装AVに出てそらに見られながらワカマツとセックスをしたところでユウキは振り切れていない。側から見たら狂っている部類のひとかもしれないけど、ユウキは結局そっち側に行けない人間だ。おそらくそらも。 だからこそユウキはそらに見たいものを押しつけ、そらはワカマツに見たいものを押しつけ、都合よく崇拝するみたいに恋をしたんだろう。 あの人のようになりたい、あの人に受け入れられたい。それが実際のあの人とは違うものだったとしても。 自分の見たいものだけを見て、恋い焦がれることは間違っているのだろうか? ずっと、狂って振り切れて突き抜けてしまえば楽になれるんじゃないかって思っていた。 私は、おそらく多くのひとは、ユウキのところにすら届かない。狂えないことに気がついて、溺れるのを諦めて、うまく泳ぐしかない。 狂おしい日々に若気の至りとか青春とか名前をつけて忘れる日を待っている。 でも、忘れる日なんてくるんだろうか? そんな日々のことを「僕は今からでも輝けるのだろうか?」なんて眩しく思っているうちはきっと忘れることなんてできないんだろうな。 狂えないまま大人にもなりきれないひとに読んでほしい。