nyae
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2019/08/09
ネタバレ
悲しい殺人
美容室を営む夫婦の養子として育ち、美容師としての腕を磨いていた増子英雄。若くしてファッションデザイナーの仙川亜衣に腕を認められ、カリスマ美容師として原宿に店を構える。 公私ともに親しい間柄だった英雄と亜衣の間にいつの間にか生まれた複雑な思いがこじれ、英雄は亜衣を殺害。 英雄の逃亡により、登場人物たちがそれぞれに持つ深い闇が明かされていく。 英雄を追うがさつなベテラン刑事の猪野。 同じく刑事で警視庁次官の娘、香音。 英雄を匿うバーのママ、新吾。 有名になるため英雄を見つけようとするグラビアアイドルのりん子。 そして、徐々に明らかになる英雄の過去。 それぞれが本当にキャラが強くて、なにが起こるかわからない緊張感のようなものが常に漂う。なかでもより個性が強い、胡桃沢香音が気になる。 サラブレッドの血を受け継いでいながらとんでもないコミュ障。しかし、誰よりも人の心の闇に敏感で、常に英雄の内側を見ようとする。 がさつな猪野とは関わりたくないのに、タッグを組まされて日々困惑しているが、あだ名を付けられたことを異常なほどに喜ぶ。とっても気になる。
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2019/08/08
ゆっくり進むかわいい恋の話
たぶん、カレカノの次の連載作品だったと思うけど、落差がすごくて大丈夫か…と思った記憶が。結果大丈夫でした。 主人公の七花は地味で平凡な女の子なんだけど、まわりのキャラクターがめちゃめちゃ濃い。 七花の幼馴染には、日仏ハーフの超絶美女(中身は美男子で女子に大モテ)ののばらと、学年一の秀才・蓮華(こちらも美女)。それぞれにまたキャラの濃い兄たち(通称・兄ーズ)がいる。高スペックの濃いキャラがわんさと出てくるところはカレカノぽくていいですね。 七花の恋の相手は、学校で女子に王子ともてはやされている葉月。 七花は葉月のナルシスト気質が受け入れられず、関わりを拒絶したことから恋が始まる…のですが、 一話目が1月の話、二話目が2月の話…といった感じである意味一定のペースで進むことでかなりじっくり恋が育つのですが、それがこの漫画の良さで、月刊連載なので雑誌の発売月と内容が連動していたらしく、読者と同じ時間の流れを漫画の中にも作ったような、画期的(?)な作品です。 葉月の気持ちが七花に向いたことで、王子・葉月を取り戻すために女子たちが七花をどうにかしないと…という流れで、そういう展開か、と思いきや「でもこれっていじめでは…?」といまいち悪者になれずに、尾行してても人気のない道を歩く七花を心配しちゃう女子たちがかわいい。 悪者キャラ殆ど出てこない。安心。
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2019/08/02
圧倒的支配力に立ち向かう動物たちの下剋上
ライオンが王族として圧倒的力を持ち支配する国。 王族たちがなによりも「美味しいもの(美食)」を求めて下劣な狩りを繰り返す様に耐えられなくなった奴隷のトムソンガゼルの少年・ブエナは、たった1人で王族に立ち向かう“白い悪魔”と呼ばれるチーターと仲間になり王族を倒すため国を飛び出す。 見た目は動物だが、二足歩行が基本(四足からの進化らしい)。動物らしいのは見た目だけで、感覚としては壮大な人間ドラマを見ているようです。血みどろ、グロ描写が苦手な自分でもすぐ読み終わってしまったほど入り込んでしまいました。 物語の中では王族の中でも中性的な見た目のマルシアスというライオン(すごいナルシスト&めちゃ強くて面白い)との戦いがメインで、命がけの戦いは一旦終わるものの「王族を倒す」という目的にはまだ程遠いところで完結しています。 マルシアスより強いライオンもいて、そしてその頂点に立つ王は姿も見せない。 何かしらの事情があってのことかは不明ですが、続きがあるなら読みたい…! 「ヤスミーンて何」と思いながら読んでましたが最後の最後で知ることが出来ます。