ナベテツ
1年以上前
還らざる時
心に傷を受け、膝を抱えてうずくまっていた少年の記憶。何に涙していたのかもう思い出せないけれど、悲しみが胸にあったことは覚えている。泣いたり叫んだり、衝動を抑えないでいられた日々を、ふと思い出した作品でした。 少年が少年でいられない日々から、少年に戻ることを許された場所〈ホテル・ポパン〉に辿り着くところから物語は始まります。そこで出会ったのは、時計を止めてしまった幽霊のような美女。彼女もまた、辛い過去を抱えたまま、大人になることを拒んでいました。 倒産寸前からホテルは再生し、またホテルで働く人々も、それぞれの抱えた過去から解放されて行きます。 有間先生の作品はこのマンガが初めてだったのですが、出会えて良かったタイトルでした。
ホテルポパン
有間しのぶ
3
わかる