現代柔侠伝
昭和35年(1960年)の真夏の暑い一日、この日は、九炭争議はじまって以来の大激戦となった……。九労組と第二組合と警官隊と職組と……、また、炭労組と総評その他のオルグと全学連と……。どれが敵でどれが味方か見分けもつかない大乱戦であった。この激しい戦いの最中に、お炭さんは死んでしまう。愛らしく、心優しいパン助の悲しすぎる死であった。そうして、鉄心会をたたきつぶし、稲妻聖次を殺すことだけを考えて生きてきたシブい任侠の人・滝村も、子分の辰と一緒に最後の決着をつけるために、暴力組織の大集会が開かれている市の芸能ホールに、時限爆弾を持って向かう。鉄心会と激しく対立してきた、正義の人・柳勘一もその事実を知り、大急ぎで芸能ホールに向かうのだが……。いつもどおりではあるが、梁山泊道場の道場主としての柳勘一は、順風満帆、吹雪茜との純愛も順調……。とは言え、安保闘争、九炭争議のなかの柳勘一は……!?いつもながら、ハラハラドキドキのストーリー展開のなか、果たしてどのような決着をみるのであろうか……!?
ウルティモ・スーパースター
仮面で素顔を隠し、ルチャリブレに命を燃やす男たちに魅了された高校生・三波は、自らもプロレスの道を志す。自由過ぎるプロレス団体「るちゃプロレス」を率いるウルティモ・スーパースターには次々と強敵が襲いかかり、総合格闘技の王者と対戦することに……!?ウルティモ・スーパースターが自らの背中で見せたプロレスとは何なのか?幻の青春マンガ「江戸川ハートブレイカーズ」の著者が描く、泣けて笑えるプロレス漫画!!
江戸川ハートブレイカーズ
不器用でまっすぐな生き様ゆえに周囲と軋轢が絶えないハートブレイカーズの甘くてせつない青春を描いて、熱狂的な支持を集めた伝説の傑作コミック完結編!中古市場ではプレミア価格で取引される失われた名作が待望の電子書籍化。電子書籍化にあたり描きおろした短編『江戸川ハートブレイカーズ2014』収録。
怪奇探偵シリーズ
推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!!2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガシリーズの第4弾。これまでの作品のなかで最も長い作品となった「蝋太郎」。写楽炎と空手くんの前に現れた怪人。白いマント、白い手袋、白いステッキ、白い靴、そしてなにより、その顔はドロドロに溶けている。形容するなら蝋人形の顔を火であぶり溶かしたようなそんな顔だ。怪人は蝋太郎と名乗り、資産家の石根太郎が「人間燭台」で殺された恨みを晴らす目的で4人の殺人予告を行う。当事者は次々に殺害され、密室トリックとアリバイトリックが写楽炎の前に大きな謎として立ちはだかる。