ニチブンコミックスの感想・レビュー304件<<56789>>女の一生5時まで待てない 艶々野愛艶々先生の描く女性の生き様が好きだ。 性別うんぬんではなく人間ですもの、強いだけでも弱いだけでも生きてはいけない。善も悪も可愛いもかっこいいも真面目もふしだらも全部含めて人間ですもの。 この作品の主人公・雫もそういう人間で、仕事は時間内にバリバリこなしてその後はエロいことばっかりして、二面性のある女…と見せかけて二面どころじゃないんですね。 しっかりしてるのにダメ男に引っかかってしまう愚かさも、引っかかっているように見せて自分の欲望を発散させるしたたかさも持っているんです。二面じゃなくてなだらかに一続きになっているんです。 女だもんね、いや、人間だもんね。他人が感情移入したり現状を噛み締めたりする間もなく雫の人生は展開していきます。 漫画として長い方ではないから故、ストーリーを重視すると雫の変化に戸惑うひともいるでしょう。でも、素直なだけ。感情も現状も常にアップデートされて変わっていく、それこそがリアル。 いっちばん最初に提示された「5時まで待てない」と最後に提示された「5時まで待てない」の意味合いの変わりようが凄いです。 このラストを予定してタイトルをつけてオープニングを描いたのならば、艶々先生は大大大大大大天才です。 描いてるうちにたどり着いたとしても、大大大大大大大大天才です。ハイクオリティな会話劇ラブラブエイリアン 岡村星かしこ私も本当は女友達とこんなおしゃべりがしたいんですが、ここまでぶっちゃけてしゃべれる友達がいないので、いつも一人で脳内会話をしています。女三人寄ればかしましいといいますが、こんなハイクオリティな会話をしている女達はどこにいるんでしょうか。脳の片隅でこんなこと考えてる女はたくさんいそうですが巡り会えないもんですね。 ガールズトークだけじゃなくて男の本音とか主婦の魂の叫びがメインになってる回があるのも面白いです。「俺はいま金とエロいことしか考えてないんだ!」からのプロポーズをする話が好きでした。途中でWEB連載に移行したりドラマ化したりで、主要キャラが変わったり変わらなかったりするんですが、ノリは最後まで同じです。なんやかんや主要キャラ全員が彼氏が出来たり結婚したり出産したりしたので彼女達のその後の話も気になります。続編の予定はないのかな?単行本未収録の自選傑作短編集 第2弾黒い浪漫~ロマンス~ 村生ミオ名無しどの短編もよくあるストーリーのようでいてひねりが効いているので、最初から最後まで退屈することがなかったです。『赤い恍惚~エクスタシス~』よりはサスペンスっぽいものが多い…かな…?「実録となりの夫婦生活シリーズ」はそれぞれに一話ずつ収録されてますが、どちらも面白かったです。 最初に収録されてる「結婚式前夜」が一番好きです。夫が「結婚前に言っておかなければならないことがある…!」と切り出す話で、最初は経験人数を誤魔化してたっていうたわいもない秘密だったんですが、妻が許す度に「言っておかなければ…」が増えていって、ギャンブルで作った300万円の借金、妻の友人と昨日まで浮気していた、年の離れた弟ではなく隠し子、という衝撃的な事実も判明していきます。妻の態度もどんどん急変していき、今度は開き直った妻が夫に秘密を打ち明けます…。見開きでドーンと終わるオチも面白かったです。単行本未収録の自選傑作短編集 第1弾赤い恍惚~エクスタシス~ 村生ミオ名無し『黒い浪漫~ロマンス~』よりはギャグ要素が強いです。「ビーナススマイル」では美しい資産家の未亡人が主役ですが、実年齢はどうやら若くないらしいというギャップのある設定がとても効いていました。後書きの文章を読んでも感じましたが村生ミオ先生はとても真面目な方なんですね。 一番好きだったのは「完全なる結婚生活」です。サラリーマンの夫が上司や同僚達から今夜は飲みに行こうと誘われますが「結婚記念日なので参加できません」ときっぱり断ります。周囲が「きたーっ!愛妻男」「ステキー!」と盛り上がっているところに、今度は妻から「夕飯はすき焼きとハンバーグどっちがいい?」「ワインは赤?」と電話がかかってくる。アツアツ過ぎるやり取りに笑っちゃいますが、実はお互いに内緒で浮気をしているのが夫婦円満の秘訣なんです。夫が清々しい程のドヤ顔で「相手に対して後ろめたさがあるから優しく出来る」と語っているのが印象的でした。 千手観音阿修羅釣り〜!釣り師青海 さとう輝starstarstarstarstarひさぴよ「江戸前の旬」さとう輝(てるし)先生の短巻作品をいくつか読んだのだが、この「釣り師青海」(せいかい)は、特にお気に入りだ。仏教×釣りという設定が面白いだけでなく、料理も恋も、バランス良く楽しめる一冊。主人公は仏の道より釣りの道に夢中になっているダメ坊主だけど、どこか憎めない愛嬌がある。「千手観音阿修羅釣り」なる仏教ならではの派手な必殺技も面白い。ただ、必殺技を使うのは主人公ではなくヒロインの方だけど(笑) 幼馴染のヒロインが天才的な釣りの腕を持っていて、活発な性格でキャラが立っていた。この子が主人公でもおかしくなかったな。最後の方で描かれる二人の恋の行方は、読んでいてとても微笑ましいものあった。優しくあたたかい山田の世界山田飯 伊藤静野愛優しくてあたたかくて美味しそうで真っ直ぐな、心洗われる飯漫画でした! 携帯を持たずアナログカメラを持ち歩く女子高生・もねがタイトル通り「やまだ」という名のお店を食べ歩く物語。 「やまだ」のお店で飯を食べるたびに、もねが思い浮かべる景色から彼女が何を追い求めているのかが見えてきます。 読み進めていくごとに謎が解けていく感覚はあるものの、基本的に想像通りのお話だと思います。でも、それが心地よいのが山田飯のいいところです。 出てくるお店はみんな美味しそうだし、出てくる人たちもみんな優しいです。やるせなくなる瞬間、切なくなる瞬間はあるけれど、優しさに溢れた作品です。 最初は空回りつつも、もねのことを想い優しく見守る宮本がめちゃくちゃ好き!!一緒にご飯食べるシーンはちょっとときめきますね… おでんキャバクラ行きたい喰王~クウキング~スペシャル 土山しげる野愛意外といい話です。なんて書くのは失礼かもしれないけど土山先生が書くB級グルメ好きなキャバクラ店長ってなんか曲者なのかなって思うじゃないですか。名前からして食えない奴なんだろうなあと。 むしろくわもんさんめちゃめちゃいい人でした。キャストの女性たちに気を配り、優しくあたたかい人柄とアイディアでお店を盛り立てていくのが素晴らしいです。 キャバクラって行ったことないからわかんないけど、おでんの話とかで盛り上がれるアットホームなお店最高じゃないですか。好きなおでんの具とか好きなうどんのトッピングとかそういう話なら誰も傷つかずに盛り上がれそう…優しい世界。 登場する料理ももちろん美味しそうだけど、くわもんさんの優しさに心温まる漫画でした! 切子がかわいそうだけどめっちゃこわい切子 本田真吾名無し昔何かで読んだものを久しぶりに読み返してみた。あらすじとしては割と単純で、同級生6人の元に「K」という人物から自殺したもう一人の同級生・奥村切子(せつこ)の17回忌に集まろうという招待状が届く。廃校になった母校に集まったところへ怨念により化け物になったキリコが現れて次々と殺されていく…。ストーリー展開としては普通なんだけど絵で見るとすごい怖いなと思った。主人公の記憶の中では切子はものすごい美人ってことになってるのが一番えぐいですよね。これは何年かぶりに読んだけど忘れてなかった。ミナミの帝王の作者の妖怪大捜査激画千夜鬼抄バンパイア 郷力也マンガトリツカレ男刑事・伴π亜と陰陽師 安倍橋がとある事件を解決していくのだがノリがミナミの帝王で進むので異常に読みやすい。あっというまに読み終えたのだが内容に関しては説明が難しいので是非読んでほしい。 ヒロインである安倍橋が伴π亜をぶん殴る時の歯と、マスコットキャラクターであるチワワンの可愛くなさだけが脳裏に刻み込まれた... どげせんからの枝分かれ謝男 板垣恵介hysysk土下座観の違いにより『どげせん』から、RIN先生の『どげせんR』と板垣恵介先生の『謝男』に分裂したとのことだが、実際は作品として世に出す時に要求する水準の違いが原因だったようだ。どっちが面白いかは読者に委ねるということになったが、どっちも割とすぐに終わってしまった。 上から抑えつけるのではなく、ただ下手に出て謝るだけでもなく、「祈り」が込められているところに板垣先生の鋭さがある。もっと読みたかったな。 一瞬で読み終わるし満足度が高い天獄の島 落合裕介hysysk死刑制度がなくなり、島流しが極刑となった日本が舞台。主人公は殺された家族の仇を取るためにわざと罪を犯してこの島に乗り込む。凶悪犯だらけの島なので、当然ハードなサバイバル生活が待っている…という設定にまず惹かれるし、実際面白い。 その後この島に隠された秘密や、主人公の家族殺害の真実が明らかになるのだが、展開がよくできていて一気に読んでしまった。サバイバルのところがもっと長くても良かったと思う。Season 2も読みたい。主人公の青野さんが、…ダブル~背徳の隣人~ 国友やすゆきaico主人公の青野さんが、言葉が悪いですが、カス過ぎて笑 思考回路にツッコミどころ満載でした🤣🤣 男性ってこんな単純動物思考で物事考えるのかーーー!????ってある意味納得するところと、女性としてビックリするところ、学ぶところがありました。艶々先生が描く女性は生命力強そうはだかのくすりゆび 艶々野愛背徳的ラブストーリーなんてもんじゃなかった…。 娘の婚約者や不倫相手や夫など男達を使って母親とか妻とかそういうカテゴライズを取り払っていく逞しいお話でした。 女として目覚めていくとともにどんどん美しく強かになっていくのが素晴らしい。ご都合主義すぎるけどそんなママを素敵と言える娘も凄い。 艶々先生の描く女性は所謂かわいい女じゃなくて、自らを解放していく強さみたいなものが感じられるから好きなんですよね。めちゃくちゃ肉感的だし生命力強そうで最高です。 身勝手だけどラストシーンはちょっとスカッとするんだよな…艶々先生の作品は女性にこそ読んでほしいのですよ。 ちょっと自分に似すぎている恋愛の神様 鈴木マサカズ名無し31歳にして女性を知らない主人公。恋愛には積極的なんだけどとても不器用で・・。似てる、似すぎてる、過去の自分に。いや、これ、俺でしょ!?そう思えるくらいに感情移入して読むことができました。なんだかちょっとノスタルジックな気持ちになりますし、初々しい気持ちを思い出させてくれるため、定期的に読ませてもらっていますよ。300万部突破ってすごい売れてるよな…ギフト± ナガテユカ名無し臓器売買の闇を描いたマンガが300万部突破って改めてすごいことだなと。ウシジマくんの部数に比べたら落ちるけど、ドラマ化や映画化なしでこの数字は凄いのでは。ネット広告で人気の善悪の屑も同じくらいの部数だったと思うが、ギフト±はまったくと言っていいほど話題になってない。人知れず売れてるならまだ伸びるポテンシャルがあるんじゃないだろうか。臓器売買、性描写などクリアしないといけないタブーが多すぎて厳しいだろうけど。18巻時点で、まだストーリーの終わりが見えてない。話が面白くなってきたところなので、連載中にもっとハネる可能性はあると思う。丼なのに重たくない丼なモンダイ! 花形怜 吉開寛二野愛重ための作品に疲れたらなぜか読んでしまう丼なモンダイ!人は死なないしめちゃめちゃ悪人も出てこないし適度に困難が訪れて美味しそうな丼と人柄の良さでちょうどよく解決してくれる。 米の消費量を増やすべく、農水省の役人・米野と栞が丼料理屋を運営し丼ブームをもたらすお話。それっぽいけどよく考えたらめちゃくちゃなお話だけど丼がとても美味しそう。 飯がうまけりゃだいたい解決するのが飯漫画。主人公の性格がよければなおよし。ちょっと嫌なやつとか気難しいやつが改心するエピソードがあればさらによし。 めちゃくちゃ面白いわけじゃないけど適度に満たされる感じが気持ちいい漫画だと思います! 出てくる丼は再現しやすそうに見えてなかなかハードル高いけど!かまぼことかオイスターソース手作りするのすごい。 自分で揚げた天ぷらを卵でとじる度胸はないので、天玉丼は天かすで作るといいですよ。もはや別な料理だけど。 人間の本質に迫るモンキーピーク 志名坂高次 粂田晃宏名無し山登りに出かけたある会社の社員旅行で起きた出来事で、最初は意味がわからずただ大きな猿が人間を殺していく話だったのですが、途中から猿が人を殺すより、究極に追い詰められた時の人間の醜さや汚さがもろに出てきます。人間の本質に迫る作品でとても面白かったです。ペロ…フグの毒だ…!居酒屋舌偵 土山しげる野愛体は子どもだけど頭脳は大人な著名な探偵さんが青酸カリ舐めて世界を震撼させたことがありましたが(あれって結局コラなの本物なの)、この探偵もめちゃめちゃ危ないことしよる。 死体の服や持ち物についた食べ物の汁とか平気で舐めちゃう…危ねえ!! こういう大胆な設定は土山先生ワールドでグッとくる。グッとくるものの、主人公の料理人探偵アラカンは人情家だし真人間だし割とちゃんとしたひと。 もっとむちゃくちゃしてもいいよう…!!なんて思いながらも料理の蘊蓄を交えながらサクサク事件が解決するので読みやすかったです。読み終えると気分がスカッとする外道坊 平松伸二名無し現代社会に蔓延る理不尽や暴力、悪に対して、外道坊というイケメン僧侶が成敗をしていくお話です。保険金をかけて殺人を目論む者、談合する者や爆弾魔など色々な悪役が出てきますが、最後には外道坊によって成敗されます。読んでいて悪者が成敗されるのはスカッとして気持ちが良いのですが、成敗のやり方が少々手荒(刀で悪者の首を切ったり、車ごと体を真っ二つにしたり)のため、暴力的なシーンが嫌いな方は読み控えたほうがいいかもしれません。 食の世界の三沢光晴これ喰ってシメ! 久住昌之 武田すん名無し自分は食事も酒も好きだが、シメがどうこうには あまり拘りはない。 酒を飲んだ後にビールとギョーザを食べたいとか あまり思わない。 鍋料理の最期を雑炊にするかウドンにするか 悩んだこともない。 デザートとかついていなくてもかまわない。 そういうことにこだわらないほうが気楽でいいじゃん、 くらいの感覚というか。 しかし「これ喰ってシメ!」をよんで 主人公・神保マチ子のシメへのこだわりを見て、 こういう食べ方を出来る人は凄いな、と思った。 のんべんだらりと酒を飲み、気がついたら寝オチしていました、 なんていう自分とは違う。 酒のあとのシメだけでなく、仕事や私生活でも、 色々な状況の要所要所でしっかりと区切りをつけてシメる。 ダラダラしない、それまでを総括し、次へ進む。 大人だな、カッコイイな、と思った。 しかも臨機応変にシメる。 様々な状況でそのときの気分にあわせて様々なシメをする。 けして飲んだら最期はやっぱりラーメン、というような ワンパターンな「これしかない」シメではない。 昼の蕎麦屋で、空腹で飲んだ後、 仕事が終わったら終電がなくなっていたとき、 後輩が奢ってくれたとき、 それぞれにあったシメかたを選択し実行する。 さらに、こういうときはこれだけ、と 頑なに自分流に徹するわけでもない。 後輩・ひじきと飲みにいくと、結構ひじきに つきあうというか、つきあわされるんですよね。 あまりいかない回転寿司に連れて行かれたり、 小料理屋なのに焼肉屋かよ、という料理を つつくことになったり。 それでもしっかり味わって受け入れる。 プロレスで言えばスタン・ハンセンではない、 三沢光晴だ。 ハンセンのように、とにかく最期はラリアット。 これで豪快にシメれば誰も文句はない、 というスタイルではない。(それはそれで凄いけれど) どんな相手とどんな試合展開になって、 どんな技を受けても綺麗に受身をとって試合を進め、 最期は多様なフィニッシュホールドのなかから これでどうだ、という技を選択して終わる。 なんという懐の深さと実力とセンス。 もっと神保マチ子の試合(シメ)を見てみたいと思った。 裏表のある天才子役のサクセスストーリーこのゆびとまれ 大澄剛名無し天才子役ともてはやされる恵那と、裏表のある彼女をサポートするヘタレマレージャーの田代のやりとりが楽しい。楽屋ではわがまま放題に田代をいびり倒すが、女優としてのプライドは人一倍で、受けた仕事は絶対にやりぬく恵那のガッツがカッコイイ。魑魅魍魎が跋扈する芸能界をタフに生き抜く姿を応援したくなる。やっぱり熱い!ミナミの帝王 天王寺大 郷力也名無し最近のは読んでいますが、実は1巻を読んだことありませんでした。 絵がいかにも昭和の熱い時代を表現していると思います。 現実にはこんなに人情味のある金貸しはいないのかもしれませんが、いて欲しいなと思います。 完全に大人向けの漫画なので、中年位の方で読んだことない人にはお勧めしたいです。 麻薬取締官と犯人のW視点が面白いマトリズム 鈴木マサカズ名無し有名な映画のタイトルに語感が似ていることと、オカルトっぽい絵柄に興味を持ち読み始めました。 しかし、実際に読み始めると、SFもオカルトもなく、逆にリアルな漫画でした。 麻薬取締官たちが麻薬の売人などを逮捕する物語で、荒っぽいマトリとクールなマトリのコンビの掛け合いが面白かったです。 犯人ごとにエピソード分けされていて、犯人視点からの考えや生活が垣間見れる展開も面白く興味深かったです。郵便保険会社編白竜HADOU 天王寺大 渡辺みちお名無しさすがにヤバいだろ今回は。ほぼ全部名前出てるぞ。<<56789>>
艶々先生の描く女性の生き様が好きだ。 性別うんぬんではなく人間ですもの、強いだけでも弱いだけでも生きてはいけない。善も悪も可愛いもかっこいいも真面目もふしだらも全部含めて人間ですもの。 この作品の主人公・雫もそういう人間で、仕事は時間内にバリバリこなしてその後はエロいことばっかりして、二面性のある女…と見せかけて二面どころじゃないんですね。 しっかりしてるのにダメ男に引っかかってしまう愚かさも、引っかかっているように見せて自分の欲望を発散させるしたたかさも持っているんです。二面じゃなくてなだらかに一続きになっているんです。 女だもんね、いや、人間だもんね。他人が感情移入したり現状を噛み締めたりする間もなく雫の人生は展開していきます。 漫画として長い方ではないから故、ストーリーを重視すると雫の変化に戸惑うひともいるでしょう。でも、素直なだけ。感情も現状も常にアップデートされて変わっていく、それこそがリアル。 いっちばん最初に提示された「5時まで待てない」と最後に提示された「5時まで待てない」の意味合いの変わりようが凄いです。 このラストを予定してタイトルをつけてオープニングを描いたのならば、艶々先生は大大大大大大天才です。 描いてるうちにたどり着いたとしても、大大大大大大大大天才です。