BLUE GIANT

BLUE GIANTシリーズの第1弾

BLUE GIANT 石塚真一
酒チャビン
酒チャビン

なんかメディア化があるらしく、コンビニでもプッシュされていたので手に取りました。 あまり期待してはいなかったのですが、面白いですねこれ!!! 最初ちょっとなんでバスケ部のやつがサックス頑張ってるのかよくわからず、お前まずバスケがんばれよと思いましたが、途中からあまり気にならなくなりました。 音楽マンガというとシオリエクスペリエンスが好きで読んでいて、あちらは皆のがんばりを応援して感動して泣ける、という感じですが、こちらはなんか燃えてきて自分もやりたい!!!と思わせるマンガです。違った魅力がありますね!!主人公の大が、少し編集王のカンパチっぽい感じがあり、そこも好きです!! 特に良かったシーン3選 ・音楽の先生と文化祭に出たシーン ・オリジナル曲のファーストノートが完成したシーン(細かい音符で作っていたのを捨ててロングトーンに変えた) ・「玉田、お前を必死で支えてたぞ」(雪祈) けっこう音楽ものは音が出ない分、マンガにはしやすいと思うのですが、メディア化(ドラマでしたっけ??アニメ??)は音が出る分、かなり絶望的に大変なチャレンジだと思いますが、すごく面白い原作なので、制作の方はがんばってほしいです。 いずれにしましても、もっとみんなに読んでほしい作品です!!

相方が俺を好きすぎる

愛は重く、日常は面白く。 #1巻応援 #完結応援

相方が俺を好きすぎる パン崎まろやか
兎来栄寿
兎来栄寿

お笑い芸人における相方という特殊で特別な関係性もさまざまな作品で見るようになって久しいですが、少女マンガで好き合う者同士の物語が時代を越えてさまざまなシチュエーションや設定の下に無数に存在することを考えれば、コンビ芸人の物語も無数にあって然るべきでしょう。 本作は、ちょっと特殊ないきさつでコンビを結成することになったふたりの芸人としての日常を描いた微BLストーリー4コマです。 常在戦場、日常生活からボケとツッコミが溢れていてシンプルに笑えます。最初こそやや強引ですが、それが段々馴染んできた後に出てくる味は非常に良いです。カリカチュアライズされている部分はありますが、芯はしっかり捉えている印象です。BL要素もおつまみ程度で、ギャグ要素の方が強いので普段BLを読まない男性でも楽しく読めることでしょう。 徐々に進行していくM-1がモデルになっているであろう大型大会であったり、割と強火の推しであることを自覚していないもののギャルファンとの絡みにイラっとする自分を見付け承認欲求の暴走に悩む女性ファン視点のお話もあったりと、多角的に現代の芸人像が描かれます。昨年のM-1覇者であるウエストランドを髣髴とさせるような、SNSで漫才のネタを批評する人たちを扱ったネタも。 「寝起き即プリンセス芸できんの何?」 「″神″を図形ツールで作んなよ」 辺りのツッコミが個人的に大好きです。 一方で、 「人生の漫才以外の部分は相方じゃない  でも どんな関係になっても舞台上には二人だけだ」 というシリアス部の本質を突いたモノローグも印象的です。 同じく本日発売の『死にかけた僕はまだ芸人を辞めていない』と併せて読むことで面白さが相乗します。本当はもっと厳しいリアルがある世界でしょうけど、劇場での楽しい夢のような時間を切り取って提示してくれるこの作品も、それはそれで尊いものです。作者のお笑いと芸人への愛を感じる作品です。 1冊完結ですが、もっともっとずっと浸っていたい空気感でした。