ニセコイ

ザクシャ イン ラブ

ニセコイ 古味直志
Nano
Nano

「いつか大きくなって再会したら、結婚しよう」 鍵を持つ女の子とかつてそう約束した、錠を持つ男の子一条楽。 10年経つ今でも、いまだにその錠は開かないまま。 高校生になった楽は、家がちょっとヤクザなだけあってか、周囲に好奇の目に晒されがらも普通の学校生活を送ろうとしていた。 が、しかし、それは転校生桐崎千棘によって脆く崩れ去る。 初日から千棘に飛び膝蹴りを食らわされたり、殴られたりと、散々。 おまけに大事な錠を、おそらく千棘に蹴られた時になくしてしまい、放課後二人で毎日探す羽目に。 錠はどうにか千棘が見つけ、それ以降お互い一切関わらないことを約束した。 これであの暴力猿女ともおさらば……と思っていたのもつかの間。 なんとヤクザの実家とギャングとの抗争を阻止すべく、楽はギャングの方の娘と恋人同士になれと言われてしまい!? しかもその娘が、あの桐崎千棘で!? というまあ超王道ラブコメ作品ですね。 10年前の約束の女の子は誰!?千棘と楽はこれからどうなるの!? 一話でもう面白い。 女の子はもちろん、個性的なキャラクターもたくさん出てきます。 私は舞子くんが好きです。 舞子くんのエピソードがめっちゃ好きです。 とりあえず舞子くんとあの子のエピソードまででいいので読んでくださいお願いします。

復讐の教科書

俺は正義マンだ!

復讐の教科書 河野慶 廣瀬俊
toyoneko
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「復讐の教科書」は,タイトルのとおり,復讐を扱った漫画です。 高校でひどいイジメにあって殺されかけた主人公は,屋上から落下した衝撃で,学校の先生と人格が入れ替わってしまう。 先生の体と立場を手に入れた主人公は,これを機に,いじめっ子たちへの復讐を始める…というストーリー。 「いじめ」シーンは1話で終わって,あとはずーっと復讐が続きます。 常識的に考えて,かなり酷いこともするのですが,何しろ主人公ははいじめで殺されかけた立場なので,理性に歯止めが効きません。正義感から,復讐はどんどんエスカレートしていきます。 しかも,いじめっ子の奴らは,性格も悪く,本当にろくでもない奴らばかり。こいつらは復讐されても仕方ないな,と思えてしまいます。 エスカレートした復讐の結果として,いじめっ子たちは次々に破滅します。 つまり,読者からすると,正義の御旗のもとに,主人公が,性格の悪い悪党どもに延々と過激な制裁を加えるのを見ることができるわけで,正直,エンターテイメント性は高いです(なお,いろいろ細かい突っ込みどころはありますが,そこは気にせず勢いで読みましょう)。面白いのです! …でも,少し冷静になって客観視すると,この,「復讐を楽しむ」気持ちって,実は「いじめを楽しむ」気持ちと大差ないのでは?とも思えてしまいます。 つまり,本作は,読者の嗜虐心を煽り,読者自身に「いじめを楽しむ」心を植え付ける,実に悪意に満ちた作品なのです。嫌な作品ですねえ。 …と言いたいところなのですが,実はそういう一直線な復讐が続くのは7巻の途中くらいまでで,そこからは,方向性が少し変わります。 方向性が変わったあとの展開も,別につまらないわけではないのですが,個人的には,延々と一直線に復讐を成し遂げた主人公が最終的には読者をも巻き添えにして破滅するような終わり方を期待していただけに,少し残念でした。 とはいえ連載はまだ続行中(コミックは既刊10巻)。今後の展開に期待します。

スーパードクターK

スーパードクターKの感想 #推しを3行で推す

スーパードクターK 真船一雄
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 久しぶりに全巻読み返したが無茶苦茶面白い。今回読み返したきっかけはK2を読んだのもありますが、オードリーの春日が『スーパードクターK』を読んでいたおかげで、過呼吸になった若林を救ったという話を見かけたのもある。ちなみにこの過呼吸の対応方法は現在では推奨されていないとK2で書かれていた。 Kが神技のメスを駆使する医者の頂点にいるなという感想は変わらないが暴力でも頂点に近いところにいるのではないかと思った。銃を持っている相手と戦って勝つなどは当たり前でマントに仕込んであるロープでサメを倒していたりもしていた。Kと暴力で勝負して勝てそうなのは一昭のところにいたロシア人ぐらいか?Doctor Kでもなんかあった気がするが忘れてしまった。 ・特に好きなところは? Kの話もいいのですが、高品龍一が一流の医者になっていくところがいい。 特に好きな高品のエピソードはいろんな医学書を読破し知識だけなら普通の医者以上と言われている医学マニアの死に神博士こと丸井伝五郎が登場する回。 ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 最初の方はハードな感じですが医療の問題や人情話やギャグっぽい話、校医になったりと色々と幅広い内容で大体一話完結なので読みやすい。 監修の中原とほるが描いた医者マンガの「ドクトル・ノンベ」もオススメです

ボーイミーツガールミーツボーイ

これはいい読切!!

ボーイミーツガールミーツボーイ 阿久津ナオキ
名無し

第57回JUMP新世界漫画賞準入選作品 タイムリープできるようになったと電話で告げる青年は、彼女の命を救おうと試みるが…。 https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496765608479 いまの新世代には藤本タツキ先生が眩しすぎて、一旦模写したりするところから始めるのはすごくいいことだと思う。 コマ割りとか構図とか構成がめちゃくちゃいいから。 そのうえで、おそらくこの読切の作者さんはこのさき自分の絵柄を持っていくんだろうなという印象。 発展途上の漫画家の絵に文句を言う方々はちょっとないなと思ってしまう。 それを言うのは編集だけでいいわけで。 とにかく、話がとってもよかったです!!! タイムリープを冒頭ですぐ明かしてそこを前提にグイグイとラストまで話を引っ張る力があって、ハラハラしながら楽しく読めました。 なにより、回想シーンもあるとはいえ、最後まで会話劇で持たせられるのはすごいことです。 そして命を救うためのタイムリープの命題とも言うべき、変えられる未来と変えられない未来、そこにルールらしきものを見出して、さらにその先の解決案も提示しているのが予想できなかった。 阿久津ナオキさん、覚えておこう。