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物語は昭和18年、東京から。主人公・小澤昌一は東洋大学予科の学生。東京・本郷の下宿先で「おかわりは無いんです」が口癖の女将さんや、志を共にする友人と、銃後の暮らしの中にいた。戦況が悪化する昭和20年1月末、突然名古屋から父が上京し、直接手渡されたのは、臨時召集令状だった。第44回(2015年度)日本漫画家協会賞コミック部門大賞作! 同名単行本より、「第一章 出征編」前編を収録!!
入隊後、部隊異動の命で北満州へ。昭和20年8月16日、上官から停戦命令の通達、すなわち終戦を知らされる。実弾を一発も撃つことなく終わった戦争だったが、その後ソ連領の大地をひたすら北に向かわされ、着いた場所は極東シベリア。広大な寒冷地で、絶望の入り口に飲み込まれた。第44回(2015年度)日本漫画家協会賞コミック部門大賞作! 同名単行本より、「第一章 出征編」後編を収録!!
10月10日、ついに行進は止まった。身体検査の後、収容所での班割りがされた。そこの名はキヴダ収容所。収容所内の整備作業が終わった半月後、次の作業が開始。ソ連兵のマンドリン銃に見張られながら、深い深い穴に連れて来られ、始まったのは炭鉱掘。体中どこもかしこも真っ黒になった。第44回(2015年度)日本漫画家協会賞コミック部門大賞作! 同名単行本より、「第二章 収容所編」前編を収録!!
朝起きると、友人の鷲見が亡くなっていた。隊長は彼を裸にし、貴重な衣服を回収した。埋葬する地面は凍てつき、枯れ枝を燃やしながら掘った。小澤は二十歳になっていた。ある夜、連れ出された先にあったのは崖。真っ暗な中、石炭の露天掘りが始まった。言葉で表せないほど、厳しい作業だった。第44回(2015年度)日本漫画家協会賞コミック部門大賞作! 同名単行本より、「第二章 収容所編」後編を収録!!
昭和21年3月、小澤はソ連の医師に急性肺炎と診断される。奇跡的に回復に向かったが、体力が低下していた小澤は、編成替えにより地獄のキヴダを離れることに。次に入った収容所はライチハ。8千人が収容されていた。パンは大きくなり、スープには羊の内臓らしきものが少し浮いていた。第44回(2015年度)日本漫画家協会賞コミック部門大賞作! 同名単行本より、「第三章 帰国編」前編を収録!!
収容所では「アクチブ」という思想運動が行われるようになる。同調しないと帰国できないという噂が流れた。「友よ、せめて、せめて、魂は共に帰ろう」――昭和24年11月4日、小澤の乗り込んだ日本船は舞鶴港に入港する。それから60年後、小澤が著者と共に舞鶴を訪れるまでを描いた完結巻。第44回(2015年度)日本漫画家協会賞コミック部門大賞作! 同名単行本より、「第三章 帰国編」後編を収録!!