ブラックジャックによろしく(11)
「精神障害者を装えば無罪になると思ったんでしょうね」。伊勢谷が門脇に話したのは、とある推論に基づく“詐病”の可能性。門脇は取材を開始するも、「マスコミの論理」の前に、彼は無力であった。その頃、永大病院では早川がニュースによる事件報道を目の当たりにし、精神の変調を来していた。――悪いのは患者なのか?世間なのか?マスコミなのか?行政なのか?
ブラックジャックによろしく(12)
退院したその日、小沢は世間の冷酷な目線と悪意に晒された。「自分には居場所が無い」と感じた彼は、斉藤の目の前で永大病院の屋上から虚空へとその足を踏み出してしまう。狂奔するマスコミ報道と、それによって苦しめられる患者たち。彼らのために、医師である斉藤、そして新聞記者である門脇は、己のフィールドで闘い続ける。
ブラックジャックによろしく(13)
「僕の目的は小沢さんの生きる場所を作ることです」「僕は医者でありつづけたいです」――一連の騒動の渦中にあってなお、自らの信念を貫く斉藤。新聞記者・門脇が魂を刻みつけた記事『精神医療の未来』が世間に発表されても、この世界の景色は昨日と何も変わらない。しかし、それでも、人は人を肯定して生き続けていく。昨日と何も変わらない世界の中で、斉藤はまた新たな一歩を踏み出していく――。「精神科編」、終幕。