ベルセルクとは中学~高校にかけて読み始た思い出深い作品です。 当時はジャンプ系の主人公に食傷気味だったこともあり、本作の「ガッツ」の存在が、自分の中では斬新かつ衝撃的でした。 復讐のために使徒とよばれる魔物を、それこそ何でも使って倒していく(モブキャラだとしても人間をも利用する感じ)、ダークヒーローの象徴的なキャラだと思います。 勧善懲悪・人類皆兄弟みたいな博愛的な主人公とは真逆で、自身の、ある意味利己的な復讐のために戦い続ける様は、シビれました。 以降、もう20年くらい?新刊がでればチェックしている数少ない作品の一つ。 著者の訃報には、最後まで読みたかったという諦念だけでなく、著者のほうがさぞ無念だったろうという想像で、悲しいやら悔しいやら得も言われぬ感情が襲いました。それこそ中高時代の思い出が走馬灯のように駆け巡って思い出補正も相まってしばらく昔の巻を何度も読んでましたね。 内容は・・・まぁ世界的に著名な作品なので割愛させていただきますが、 自分の思いをば。 「長編作品あるある」なのですが、読んでいた当初から自分の中にある「作品への期待値」から徐々にずれていくことって多々あると思うんですよね。 「ベルセルク」は、自分にとってそれなんです。 (だからといってダメだとか、言うつもりは全くないです。) 自分は、シールケが出てきたあたり、魔法の概念(妖精パックも魔法といえば魔法ですが・・・。)や狂戦士の鎧みたいなものが出てきてから ん? と思うことが多くなりました。 なんというか、自分はガッツが生身の人間として「超常的な存在(ゴッドハンドとか)」と戦っていく様にシビれたんですよね。 それこそ、身一つ、大剣一つで、ズタボロになりながらも這いつくばってでも、倒していく様が圧巻で好きだったんです。 どっこい、そこに、仲間として同じく超常的なものが入り込んでくるとちょっと何でもアリだなってなってしまったんですよね。 もちろん強さのインフレがおこりがちだし 「どうやってコッドハンドに勝つんだろう、いや無理だろ」 と思っていた節もあるので、この加勢は、むしろ必然と言えば必然だし、物語として深味がましてきたとも思います。 でもやっぱりガッツの腕力のみを期待していたので、このズレが最新刊までずっと続いちゃってますね。 (何度も言うようですが、だからといって面白さが損なわれたとか、つまらないとかではないです。) 私の中では「進撃の巨人」も同様で、どうやって人類が巨人と立ち向かっていくのだろうとワクワクしていた矢先に、3巻くらいでいきなり主人公が巨人になって、あれーと感じたもの近いです。 変な嗜好で恐縮です。 好き嫌い混ざったとしても、やっぱりベルセルクは好きな方に傾くし、それこそたぶん一生読み続ける作品の一つです。 今後どうなるか未定なようですが、未完のまま終わらせるのか、代筆させるのか、いずれの場合でも変わらぬ思いでこの作品を大事にしたいと思いました。
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