とある惑星に調査のため着陸した宇宙船。調査員たちが目にしたものは、荒涼とした大地と、おびただしい数の昆虫たちだった。調査の末に、高度な文明を感じさせる建造物を発見したのだが、近くには生命の気配はなく…「昆虫惑星」。地球宇宙局によって組み立てられた衛星は90個。しかし、未知の惑星の軌道上に、記録にはない91番目の衛星が発見された。一体誰が造ったものなのか!?「91衛星SOS!!」、他2編のSF傑作集!
大海原を漂流していた上杉(うえすぎ)は、あけぼの丸の乗員に救出されるが、息子・健児(けんじ)に日記帳を渡してくれと頼んで絶命する。その日記帳を船長から届けられた健児は、航海に出る前の父親の様子を思い出しながら港に佇んでいると、父親の救出に関わったナイフの辰(たつ)をはじめとした3人組に声をかけられる。上杉が死ぬ前に言った「海に眠る巨万の秘宝」という言葉を聞いていた彼らは、健児の行動を監視して……!?
四六時中、命を狙われながらも、ことごとく刺客を撃退する不死身の流れ者・兵馬。寝る時も飯を食う時も油断はできないし、兵馬を頼る美しき女たちも信用してはならない。奴らは偶然を装って近づいてくるのだから……。この状況を抜け出すには、かつての主君・正就(まさなり)と直接対決する以外にはない!!正就を探す、長い長い地獄旅は続く……。
古代エジプトに、神々の怒りに触れた男女がいた。禁断の恋をした女王と、若き僧侶・カクラテス。神の命を受け、二人を殺したバステトは、永遠の生命と永遠の美を与えられたのだった。カクラテスに心を奪われていたバステトは、再びカクラテスが生まれ変わる日を二千年もの間、待ち続ける――。時は廻り、現代。カメラマンの加蔵春彦は、大きな力で引き寄せられ、エジプトへ渡る…!時空を超えた大スペクタクル!
さまざまな代表作を持つ巨匠・横山光輝が、若き斉藤道三(さいとう・どうさん)と彼に仕える隻眼の忍者・猿彦(さるひこ)の活躍を描いた戦国時代ストーリー。敵に襲われて瀕死となった猿彦は、油売りの庄五郎(しょうごろう)の家に助けを求める。そこで猿彦を介抱した庄五郎は、彼が持っていた秘密書類を写し取り、それを利用して武士へと推薦される。しかし、その行動に気付いた猿彦から斬られそうになった庄五郎は、出世払いの約束で猿彦のバックアップをとりつけ……!?
核戦争で死の星となった火星から、地球を征服しようとするフォボス一族と、それを阻止しようとするダイモス一族が地球へとやってきた。数千年の後、真介(しんすけ)は、村人全員が双子として生まれてくるダイモスの村で、ひとつ子として生まれた。そのため村人から忌み嫌われる。ある日、ダイモス人の隠れ家を見つけたフォボス人により、ダイモスの村は焼き尽くされてしまう。父、母、仲間を失い、ただ一人生き残った真介は、フォボス人と戦う決意を固めるが……!?「『鉄人28号』いらい、何どかロボットまんがを書いてきた。そのたびに、よりすぐれたより新しい魅力を作ってきたつもりである。この作品でも、ロボットまんがの新味(しんみ)をいかに出すかということに、ずいぶん頭をなやませたように思う」(横山光輝)
時は戦国…。天下の運命を決すると言われる大坂城の抜け穴の絵図面をめぐって、日本中の忍者が血なまぐさい闘争を繰り広げていた!! ………というテーマで、人気漫画家10人が競作!! 「冒険王」1964年新年特大号(1月号)から10月号にわたって掲載された伝説の連作を一冊に!!
横山光輝が、漫画家としてのキャリア初期、海外の名作を日本の少女向けに親しみやすい漫画で紹介した作品を『世界名作漫画集』として電子書籍化。各作品のエッセンスを取り入れながら、独自の作品世界を展開。後のエンターテイメントを追求していく漫画家としての端緒を楽しめる。1955年~1956年にかけて「少女クラブ」(講談社刊)に発表された『クリスマスカロル』『白鳥の湖』『沼のほとりの家』『あらしが丘』、1658年に「少女ブック」(集英社刊)に発表された『花きちがい』を所収。
時は幕末。大高源三郎は、黒船来航以来の徳川幕府の対応に、新たな時代を切り開くことを胸に秘めていた。藩内での些細な言い争いから、勢い余って仲間の同士を斬ってしまう。源三郎は妹の千鳥を連れて脱藩し、倒幕運動に身を委ねるのだが……。活劇のなかに兄と妹、それぞれの考え方や生き方を盛り込んだ群像劇。
花村由美と花村三太は、田舎で母と共に三人で仲良く暮らしていた。ある日、母が病気で他界してしまい、東京のおじさん・大倉豊三に引き取られ、大倉家で暮らしはじめる。はじめての都会暮らしにとまどいながら、二人は新しい日常を過ごすのだが……。『四まいの女王(クイン)』に次いで発表された横山光輝の初期少女まんが。
多くの学年誌にまたがって連載された『五郎の冒険』が現存する雑誌掲載時のカラーページ、扉ページを収録し完全版として電子書籍で登場!! 五郎のおじさん・多良良博士が発明したのは自航機(タイムマシン)。春休みを利用して、五郎はおじさんと自航機に乗り、時間と空間を超えた大冒険に出かける。
雑誌掲載時のカラーページ、扉ページを完全再現し、長らく未単行本だった幻の少年まんが『少年ロケット部隊』を初電子書籍化!! 草間完治は、少年ロケット学校を卒業し、黒い稲妻・黒部が配属されているロケット基地に着任した。曲がったことが嫌いな草間は、着任早々、上級生とトラブルを起こすが、黒部に諫められる。少年たちは腕試しを兼ねて黒部とともにロケット機に搭乗し、宇宙へと飛び立つのだが……。
1961年~1963年にかけて「月刊明星」「別冊週刊明星」など週刊誌に発表された短編集。妻に対する不満を計画殺人で晴らそうとする中年男性の悲哀を描いた「わたしを深く埋めないで」、殺人を依頼にきた男性の悩みを聞く飄々とした男が胸の内で思うことは……「当社は安全確実」など8作品を収録。
【本書籍は期間限定発売商品です】ホラフキ博士こと、洞福博士が子どもたちに語り始めた「黄金都市」の出来ごと。外部の者を寄せつけない黄金都市では、男性は仕事もせず働くのは主に女性で、市長も役人も兵隊も女性の仕事。ある日、冬に備えての食料が底をつくことがわかると、男性たちの排除が決議されたのだが!? 初出:原作:手塚治虫 絵:横山光輝『黄金都市』(少年 1955年5月号 初出/光文社)※本文データは『黄金都市』(発行:小学館クリエイティブ)を底本に使用しています。
【本書籍は期間限定発売商品です】町の領主・フック伯爵の子息・ピーターが、瓜二つの顔のギャングに襲われた。ギャングと間違えて警官に捕らえられたピーターは、20年の刑期で投獄されることに。ギャングはピーターになりすまし、やがて領主の地位に着くと傍若無人の振る舞いに出るが…。本作『仮面の冒険児』(原作:手塚治虫 絵:横山光輝)の初出は1956年「少年クラブ」増刊号。同タイトルの手塚治虫オリジナル作品は1948年に単行本(東光堂)で発表。※本文データは『黄金都市』(発行:小学館クリエイティブ)を底本に使用しています。
大地震に見舞われ、命からがら逃げ出した一組の親子とある男。男は瓦礫の山から一人の少女を助け出す。記憶を失くした少女が持っていたペンダントから、名前が由理子と分かるのだが……。「少女ブック」(1963年1月号~9月号、集英社刊)に連載された本作。現存する2色カラーを再現して初の電子書籍化!! また同時収録した『おはよう!ミーコ』は1956年「少女ブック」夏の増刊号に発表した『ちこの牛乳屋』を著者自らがリメイクした作品。いずれも「少女まんが」のカテゴリに収まりきらない小気味よい物語展開が魅力的だ。
横山光輝が初期に手掛けた長編少女まんが『東京の青い空』に続いて、「少女ブック」(1960年1月号~7月号、集英社刊)に連載された本作。不思議な魔力を持つ背が真っ白な4枚のトランプ。4枚全てを揃えると幸せが訪れ、1枚だけ持っていると不幸が訪れるという。ある夜、真奈美は偶然そのトランプを1枚だけ拾うのだが……。「少女まんが」にミステリー要素を持ち込んだ画期的な作品。発表当時の2色カラーを再現して初電子書籍化!!
横山光輝が漫画家としてのキャリア初期に手掛けた4作品『あけみちゃん』(1957年「少女」春の大増刊号)『ちぐさちゃん』(1956年「少女」秋の大増刊号)『青空兄妹』(1957年「少女」夏の増刊号)『春風よがんばれ』(1956年「少女」新年増刊号、前記いずれも光文社刊)を収録。いずれの作品も雑誌に一度掲載されたのみで、単行本に収められることのなかった幻の少女まんが。「少女まんが」とはいえ『あけみちゃん』にはミステリーの要素を、『ちぐさちゃん』にはダム建設といった社会的なメッセージが込められ、掲載誌の主役が“まんが”ではなかった時代に物語としての面白さを読者に提示しようと試みた作品となっている。特に『春風よがんばれ』は、“競馬”をモチーフとしており、後年の著者の趣味の発露を感じることができる。
玉村バレエ団に所属している永宮ユリ子は、ある日、父と母が深刻な表情でこれからのことを話し合っているのを耳にする。父の会社が赤字で倒産するというのだ。「大好きなバレエを続けられないかもしれない」と思うユリ子だったが、その際、幼い頃から両親から死んだと聞かされていた兄が生きていることを知る。ユリ子は兄と再会するのだが……。「バレエ」をモチーフに、親子、兄妹の情を描いた『踊ろうユリ』(1967年「りぼん」本誌別冊付録、集英社刊)のほか、『死の館』(1966年3月号「りぼん」、集英社刊)を所収。『死の館』は著者自身が好んでいたエドガー・アランポー原作『アッシャー家の崩壊』をコミカライズしたもの。ストリーテラーとしての才能の萌芽を感じることができる。
第八宇宙学校を首席で卒業した一色健二は、宇宙空軍一〇一基地で宇宙パイロットの試験を受けることに。各宇宙学校を優秀な成績で卒業した若者たちだが、そのテストはつらく厳しい。そして健二たちの前に、いつもたった一人で帰還してくる、疫病神ジャックが現れ…。壮大なスケールで描く巨匠のSF冒険ストーリー!!
銀行専門のギャングで前科二犯の村雨が警察から逃れた先は、裏町の科学者と呼ばれるメフィスト博士の家。その博士から、村雨は1週間後に死ぬと衝撃の言葉を投げかられる。そして村雨は博士が発明したタイムマシンで、自分が死ぬという1週間後に。自分自身の未来を変えるため村雨がとった行動は…!? SF、探偵推理など全7作品を集めた傑作短編集!!
宇宙を自由に飛行することが可能となった未来世界。宇宙警備隊の銀河班に所属する天城四郎たちは、宇宙船シメリア号が遭難したとの知らせがあり、出動する。銃を持った男たちと乱闘の末、彼らを宇宙警備隊本部に連行するが、仲間の口封じをするため、謎の男たちが警備隊本部に次々と潜り込んで来た…!!
知の玄徳、曹操、孔明。そして武の関羽、張飛、呂布など、幾多の英雄たちが活躍した群雄割拠の乱世の中国で覇を競った三国、魏、呉、蜀。知れば知るほどおもしろい三国志を、よりわかりやすく説明するゼミナール。英雄十傑、ものしりMAP、なんでもベスト3、ヒーローたちの意外な共通点など、必読の一冊。
1956年から1966年まで連載された「少年」(光文社)の看板作品にして、横山光輝の本格的な月刊誌デビュー作である『鉄人28号』。2016年は、そんな『鉄人28号』が「少年」に登場してから60年目の節目を迎えます。それを記念して企画、制作したのが本書です。『鉄人28号』の数多くのエピソードのなかでも『鉄人28号 原作完全版』が発売されるまで単行本化されていなかった「ロビー編」と、復讐を交えて兄弟の絆を描いた「超人ケリー編」を完全収録し、『鉄人28号』にインスピレーションを受けた当代を代表する3名のクリエイター・安彦良和、瀬名秀明、さとうふみやへのインタビュー、横山光輝本人が生前書き遺した『鉄人28号』創作にまつわるエッセイ、昭和文化のコンシェルジュ・泉麻人が綴る『鉄人28号』へのコラムを収録。収録内容:『鉄人28号 原作完全版』より「ロビー編」「超人ケリー編」を完全収録 / インタビュー:安彦良和、瀬名秀明、さとうふみや / 特別収録:『鉄人28号』創作にまつわるエッセイ(横山光輝)、イズミ少年の漫画日誌『鉄人28号』編(泉麻人) / 解説:知能を持つロボット二体(幸森軍也) / カバーイラスト:藤原カムイ